【不特定】悪の美学


「悪党」というのは物語に於いて必要不可欠で、唯一無二の役割である。

一つ物語を手に取ってみれば大なり小なり悪役がいる。正義の味方に打ち倒され、時に和解し、時に主人公成長の糧となる。なんと王道で、なんと華やかで、なんとありきたりで、なんと素晴らしい物語だろうか。
テンプレだ、何番煎じだと言う人もいるだろう。しかしそこには王道と呼ばれ、擦り切れるまで使い続けられるだけの理由がある。
古今東西、数多くの作者が様々な形で悪を定義しそこに命と魅力を吹き込んできた。

人の嫌がる事を常に全力で行う悪があった

自らの主義主張を通すために誰かを害する悪があった

非道をそうと知らぬまま残虐の限りを尽くす悪があった

周りの環境がそうなることしか許さなかったが故に生まれた悪があった

この世の全ての悪意を煮詰めた黒のような悪があった

透き通るような無色透明の、純粋無垢な悪があった

人を殺すことは悪。善意を踏み躙ることは悪。戦争の敵国は悪。100を犠牲に1を救うことは悪。
吐き気を催す邪悪があれば、信念故に為された悪がある。
嫌われ者の悪党がいつまで経っても物語からいなくならないのは正義の味方は悪がいなければ成り立たず、またそこに変えがたい魅力があったからだろう。
漫画の人気投票を見てみれば、悪役がトップに躍り出るのなんてことはザラにある。結局のところ何が言いたいのかと言うと、私は素晴らしい悪党が見たいのだ。設定が練り込まれている、表現に深みがある、読んでいて心が動かされる悪党が見たい。

【除外条件】
薄っぺらい悪党は論外、何事も中身が伴わなければつまらない。


原作:この素晴らしい世界に祝福を!
「我が名はむきむき。紅魔族随一の筋肉を持つ者!」

原作:ルパン三世
泥棒一家の器用貧乏

原作:僕のヒーローアカデミア
悪ならざる敵

混沌の本質が分かるか?

ヴィランによる正義執行!

原作: BLACK LAGOON
悪徳の都に浸かる


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商業ですが
問題児が異世界から来るそうですよ
という作品のアジ・ダカーハというキャラをおすすめします。
あまり多くのことは言えないですが、彼ほどカッコいい悪は自分は今まで見たことがないです。

ガラルの悪のジムリーダー
この作品は少しニュアンスが違うかもしれませんがオススメです。


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主人公が好きな作品です。
自分の中に芯があって、楽の為に苦労することもできて、ロクでもない大人ならではの一緒に堕ちる同胞には甘くて、それでいて自分が楽だと思う方向に人生のレールを流されていって。

少しダークヒーロー寄りかなと思ったのですが、甘やかしてくれても優しくはなかったり、誰かの救いにはなっても下に堕ちていく道を示すようだったり、後単純にやることがエグかったり、そんな所から主人公をダークヒーローよりも『悪党』だと感じました。

非道をそうと知った上で残虐の限りを尽くすような、責任を被らない為には文字通り何でもやるような、ルールから外れた上で幸せを享受するような、現代社会が生み出した『ロクでもない大人』が主人公です。

そんな『ロクでもない大人』が、流された結果同棲することになったコーハイの救いになっていく様はある種のカタルシスを感じます。


(編集:2021年12月23日(木) 01:06) 報告 投稿一覧 Good:0

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