メインヒロインになりたくない姫騎士ちゃん 作:黒騎士くん二次書き仲間増えろ
原作と大して変わらない部分はダイジェストにして飛ばせばいいじゃない(サクシャー・アントワネット)
という気付きを得たので今回は頭に浮かんだやりたかったことをやるためだけの回です
好きに書いた方がモチベも上がるしね、別にいいよね
原作が崩壊しかかってる気がするけどまあいいか
さて、次回はどうするか……(現時点でノープラン)
行進が途絶えたら察してください
そして続きを代わりに書いてください
○月●日
今日から日記を書いていこうと思う。理由は伏線把握と情報整理のためである。この世界が推定物語の中の世界だとわかった以上、考察材料はいくらでもほしい。
今日は家族三人で街に出かけた。序盤の方にある情報開示兼日常パートみたいな雰囲気だった。……駄目だな。ちょっと思考が視聴者目線に寄り過ぎてる。
ワタシ個人としては普通に楽しかった。買えもしない額の高価なものを見るだけ見たり、適当に駄弁りながら歩き回るだけでも意外と楽しいものだ。大好きな家族と一緒だと特に。途中でなんかヤベー様相でなにかを探している集団がいたが、纏う覇気が違いすぎてちょっとビビったことは内緒だ。
だがそんな時間は唐突に終わりを告げた。突然頭の中に鈴の音のような音が響いたかと思えば、ワタシたちが買い物をしていた場所の近くに怪人が現れたのだ。……この体には怪人の出現を把握できる謎機能が備わっていることが発覚した。お兄ちゃんも同じ感覚を覚えたらしい。マジで主人公感がすごい。後その時に聞こえてきた謎の声がエボルトっぽくて信頼できなくなってきた。
怪人自体は危なげなく撃破することに成功した。戦闘中に流れ弾が逃げ送れた男の子に当たりそうになったが、お兄ちゃんが身を挺して庇ったためなんとかなった。流石はお兄ちゃん。マジカッコいい。
その時の行動を見た民衆からお兄ちゃんが「黒騎士くん」と呼ばれていたことを考えるに、お兄ちゃん=黒騎士の図式はほぼ確実と見ていいだろう。まあミスリードの可能性もあるので鵜呑みは禁物だが。
ちなみに今回の怪人はなにかを喋っていたのだが、言語体系が知らないものだったので情報は得られなかった。グロンギ語とかそっち系のやつ。数字だけは辛うじて聞き取れたが、その数字(確か458だったと思う)が何を意味していたのかはわからない。もしこれが識別番号のようなものだった場合、相手は組織ぐるみの敵ということになる。だとするとその内幹部クラスとかそういうのが来ることに……まあその頃にはこっちも強くなっているという前提で考えておこう。
○月✕日
お兄ちゃんがさらっとワタシたちが変身ヒーローをしていることをお姉ちゃんに明かした。まああっちも薄々気付いてそうだったからいいけどさ。
なおお兄ちゃんは黒騎士の動画を見た上で自分がこんな「野蛮で口の悪くて乱暴なやつ」なわけがないと言っていた。いいのか?最悪それブーメランになって返ってくるぞ?
……え?ワタシの姫騎士についての感想?クール系っぽくて強くてカッコいいなあと思う一方で、こいつ黒騎士のこと好きすぎだろとも思う。ネット民も言ってたけど、明らかに仕草がメインヒロインのそれなんよ。ワタシはこんなことできる気がしないので、多分姫騎士はワタシの別人格かなんかなんだと思う。うん、そういうことにしておこう。
○月■日
【速報】マスター多分こっちの事情知ってる。ワンチャン記憶喪失前のワタシたちと会ったことがあるのかもしれない。まあそれを聞き出す前に怪人が来てうやむやになったんですけどね。クソが代。
お兄ちゃんがバイクを手に入れた。CBR1000RR(ダブルに出てくるやつ)がモデルで、名前は「ルプスストライカー」というらしい。なお当たり前ではあるがバイクなので一人乗り用である。
お兄ちゃんは「悪いな姫。このバイク一人用なんだ」なんて言ってくる……こともなく、普通に二人乗りをさせてくれた。ライダーお得意のバイク二人乗りである。ちなみにお兄ちゃんもワタシも免許は不所持である。確実に法に違反しているが、見て見ぬふりをしておこう。
お兄ちゃんが並列フォームを手に入れた。炎属性の剣を振るう感じのやつである。炎に照らされて陰影のはっきりしたお兄ちゃんめちゃくちゃカッコよかった。
ワタシも新フォームがほしいと願ったら、なんか手甲から鋭利なトゲが生えた。違う、そうじゃない。まあ便利ではあったけど。
……その場では言わなかったけどさ、初対面の怪人相手にひき逃げアタックするのはどうなの?まあそれで一体倒せたから結果オーライではあるんだけどさ。この世界に初手必殺は負けフラグの法則はないんだなって。
○月△日
今日は焼肉っしょー!……失礼。つい変なノリが。
それはそうと今日は三人で焼肉を食べに行った。それだけである。いやマジで平和な日だった。こういう日がずっと続けばいいのに。まあ多分叶わぬ願いなんだろうけどさ。
○月☆日
ついにジャスティスクルセイダーと相対した。というか共闘した。
黄色いスーツに身を包んだイエローさんというまんまな名前(それは戦隊ものもそうか?)の人は馬鹿みたいに強かった。具体的にいうと、初登場補正のかかったお兄ちゃんの新フォーム(銃ライダーフォーム)が霞んで見えるくらいには強かった。もう俺は狙いを外さない、とか言ってたお兄ちゃんもクールでカッコよかったけど。
ちなみに今回ワタシは遠距離攻撃手段がほしいと願った結果、腕の装甲を飛ばすロケットパンチを会得した。違う、そうじゃ(ry
○月◇日
今日は三体の怪人を相手にした。卑怯だぞ!こっちは二人なんだから!……まあいつも二対一で戦ってるこっちが言えたことじゃないか。それに無事勝てたので無問題。活躍したのは主に並列フォームを使い分けてたお兄ちゃんだけど。
……ワタシは弱い。お兄ちゃんの強くなる速度に追いつけていない。もっと力がほしい。……なんて言うと闇堕ちフラグになりそうだから言わないけど。それでも心の奥にはいつもそんな想いが燻っている。
ワタシの……スターチェンジャーの力は願いの力だという。願えば願うほど強力になるらしい力を使いこなせていないのは、ワタシが記憶喪失なことと関係があるのだろうか。それとも、ワタシにはそもそも才能が……
とにかく、ワタシはワタシにできることをするしかない。そうしないと……
Side 白騎士
カフェで働いている最中に俺たちを白騎士とスターリーだと知っている人物に声をかけられたと思えば、色々よくわからない話を聞かされた挙げ句、俺たちが抵抗をすればマスターたちがいるカフェを爆破すると脅されてしまった。正直まだ現状を飲み込めてはいないが、俺たちの行動次第で大勢の人たちの命が失われる危機にあるのはわかる。俺たちは大人しく変身バックルを手放すしかなかった。
「ぐっ……」
「変身できなきゃ、その程度かァ、おい」
「おいおい、気が早いぞ。ギャダ」
「仲間を殺されてんだ。しっかりといたぶってやらなきゃ気が済まねぇよ!」
怪人の仲間に生身の体を殴られ、いたぶられる。でも、それはまだいい。そんな目に遭うのが俺だけならば。
「がはっ……!」
「ひ、め……」
俺の大事な妹が、家族が傷付けられていく。その光景を、俺はただ黙って見ていることしかできない。ちょうどあの時のように。……あの時?
あの時ってなんだ?昔にも俺は姫が傷付けられる光景を見たことがあるのか?それとも……
『なんで あんたが 生きてるのよ』
『おまえが かわりに 死ねば』
呪いの言葉を叫ぶ両親の姿がフラッシュバックする。そうか、俺は、本当の俺の家族は……
「いた、い……」
「っ!」
動け。動かなくても動かせ。痛みは無視しろ。今動かなくていつ動くんだよ……!
「姫……!」
「なんだこいつ?まだ動くのか?」
「見苦しいな。とっとと二人まとめて始末を……ん?」
俺が少しずつ這って姫の下に近づこうとしたその時、それは起こった。
「いたいのは……いやっ!」
「Star Nigh――ジジ……ジジッ……」
姫がさっき手放したはずのスターチェンジャーが、独りでに姫の腕へと巻き付く。
「
そして禍々しい音声が鳴り響き、姫の姿が変わった。
いつも真っ白なスーツは赤黒い色になり、星型の複眼はところどころが欠けてしまっている。四肢に纏った装甲には戦ったわけでもないのに無数のヒビが刻まれており、今にも壊れてしまいそうだ。
「
今ここに、死そのものである戦士が誕生してしまった。
「な、なんだこい「死ね」
姫の一番近くにいた怪人が、音もなく死んだ。無数の棘に全身を刺し貫かれて、針山のような姿になって絶命した。
「う、動くな!これ以上なにかすればこのスイッチを「しね」
次に、爆弾の起爆スイッチを持っていた怪人が死んだ。予備動作はなく、後に残ったものもない。ただその手に握っていたスイッチごと、その場から消滅したのだ。
「ヒッ!?い、いやだ……こんなところで死にたくな「シネ」
怯えた声を上げ逃走を図ろうとした怪人が死んだ。体の中で何かが爆発したかのように、内側から弾け飛んだ。
「シネ」 「シネ」 「シネ」 「シネ」 「シネ」 「シネ」 「シネ」
剣を持った怪人が、銃を構えた怪人が、斧を担いだ怪人が、筋骨隆々な怪人が、獣人のような姿の怪人が、全員姫の発するその言葉と同時に死んでいく。この場で息をしているのが俺と姫だけになるまで、大した時間はかからなかった。
「終わった……のか?」
―――素晴らしい力だ
―――ならば次はそれを彼にも……おや?
「……お前も死ね」
姫が虚空に向かって腕を振るう。そこには何もない……はずだった。
―――ふふっ まさか私にも攻撃が届くとはな
―――だがここまで距離があると退屈だ こちらに連れてきてやろう
―――すまないが、貴様の妹を少し預からせてもらうぞ
「……は?シロ、お前何を言って……」
頭の中にそんな声が響いた次の瞬間、姫が忽然と姿を消していた。
「姫……!」
変身できない状態で怪人たちに暴行を加えられている時、ふと頭の中になにかが浮かんできた。
『お前なんて生まれてこなければよかったのよ!』
『近寄るな!この穀潰しの役立たずが!』
これは……誰だ?
……いや違う。これは、ワタシの記憶だ。ワタシが両親から虐待を受けていた時の。
『大人しくするから……静かにするから……だから痛いのはやめて……!』
『うるさい!お前は大人しくサンドバックにでもなっていればいいんだ!』
『なる!なるから!
『黙れ!俺とはなんだ俺とは!どこでそんな知識を得た!この悪魔め!』
痛い、いたい、イタイ。あの頃のワタシはそれしか考えられなくて、そして……
『あはっ、そっか。そうだよね。俺がこの世界に転生した理由は、こんな目に遭ってる理由は、きっと悲劇のヒロインになるためなんだ』
……ワタシは、
『じゃあ言動もそれらしくしないとな!まずはもっと口数を減らして……』
『表情もなるべく変えずにクールな感じにして……』
『誰とも馴れ合わない孤高のキャラでいこう!』
『いよっし!こうすれば俺、じゃなくてワタシは……』
――シアワセになれる。そう
記憶が蘇る。地獄を過ごした過去の日々が。
そしてワタシは体に走る痛みによって現実へと意識を引き戻された。
「がはっ……」
なんでまだこんな目に遭ってるんだろう。ワタシはシアワセになれたはずなのに。ねえ、なんであなたたちはワタシからシアワセを奪おうとするの?
「いた、い……」
痛い。あの時と同じだ。何もできずに、ただ痛みだけを味わう。それがワタシの人生だ。
―――そんなことはない
―――貴様には力があるだろう?
……そうだ。今のワタシには力がある。なら……
「死ね」
全員殺そう。ワタシの邪魔するやつらは全部。
「しね」
だって痛いのはいやだもん。もう二度とあんな苦しみたくなんかない。
「シネ」
だから殺す。ワタシを苦しめるお前らなんて、いらない。
―――素晴らしい力だ
―――ならば次はそれを彼にも……おや?
だから……オマエモシネ。
―――ふふっ まさか私にも攻撃が届くとはな
―――だがここまで距離があると退屈だ こちらに連れてきてやろう
気付けば知らない場所にいた。目の前には青肌の女が座っている。まあ見た目なんてどうでもいい。大事なのは……こいつはワタシを苦しめる敵ってことだ。
「死ね」
「
指先に黒い光を収束させる。これは可視化された死そのもの。当てれば確実に殺せる。
「素晴らしい!予想以上だ。想いの力がこれほどまで強力だとは。正直純粋な実力だけでいえば彼の方に軍配が上がると思っていたのだが、訂正しよう。貴様もまた私と戦うに値する、最高の挑戦者だ」
「うるさい」
なにをごちゃごちゃと。どうせ死ぬやつの言葉に耳を貸す必要なんてない。さあ、とっとと死ね。
「ふふっ、今からどう鍛えるかが楽しみだよ」
極光と星の文様が渦巻くオーラがぶつかる直前、やつはそんなことを呟いていた。
「これは夢だ、ヒメノ」
だれ、だ……?というか、ここはどこだ……?
「怪我は癒した。服も元通り。なにも、お前は思い出すことはなかった」
よくわからないけど、この人が言うならそうなんだろう。ワタシは、何も思い出さなかった。
「今回も素晴らしい戦いであった。貴様は私の期待をいい意味で裏切ってくれたことだしな」
ひんやりとしたその手が額に触れる。気持ちいい。どこか安心感すら覚える。
「ヒメノよ、強くなれ」
意識が朦朧としてきた。ねむい。もうねるじかん?
「私は貴様のことも、気に入っているのだからな」
そのままだっこされた。なんでだろ?でもまあいっか。おやすみなさい。
「……め……ひめ……姫!」
「んん……お兄ちゃん……?」
まだ眠いんだけど……ん?待てここどこだ?
「……ワタシ、なんでこんなところで寝てるの?」
「……覚えてないのか?」
「なにを?」
「……いや、覚えてないならいい」
そう言われるとすっごい気になるんですけど!?ワタシなにかやっちゃいました?
「かっつーん!ひめちゃーん!なにしてるのー?」
「あ、お姉ちゃん。んー、日向ぼっこ?」
お姉ちゃんまでやってきたので、とりあえず誤魔化しておく。何を誤魔化しているか自分でもわからないけど。
「もう、まだバイトの途中でしょ?」
「あー……そういえばそうだっけ」
「……姉さん。悪いけどマスターに休みの連絡を入れといてくれないか?」
「え?別にいいけど……具合でも悪いの?」
「そんなところだ」
いや絶対違うよね!?多分ワタシのせいだよね!?ほんとワタシはなにをしでかしてくれたのさ。
「……はい、連絡完了っと。じゃあ今日は三人で帰ろっか」
「ああ。いくぞ、姫」
ベンチに横たわっていたワタシに手を差し伸べてくるお姉ちゃんとお兄ちゃんを見て、ワタシはよくわからないことを口走っていた。
「……ねえ、お兄ちゃんたちはワタシに痛いことしたないよね?」
なんだこの質問は。微妙にしゃべり方が幼稚だし。急にどうしたワタシ。
「痛いこと?そんなことしないぞ。なあ?姉さん」
「……うん、そうだね。私たちはひめちゃんの味方で、大事な家族だよ。だから安心して」
家族、か。うん、そうだ。二人はワタシの大事な家族。だから安心していいんだ。
たとえワタシの失った記憶がどんなものであったとしても、ワタシたちが暮らした三ヶ月間は確かにそこにあるんだから。もう何も怖くない、なんてね。
死亡フラグだって今は怖くない。だってワタシには、大好きな家族がいるのだから。
冒頭クイズの答え発表!
A.暴走
姫華/姫乃
予定にはなかったけどふと頭に浮かんできた案があったので闇をマシマシにしてみました
こういうのもいいよね
ちなみにこの世界が黒騎士くんの世界じゃなかったら彼女は多分自○してました
イビルスターフォーム
普段の姫華からオタク要素を抜き陽気さをなくし殺意だけをこれでもかと盛り込んだ姿となっている
他者を殺すという願いを叶えることに特化しているため、戦闘には向かない
できるのは虐殺のみである
お兄ちゃん
原作では暴走するはずだったが、今作においては妹への愛でフラグをへし折った
妹がヤバい雰囲気になったと思ったら何事もなかったように戻ってきたので心配している
お姉ちゃん
過去の事情を知っているので心配している
ラスボスさん
黒騎士くんの引き立て役だと思ってた相手が思ったより面白い人材でワクワクしている
というわけでオリジナル暴走回でした
本来はここまでオリ主の闇をふくらませる気はなかった(というかオリ主は虐待のことをほぼ気にしてないアンジャッシュギャグでいこうとしてた)のですが、なんかこっちも面白そうだと思ったのでオリ主はクソ重過去持ちになりました
黒騎士くんとは別ベクトルで記憶喪失の方が幸せな可能性があります
まあ作者は早く記憶取り戻して記憶喪失中の自分がしでかしたことに悶絶するオリ主が見たいんですけど
次回はマジで未定です
黒騎士くんを読み返してたらたまたまいい感じの展開を思いつくことを期待して待っていてください
あ、でも感想は置いていってくれると助かります