彼は常に渦中に在った。彼はそれ故に人を遠ざけた。彼はとても優しかった。彼はとても優し過ぎた。彼はその優しさ故に少女を腐らせた。彼は絶望を振り撒く者にとって、実に甘美な果実だった。これは、そんな彼の……『美樹あやか』の辿った、絶望も希望も綯い交ぜになった物語。
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