龍の世界には、七つの血族が存在する。

翼、鱗、爪牙、咆哮、眼、骨――そして「角」。

その中でも「角」の血族は、わずか八人だけで構成されている。
しかも、その八人は遥か昔から一度も入れ替わっていない。

しかし、人間たちは彼らについてほとんど何も知らない。

その理由は――角の血族が、とにかく臆病だから。

危険があれば逃げる。
面倒事には関わらない。
生き残れるなら、それが一番。

そんな血族を率いるのは、中性的な容姿を持つ血主――リュゼ。

「戦いたい。知りたい。――でも、死にたくない。」

戦いを好むくせに生存欲だけは誰より強いリュゼと、個性が強すぎる七角衆。

戦闘狂のヴァル。
知識狂のセイル。
超絶臆病なノイル。
龍至上主義のガルム。
自由奔放なロゼ。
目隠しをした謎の女、ネロ。
そして、過去すら誰も知らないレム。

「神なんてどうでもいい。自分の生き方は自分で決めろ。好きに生きようぜ。」

好き勝手に生きる八人の龍たち。

だがある日――

リュゼの角が、まだ見ぬ強大な存在の気配を捉える。

未知なる強敵が、近づいている。

――これは、自由すぎる八匹の龍たちが織りなす物語。