アルバ=レイク。
湖を中心に、四段の段丘。
五つの文明が、栄え、眠った土地。
その最深部に、誰も触れたことのない遺跡が、いまも残っているという。

辺境の少年アリウスは、父譲りの剣を腰に、エルデンブルクへ出た。
冒険者ギルドに登録した、駆け出しの冒険者。

彼には、誰にも言えない願いがひとつあった。

 ——十歳の焚き火の夜、父の仲間が、話していた遺跡の話。

沈黙の神殿の祭壇に遺されていた、たった一つの言葉。

『いまや、声は、湖の底に沈み』

その意味を、いつか明らかにする。



ギルドで出会ったのは、いつも冷静なのにどこか可愛い、銀髪の魔法使い。
もう一人は、盾を持って、姉のような目で笑う、年上の先輩冒険者。

駆け出し三人は、この土地を巡っていく。

幾多の文明が、何を遺したのか。
眠れる神々は、なぜ今も沈黙し続けているのか。



 ——沈黙する神々の都を、俺たちは歩く。



X(Twitter)  ▲ページの一番上に飛ぶ