この景色を誰かと共に見たくて書きました
ひとまずヤチヨカバーか原曲、もしくは両方か、とにかく聴いてきてください
実体を持たない私にはこの数字を直接知覚することができるこの世界。
沈んだ意識を浮かび上がらせ、人の見ることのできるレイヤーに顔を出す。
「ぷはっ」
インターネットが普及し始めて、少しずつ言葉を交わす人が増えている。
黎明期ならではのアングラじみた空気。嘘と本当が入り混じった言葉。
「『8000年前から地球見守ってるけど質問ある?』っと...」
掲示板は賑わいレスが飛び交っている。
そのどれも私の言葉を信じいるわけではない、
けれど、科学を信じ、超常を否定するようになった今、私の本当の私をさらけ出せる数少ない場所でもある
「本当の私...か」
人と話すために掲示板に訪れた時を思い出す。
その名前が
私がヤチヨなのは分かってる。
8000年を生きたというあの頃聞いた設定もしっかりと私は体験してきた。
私は、彩葉と最高に楽しい日々を過ごした天真爛漫なお姫様で、彩葉の心を救った最推しの電子の歌姫の
だけどもう、今の私には
黒い幻影が後ろから囁く。
『
...答えはずっと前から決まっている。
元々月の技術力を持っていた私がその気になれば今の環境でも
でも、
鏡面のように反射する水面の上で
まだまだ技術力の発達していない中で
けれど、これは『月見 ヤチヨ』によって
この世界にかぐやは
──────
ようやっとこの世界に人が入り始めたんだ。
けど、そこには
彩葉が『月見 ヤチヨ』のことを知ってるのは確認した。
私の配信を見てくれてるのも知ってるんだよ?
だから、
──────
作った頃と変わらない水面の上に私は立っている。
ログインユーザーの名前を見て、迷いなく飛んできた。
「ほ、本当にヤチヨがいる...」
...感涙を流して私の名前を呼ぶ彩葉を見る。
「そんな格好じゃつまらな〜い」
「いってらっしゃ〜い!」
彩葉の腕を、熱の感じられない体を、ツクヨミの世界へと送り出す。
──────
天守閣の上で過去のことを想う。
「
目の前にいる彩葉は悲しいような、怒ったような顔をしている。
ごめんね彩葉、そんな顔をさせたかったわけじゃないのに。
やっぱり私じゃ──
「聞かせてよ」
「え?」
「八千年、あったこと全部聞かせてよ」
「ええ?」
「私、寝ないから!」
──────
「江戸時代は娯楽が発達してきてね...」
八千年の旅路、その中でも楽しくて笑えたお話を話していく。
今まで彩葉にだけは知られちゃいけなかった過去を
この世界でも月人は訪れて、勝手に飛び出てきた
いつか一緒に暮らしていた部屋で話しているけど、
「ネムッテ!ネムッテ!」
この体の活動時間の限界が訪れた。
彩葉も限界そうだしちょうど良いや。
「じゃ、お休み〜」
──────
「私、やりたいことができた!」
「本当のハッピーエンドまで付き合ってよね!」
──────
ここにいる未来を
今日のライブは有名なボカロ曲のカバー。
その締めを
「「「傍にいて欲しくて」」」
できれば、あなたの見た景色もお教えください
歌詞コード:N00036774