激動の時代に、聖炎の軌跡が、黎明を、灯す!
今更ながらダンまちのアニメを見て少しハマってしまい、少し筆が進んだ為、今回投稿させてもらいました。
毎回そうなんですけど、オリ主の設定とかは簡単に思いつくんですよねぇ
あと、誤字とかが合ったら報告ください。
7/2 今回ピッコマでソードオラトリアを読んだので、全体的に話の内容を変更して投稿しました。よろしければ感想等よろしくお願いします。
公開設定一部更新 6/05
プロローグを見直し、全体的に大幅な加筆・修正を行いました 7/2
かつて世界を照らした『英雄』の灯火は、とうに潰えた。
神々の時代は混迷を極め、祈りはただ、虚空へと消えていく。
──誰かが、この世界を救わなければならない。
たとえその身を、終わりのない炎で焼き焦がすことになろうとも。
──この世界に、黎明の火を灯さなければならない。
度重なる咆哮が響き渡る。
無数の足跡が荒涼とした地面を踏み荒らし、それに伴って大地を揺らす。
それらの頭には山羊のように捻れ曲がった大きな二本角。
荒い鼻息に、真っ赤な眼球。口元から覗く鋭い牙。
脚は蹄を持ち、身体を覆う体毛も皮膚も人のそれではない。
「──盾ぇ、構ぇッ!!」
直後、響き渡る数多の衝突音。
進撃が号令と共に何十枚もの大盾に防がれ、土煙が立ち昇り、辺り一帯に蔓延る砂塵が視界を覆う。
凶悪な怪力を持つ巨大モンスターの一斉突撃。
並の人間が受けようものならば一撃で体躯を粉砕されるだろうその一撃を、【ロキ・ファミリア】の前衛である戦士達が歯を食い縛りながら受け止め、前線を維持する。
そこに絶え間なく打ち込まれ続ける後衛組の矢と魔法。
その隙間を潜るように現れたのはアマゾネスの姉妹──【
──【
彼女等は戦場を駆け巡り、味方の射線を掻い潜りながらモンスター達を蹴散らしていく。
その姿はまさしく嵐そのもの。決して止まること無く目に写る全ての怪物を斬り捨てながら突進する。
だが、未だ数百を超える軍勢は健在であり、モンスター達の猛攻は収まらない。
「ティオナ、ティオネ!左翼支援げッ!」
矢と魔法が飛び交い、怒号と戦塵が撒き散らされる苛烈な戦場に、
目まぐるしく傾きかける戦場を見極め、的確に下される命令が幾度と戦場を立て直す。
「あ~んっ、体がいくつあっても足りなーいっ!」
「ごちゃごちゃ言ってないで働きなさい!」
命を受けたヒリュテ姉妹が疾走し、即座にモンスターを斬り捨て盤面を立て直す。
屠れども屠れども途切れることなく現れ続けるモンスターの大群。
一匹一匹が大の大人の体躯を優に超えるほどもある巨体を持ち。
それらがその怪力を以て異形の鈍器を振り回す。
それを盾を構える戦士たちが防ぐ度に、苦悶の表情を浮かべる。
戦況は徐々に悪い方向へと傾いていた。
「【───間もなく、焔は放たれる】」
前衛組が庇うその背後。
魔法と矢を放ち続ける魔導士と弓兵たちに囲まれた中心から歌うように詩が紡がれる。
「【忍び寄る戦火、
翡翠色の長髪に白を基調とした魔術装束に白銀の杖。
細く尖った耳を生やした、絶世の美貌を持つ
【ロキ・ファミリア】の副団長【
「【至れ、紅蓮の炎、無慈悲の猛火】」
足元に展開された魔法陣は彼女の詠唱に反応し眩い翡翠の輝きを放ち流明する。
まだかまだかと、紡がれる詠唱に耳を傾けながら前線を維持する者達が堪えるなか。
『──オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオウッッ!』
モンスター───『フォモール』の咆哮が響く。
一際大きく咆哮を轟かせた群れの中でも一際大きな体躯を誇る一匹が仲間を蹴散らしながら驀進し、自らが持つ獲物を大きく振りかぶって振り下ろした。
その膂力から放たれた一撃は盾越しに衝撃を伝え前衛を維持していた戦士を周囲ごと巻き込みながら吹き飛ばした。
「ベート!穴を埋めろ!」
「チッ!何やってやがる!」
前線を維持していた前衛が崩れればモンスターは一気に流れ込み戦線は崩壊する。
それを食い止めんとフィンが指示し、
その光景に後衛からの援護に徹していた魔導士たちの顔が青ざめる。
基本、後衛の冒険者は魔法を駆使して援護するのが基本。
ゆえに接近戦には長けておらず、尚且つそこに居たのはまだこの階層では一人では戦えない未熟な少女だった。
怪物の咆哮と共に振り上げられた一撃が振り下ろされる。
しかし僅かに狙いがそれたのか、そこにいたエルフの少女ではなく地面を粉砕する。
「──ッ!?」
だが地面を粉砕した一撃は衝撃波だけで小柄な少女を吹き飛ばすには十分だった。
受け身が取れずに地面に転がった少女へ巨大な黒い影が被さる。
「──レフィーヤ⁉︎」
「──ぁ」
自分の名前を呼ぶ声に顔を上げ、同時に自身を見下ろす赤い眼に身をすくませる。
もう間に合わない。
それが本能的に理解できてしまい、どこか遠い出来事のように振り下ろされる鈍器を眺め──直後、金と銀の光が走りモンスターの首が宙を舞う。
「────」
呆然とする少女の視線の先。
現れたのは黄金の少女──【剣姫】アイズ・ヴァレンシュタイン。
美麗な金色の髪を靡かせて、白銀の剣に付いた血を振るい落とす。
すぐに背後に目を配りレフィーヤの安全を確認して無事なことを確かめると、すぐにその場を動いた。
その身に『風』を身に纏い後衛に侵入してきた残りのモンスターたちを殲滅していく。
「ナイス!さすがアイズ!」
前衛方面、一部始終を見ていたティオナがレフィーヤの無事に歓呼したほんの数秒。意識がモンスターから逸れる。
戦場において、それは致命的な隙だった。
「バカ!前見なさい!」
すかさず響いたティオネの怒号。
だが、ティオナが正面に向き直るよりも早くフォモールが一匹、土煙を割って急速に接近してきた。
アイズが討ち取ったものにも劣らぬ巨躯。
それが地を爆ぜるような踏み込みでティオナに肉薄し、手にした鈍器を容赦なく振り上げた。
油断していた。
ティオナは直撃を覚悟して奥歯を噛み締める。
その、刹那だった。
「──右に避けろ」
「──ッ!」
その言葉に、ティオナの身体は思考よりも早く反応していた。
反射的に肉体を右へと跳ねさせる。
直後、後方から凄まじい熱波が彼女が先ほどまでいた空間を通り抜ける。
振り上げられた怪物の鈍器も、それを振るう怪力を誇る巨体も、殺到する灼熱の炎波に呑まれて、その射線上の一切合切とともに一瞬で焼き尽くされ、灰へと還った。
「うわぁ……」
鼻先を通り過ぎたあまりの熱量と、一撃で敵を灰にした威容にティオナは呆然と声を漏らす。
猛烈な残光が戦場に
その手には膨大な熱を発する炎の大剣が握られている。
「無事か?」
「うん! ありがとうシキ!」
「油断するな。次が来るぞ」
ティオナは快活な声を返し、
その様子を見て白髪の青年──【聖炎】シキ・クレナイは、視線を再び前方のモンスターの群れへと向ける。
穴を埋めるように前衛へと出向いたベートと、大斧を担いだ老齢のドワーフ──【
それでも次々と迫り来るモンスターの群れ。
シキは大剣を片手に敵陣へと疾走する。
それに続くようにモンスターを全滅させたアイズもまた前衛のモンスター目掛けて突撃する。
「天火よ」
「【
炎と風の音と共に、赤と銀の剣閃が瞬く。
シキは自身の背丈ほどある大剣を片手で軽々と振るい、モンスターを斬り裂き、焼き尽くし、蹂躙していく。
それに並走するようにアイズもまた風を纏い的確に一撃でモンスターを次々と屠っていく。
斬撃に次ぐ斬撃。二人に近づくモンスター断絶する剣撃の嵐。
次々と向かってくる巨腕を焼き、胴を両断し、首を斬り落としていく。
華麗であると同時に熾烈な二人の猛攻により、瞬く間に前衛に群がるモンスターたちが激減していく中。
多くの者達がその姿に畏怖と尊敬とともに、【聖炎】と【剣姫】の姿に見惚れた。
「【汝は業火の化身なり。ことごとくを一掃し、大いなる戦乱に幕引きを】」
そして後方にて、膨大な魔力が膨れ上がる。
紡がれていた長大な詠唱が完成へ至ろうとする。
「アイズ、シキ!戻りなさい!」
己の名を呼ぶ声にアイズが後退し、シキもバックステップで跳躍する。
他の団員もフィンの号令でそれぞれ最後に渾身の一撃をかまして隙を生み出して後方に離脱する。
「【焼きつくせ、スルトの剣──我が名はアールヴ】」
限界まで高まった魔力が弾ける。
リヴェリアは白銀の杖を振り上げ、オラリオ最高峰の広範囲殲滅魔法を発動させる。
「【レア・ラーヴァテイン】!!」
劫火の奥に次々とモンスターの姿が消え、断末魔の絶叫と共に炎の中へと消えていく。
これですべてのモンスターたちが消滅したかに思われたが、放たれた魔法から逃れた数匹と大荒野の奥から未だ顔を見せていなかった数十匹のフォモール達が姿を見せる。
「……っ」
「待て、アイズ───フィン!」
モンスターの姿を捉えた瞬間、その身に風を滾らせて今にも飛び出していこうとするアイズ。
シキはその華奢な肩を片手で抑え込み、後方の
それにフィンは数瞬の黙考の後、シキに許可を出した。
「アイズ」
「…………ん」
不承不承ながらもシキの意図を察したアイズが小さく頷くのを見て、シキはアイズの肩からそっと手を離した。
そのまま漆黒のロングコートを
仲間たちの前に躍り出たシキは、両手で大剣の柄をしっかりと握り込んだ。
自身の顔と身体の中心を貫くように、巨大な刀身を真っ直ぐ垂直に立てて胸の前で構える。
その刹那、構えられた炎の大剣──『天火聖裁』が全てを焼き尽くすかのような圧倒的な『熱』を放ち始める。
刀身から噴き出す業火は圧縮され、赤から、白熱へ、そして神々しいまでの黄金の輝きへと変貌を遂げていく。
空間そのものがその熱量に耐えかね、荒野の砂塵も、吹き荒れる大気さえもがキリキリと悲鳴を上げて鳴動した。
「いでよ、天火!」
シキが両手で大剣を天高く掲げる。
直後、天を衝き、階層の天井すら焼き溶かさんばかりの巨大な黄金の炎柱が、天火聖裁の刀身から爆発的に立ち昇った。
深層に満ちていた永遠の闇は一瞬で排斥され、視界のすべてが黄金の熱光によって支配される。
──そして、振り下ろされる黄金の一刀。
黄金の光柱と化した大剣が真っ直ぐに、地へと振り下ろされる。
解き放たれたのは、もはや炎という概念すら超越した、すべてを無へ還す光の奔流。
直線上の空間そのものを文字通り薙ぎ払うように放たれた一撃は、大荒野の大地の遥か彼方まで一文字に抉りながら突き進み、正面から迫り狂っていたモンスターの軍勢を、その絶叫ごと、塵一つ残さず蒸発させた。
苛烈を極めた戦闘は終わりを告げ【ロキ・ファミリア】の一行は予定通り安全階層である50階層で野営の準備を開始する。
他の皆が休憩に向けて武器の整備やテントの張り、肉果実や木の実の食料を調達している中、アイズは先ほどから姿が見えないシキを探していた。
「……いた」
灰色の樹林に囲まれた景色が見える最端、作成された野営地のある広大な一枚岩の端に黒い外套がぽつりと見える。
シキは手にした大剣の切っ先を地面に突き立て、その柄へと無造作に片手を預けそこから遥か眼下の景色を見渡していた。
突き立てられた天火聖裁からは、先ほどまでの激戦の余韻を残す未だ冷めぬ濃厚な熱気が立ち昇っている。
アイズが足音を殺して近づくと、声を掛けるよりも早く十五メートルもの距離があるにもかかわらず、シキは気配だけで肩越しにこちらに視線を向けてきた。
「アイズか……どうした?」
崖から吹き上げてくる上昇気流に純白の髪が揺れ、その奥から鋭い碧眼が覗く。
背後のランプの灯りで揺れるその瞳は宝石のようだった。
「少し、風に当たりに来ただけ」
「……そうか」
シキはそれ以上追及することなく、再び視線を誰もいない大穴の奥へと戻した。
アイズは音もなく彼の隣へと歩み寄り、肩を並べるようにして、同じ灰色の大地を見下ろした。
「熱いだろう」
「ううん、大丈夫」
静寂が2人を包み込む。
遠くから聞こえる団員たちの賑やかな声も、この場所までは届かない。
ただ、崖下から吹き抜ける冷たい風と、シキの傍らで燻ぶる天火の熱だけがお互いの存在を確かに伝えていた。
普通であれば、息が詰まるようなその重苦しい雰囲気にほとんどの者ならば耐え切れなくなるが、アイズはこの独特の静けさと、彼の隣にある雰囲気がたまらなく好きだった。
シキは、アイズが【ロキ・ファミリア】に入団するよりも前からこのファミリアに在籍している。
まだ幼く、ただひたすらに強さだけを求めていた頃のアイズを彼は一番近くで守り、共に戦い続けてきてくれた。
そんな彼の隣にいられる時間が、自身を包み込んでくれるような暖かさが何よりも心地よかった。
「あ、おーい。そろそろ始めるよ〜」
遠くから響くティオナの快活な声が、二人の間に流れていた静寂を心地よく破った。
見やれば、簡素な灯火がいくつも灯り始めた野営地の方で、彼女が大きく手を振っている。
「……呼びにきたみたいだな」
シキは小さく息を吐くと、地面に突き立てていた大剣を片手で容易く引き抜いた。
あれほど狂暴なまでの熱量を放っていた天火聖裁は、先ほどまで放っていた熱を引かせていた。シキはそれを慣れた手つきで背に収める。
「行こう、アイズ。腹も減った」
「……うん」
シキは漆黒のコートを翻し、賑やかな灯火が待つ野営地へと歩みを進めた。
アイズもまた名残惜しそうにほんの少しだけ視線を彷徨わせたが、すぐにシキの隣に並びその温もりを感じながら歩き出した。
設定一部公開
名前:シキ・クレナイ
性別:男
年齢:18歳
身長:180C
所属:【ロキ・ファミリア】
二つ名:【聖炎】
《詳細設定》
・クレナイ家第45代後継者にして『天火聖裁』の担い手。
・中性的で端麗な顔つきに純白の髪を持つ青年。
・【フレイヤ・ファミリア】の【猛者】に次ぐLv.7
・【ロキ・ファミリア】内においてはフィン達首脳陣を実力で上回る最高戦力。
・圧倒的な実力とは裏腹に、口下手であり、本人もそのことを強く自覚している。言葉選びが短くぶっきらぼうになりがちなため、周囲からは「寡黙で冷徹な人間」と誤解されやすいが、その本質は仲間想いで不器用なほど真っ直ぐ。ファミリアの仲間からはその性格を理解されている。
・また、同じく寡黙な【猛者】とはライバルでもある。
・武器は代々クレナイ家に受け継がれてきた炎の大剣『天火聖裁』。
《技》
・「
詳細:シキの膨大な魔力と『天火聖裁』に内抱するエネルギーを解放して放たれる最大の一撃。
解放されたエネルギーを大剣に集束・超加速させ、巨大な炎の刀身を作り出す。
あまりも膨大なエネルギー量ゆえに赤い炎は黄金の光へと変貌し、光の断層による“究極の斬撃”として放つ。
放たれた一撃は地上を薙ぎ払う光の波となり、射線上にある一切を消し飛ばす。
【武器】
・『天火聖裁』
【挿絵表示】
詳細:クレナイ家に代々受け継がれてきた宝剣。
遥か昔、神々が下界に降臨する前の古代の時代、─────────────創り出したとされる炎の大剣。
振るえば炎が立ち昇り、ありとあらゆるモノを焼き尽くす。
魔剣とは似て非なる剣、神々は聖剣と呼ぶ。
あまりにも強大な力を宿すが故に使用者すら焼き尽くす。歴代の担い手で使いこなすことが出来たのは初代当主のみだった。
この剣は持ち主の意志に応じて形態を変化させる。
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続きは、私の気分次第で続きます。
評価と感想よろしくお願いします。
参考にしたキャラは聞かないでください・・・・・・・。