歴史というのは兎角不思議なものである。
ほんの少しの出来事で簡単にも変わってしまうのに対し、積み上げてきた歴史は強固なものになってしまう。
そして出来がった物語がどんなに歪で脆く醜い歴史としても、そこに存在する人々が一瞬一瞬を必死で生きてきた証として完成される。
かつて、人への愛が故に人理を焼却し人類史を初めからやり直そうとした事件があった。
かつて、仮面の英雄達の歴史を一つに纏め強引に歴史をやり直そうとした事件があった。
そんな世界を揺るがす事件があらゆる綻びを産み出した。
綻びが綻びを呼び、奇跡が奇跡を生み出し、紐と紐とが絡み合った。——―——絡み合ってしまった。
  プロローグ
  第一節 世界の壁を越えて
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