追放整備士、動く古代要塞を拾う
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オリジナルファンタジー/冒険・バトル
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王国軍の魔導整備士レオル・ガーディアは、発掘された古代遺構の兵器転用に反対し、すべての責任を押しつけられて軍を追放された。

四十二歳。名誉も財産も行き先もない。

灰の荒野を一人で歩いていたレオルは、砂嵐を避けて潜り込んだ遺跡で、壊れた魔力灯を見つける。

雨宿りの礼に直してやった――ただ、それだけのはずだった。
地面が割れ、荒野に埋もれていた巨大な城が立ち上がるまでは。

それは古代文明が残した第八自律避難城塞《エイレーネ》。

戦争のための兵器ではない。

故郷を失った者、迫害された種族、傷ついた魔獣を探知し、安全な場所へ運ぶために造られた、歩く避難所だった。

しかも、この城は救難信号を見つけると、城主の命令すら無視して勝手に救助へ向かってしまう。

だがレオルは、かつて同型の避難城塞を七基破壊した男でもあった。
城に憎まれ、王国に追われながら、レオルは壊れかけたエイレーネを修理していく。

水の出ない居住区。動かない歩脚。眠り続ける古代設備。

そして城へ集まってくるのは、没落令嬢、裏切り者の獣人傭兵、国を追われたドワーフ、兵器として造られた少女、人間を憎む知性魔獣――世界のどこにも居場所を持たない者たち。

これは、七つの城を壊した整備士が、最後に残された一城を直す物語。

誰もいなかった廃墟へ明かりをともし、世界に捨てられた者たちの故郷を作る物語である。
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