激動の時代に、聖炎の軌が、黎明を、灯す!



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今更ながらダンまちのアニメを見て少しハマってしまい、少し筆が進んだ為、今回投稿させてもらいました。
毎回そうなんですけど、オリ主の設定とかは簡単に思いつくんですよねぇ
あと、誤字とかが合ったら報告ください。




プロローグ

 

 

 かつて世界を照らした『英雄』の灯火は、とうに潰えた。

 

 

 神々の時代は混迷を極め、祈りはただ、虚空へと消えていく。

 

 

 ──誰かが、この世界を救わなければならない。

 

 

 たとえその身を、終わりのない業火で焼き焦がすことになろうとも。

 

 

 ──この世界に、黎明の火を灯さなければならない。

 

 

 

 

 

 

 度重なる咆哮が響き渡る。

 それに伴って無数の足跡が地面を踏み荒らし、地面を揺らす。

 それらの脚は蹄を持ち、身体を覆う体毛も皮膚も人のそれではなく。

 頭には山羊のように捻れ曲がった大きな二本角、口元から覗く鋭い牙。

 その数は優に百を超え、真っ赤な眼球がギロギロと獲物を求めて激しく蠢く。

 ダンジョンの深層49階層、その荒野には人型の異形が群れを成していた。

 そのさまに身をすくませる前衛に即座に盾を構える指令が送られる。

 

「──盾ぇ、構ぇッ!!」

 

 直後、響き渡る衝突音。

 土煙が立ち昇り、辺り一帯に蔓延る砂塵が視界を覆う。

 凶悪な怪力を持つ巨大モンスターの一斉突撃。それを真っ向から【ロキ・ファミリア】の重装鉄盾兵たちが受け止める。

 その、砂塵が吹き荒れる最前線。

 

「行くぞ、アイズ」

「うん」

 

 同時に二つの影が同時に地を蹴った。

 互いに獲物を握りしめ、モンスターの渦巻く戦場へと突撃する。

 

「焼き尽くす」

 

 白髪の青年──『聖炎』シキ・クレナイのの手にある紅蓮の大剣が振るわれた。

 刹那、烈火が荒野の闇を照らし、押し寄せていた異形の肉体を一瞬にして灰燼へと変えていく。

 津波のように押し寄せてきていたモンスターが、文字通りただの一振りで消滅した。

 

「【目覚めよ(テンペスト)】」

 

 金髪の少女──『剣姫』アイズ・ヴァレンシュタインが銀の剣を抜き放ち、風を身に纏い敵陣の中央を真っ向から蹂躙し、巨大なモンスターたちを次々と屠っていく。

 それに並走するようにシキもまた自身の背丈ほどある大剣を片手で軽々と振るい、モンスターを切り裂き、焼き尽くし、殲滅していく。

 その圧倒的な光景を確認した【ロキ・ファミリア】団長『勇者(ブレイバー)』──フィン・ディムナが矢継ぎ早に指示を飛ばす。

 

「ティオナ!ティオネ!ベート!中央はあの二人に任せて右翼左翼から前線を押し上げろ!」

「お任せを!」

「あたしも二人に続くよ〜!ベートもついて来てね!」

「ああっ!?てめェらこそ遅れんなよっ、脳筋姉妹!」

 

 団長の指揮のもと、狂戦士の姉妹と狼人の影が左右へ弾け飛んだ。

 左翼からアマゾネス姉妹──【怒蛇(ヨルムガンド)】ティオネ・ヒリュテのナイフが腱を切り裂き。──【大切断(アマゾン)】ティオナ・ヒリュテの大双刃(ウルガ)が肉ごと骨を断つ。

 右翼からは狼人族(ウェアウルフ)──【凶狼(ヴァナルガンド)】ベート・ローガの蹴撃が放つ衝撃波が肉潰し、骨を砕く。

 中央を完全に制圧せんとするシキとアイズの勢いに乗るように、左右の戦線も瞬く間に押し上げられていく。

 同時に集団の中心。大盾の背後で守られている心臓部。

 そこから凄まじいまでの魔力が立ち昇るのと同時、歌うように美しい声が紡がれていく。

 

「【───至れ、紅蓮の炎、無慈悲の猛火。汝は業火の化身なり。ことごとくを一掃し、大いなる戦乱に幕引きを】」

 

 【ロキ・ファミリア】副団長Lv.6冒険者『九魔姫(ナインヘル)』──リヴェリア・リヨス・アールヴが歌いながら敵を屹然とした目で見据える。

 

「【焼きつくせ、スルトの剣──我が名はアールヴ】」

 

 翡翠色の髪と白いローブが莫大な魔力によって揺らめく。

 長文詠唱からなる極大魔法が完成に至り、怪物目掛けて放たれる。

 

「【レア・ラーヴァテイン】!!」

 

 放たれたオラリオ最高峰の広範囲殲滅魔法が荒野をさらに赤く染め上げ、残存していたモンスターを消滅させた。

 しかし、群れをすべて屠り、視界が開けたその奥――大荒野の地平の果て、闇に融けていたはずの広大な死角から、無数のモンスターの影が染み出すように現れた。

 最初からそこに隠れて獲物を待ち伏せしていたかのような、数十、数百、とも知れない圧倒的な物量の軍勢。

 それが地響きと共に、一斉にこちらへ向かって押し寄せてきたのだ。

 あまりの物量に、後衛に下がっていた団員達が息を呑む。

 その絶望の津波の前に、一人の白髪の青年が静かに歩み出た。

 

「全員、下がれ」

 

 ぽつりと、静かに告げる。

 その直後、シキの持つ炎の大剣──『天火聖裁』が、これまでの比ではない程の「熱」を放ち始める。

 刀身から噴き出す炎は、もはや赤ではなく、黄金の輝きへと変貌していく。

 荒野の砂塵が、大気が、圧倒的なエネルギーの放射によってキリキリと鳴動を始めた。

 

「いでよ、天火!」

 

 シキが両手で大剣を高く掲げ、その名を叫ぶ。

 刹那、天を衝くほどの巨大な炎の柱が、天火聖裁の刀身から立ち昇る。

 荒野の闇を完全に排斥し、深層の空間そのものを黄金の熱光が支配する。

 

「総員下がれ!衝撃に備えろ!!」

 

 ──振り下ろされる、一筋の光の斬撃。

 シキが両腕に力を込め、大剣を真っ直ぐ地へと振り下ろした。

 爆発したのは、炎という概念すら超越した、すべてを消滅させる光の奔流。

 直線上の空間そのものを薙ぎ払うように放たれた一撃は、大荒野の大地を文字通り一文字に抉りながら突き進み、正面から迫っていた数千のモンスターの軍勢を、その存在ごと、塵一つ残さず蒸発させた。

 

「ガッハッハ!相変わらずとんでもない威力じゃのう」

「ああ、全くだ。天井が崩れたらどうする……」

「むぅ、私もやりたかった……」

 

 念のため後方で待機していた大斧を担いだ老齢のドワーフ──『重傑(エルガルム)』ガレスが笑い。リヴェリアが呆れたように息を吐く。風を解いたアイズが、一瞬で消滅した戦場を見て少しだけ不満げに頬を膨らませた。

 

「すげぇ……」

「あれが、【フレイヤ・ファミリア】の『猛者(おうじゃ)』に並ぶLv.7冒険者……」

「聖剣の担い手……」

 

 規格外の光景を後方で見守っていた団員たちが震える声で呟き合う。

 そんな羨望の眼差しが向けられる中、シキは鋭い風切り音と共に大剣を一振りし、刃に残る熱を鮮やかに払い落とした。




《詳細設定》
・クレナイ家第45代後継者にして『天火聖裁』の担い手。
・中性的で端麗な顔つきに純白の髪を持つ青年。
・【フレイヤ・ファミリア】の【猛者】に次ぐLv.7
・【ロキ・ファミリア】内においてはフィン達首脳陣を実力で上回る最高戦力。
・圧倒的な実力とは裏腹に、口下手であり、本人もそのことを強く自覚している。言葉選びが短くぶっきらぼうになりがちなため、周囲からは「寡黙で冷徹な人間」と誤解されやすいが、その本質は仲間想いで不器用なほど真っ直ぐ。ファミリアの仲間からはその性格を理解されている。
 また、同じく寡黙な【猛者】とは「言葉ではなく、拳と背中で語り合える」ライバルでもある。
・武器は代々クレナイ家に受け継がれてきた炎の大剣『天火聖裁』。


評価と感想、私の気分次第で続きます。
参考にしたキャラは聞かないでください・・・・・・・。

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