少年は単純なバカだった。それも、頭のネジが数十本も外れたレベルのバカだった。
そのため、それが、悪いことだとは欠片も思わず、邁進していた。

その結果、彼の友人は心に大きな傷を負い、妹は塞ぎ混み、両親さえも一家心中を考えさせるほどに追い込んでしまった。身寄りのなくなった彼の妹は、F.I.Sという組織のレセプターチルドレンとなる。

「うーん、久しぶりの日本。実家に帰ってみるか」

その少年は知るよしもないが、誰もいなくなった家に帰ったところで、あるのは大きな空白地帯。かつて、妹に自身の研究結果を自慢した思い出も、かつて妹と共に遊んだ思い出さえも存在しない、まっさらな空き地敷かないことを。

そんな少年、月読律(つくよみりつ)の妹との関係修復のための物語が始まる。