ジョジョの奇妙な冒険~アメジストのif物語~   作:Tarako@如月銘酪

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みなさんこんにちは!万年筆のインクを入れ換えてたら見事にインクをこぼしました!Tarakoです!
15話って区切りが良いですよね!良いと思います!

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プロローグ
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一章一話
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十話
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前回
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人物紹介
○瑠
羨ましい人

○ジョナサン
勇気とは怖さを知ることだと教えてくれる人

○エリナ
受け継ぐもうひとり

○男
ふきんしん

○シスター
自分のては汚さない


15話「リビングデッドの箱庭」

 

【挿絵表示】

 

 

藍色の絵の具をそのままキャンパスに垂らしたような深い夜。弾け飛ぶように光る星達は、今はなりを潜めている。今夜の主役は「月」というように。やはり月は豪華にかたどられたクレーターに魅せられその完璧なまでに美しい球体を背に二人の男は向かい合っていた。

下にはクラクションと喧騒が響く。まるで働きアリのように動く人々は、もう夜だと言うのに冷めやらぬ熱を抑えきれないようだった。

一人の男はひょろりと細く、肌の白いのは父親譲りのようだ。

ガーネットのくすんだ瞳は、貪欲な瞳であった。

もう一人の男は筋肉質な体つきであった。真っ青な瞳はターコイズのようで、青く燃え盛る意思のような物を感じる。

「………瑠君、僕は君を許さないよ」

ターコイズの瞳…ジョナサンは、拳を握りしめる。

「どういう意味だ」

瑠と呼ばれたガーネットの瞳はすぅ、とジョナサンを見つめる。

ぽつぽつと雨が降り始める。

「まさか、本当にわからないのか?君は僕の弟を突き落としたんだ!!!」

ジョナサンの剣幕におされ、瑠が一歩のけぞる。

「あれは仕方がなかった!ああしなければ、奴は死んでいた!奴の意識がないだけマシだ!お前こそ、こんな無駄なことはやめた方がいい。これは『勧告』だ。いいか、もう無駄なことはやめろ。」

瑠が人差し指でジョナサンを指差す。瑠は何かを焦っているようで、手首の腕時計をチラチラと確認する。降りだした雨が、二人のからだから容赦なく体温を奪う。

「君にそんなに余裕があるとは思わないな。それに、『仕方がない』だけの理由でディオを突き落としていい理由にはならない。」

ジョナサンは怒り心頭のようで、走り、オーバードライブで拳を繰り出す。瑠が上手く避けるも、隙をつかれたからか、紙一重、という感じだ。

「まずい!奴が来る!」

ジョナサンの繰り出した拳を、一本の指で抑えた男がいた。

「…ッ!!誰だ!?」

ジョナサンが顔を上げる。…が、雨と夜のせいか、あまり顔が見えない。

「今日はね~シスターに呼ばれてきたんだよ。君を排除するためだって!」

幼い顔立ちの男は、洋風のマントをヒラリと翻し、ジョナサンの瞳を覗く。

不意に、ジョナサンのスマホが、落ちた。と、同時に「エリナ」から電話がかかる。

男は、電話をとる。ジョナサンは、男の放つオーラに圧倒され、一瞬の身動きさえ出来なかった。

「はぁーい、もしもーし、エリナちゃーん?」

『…あなた、誰ですか』

エリナが震え声で話す。

(くそっ!上手く波紋が練れない…あの男、僕に細工したのか…!?肺が押し潰されたみたいに痛い…)

「ジョナサンのお友達だよ~」

男がニタニタとエリナに話しかける

『あなたみたいなお友達聞いたことありません。』

エリナに震え声が消え、しっかり芯の通った声で否定する。

『ジョナサン・ジョースターに私は電話をかけたのよ。私の愛する人を傷つける人は何人たりとも許しません!』

男が、「へぇ、そぉーなのぉ?」といい、廃ビルに続くドアを見る。

バン、とドアを開いたのは、エリナだった。

「私はその人と一生を添い遂げることを決めたのよ。あなたみたいな男に倒されるような人ではないと信頼してる。」

エリナの澄んだ瞳が、雨のなかでもくっきりと見えた。

ジョナサンの体に、不思議とエネルギーが流れてくる。それは、何かの恩恵でもあった。

ジョナサンに送り込まれてくるそのエネルギーは、温かく残酷な、生命のエネルギー。

「…ッ、はぁ、」

ジョナサンのからだが震える。

「お、おおおおおおお、おおおおおお………!!!!」

男は、低い声で「ちぇ、」と舌打ちすると、どこかに消えてしまった。…その代わり、とある女性、いや、シスター・クラウスがそこにいた。

「全く、彼も貴方も使えないわね」

シスターが瑠を指差すと、瑠はかひゅ、と掠れた声を出して崩れ落ちる。

「そしてジョナサン・ジョースター、貴方のことはお呼びじゃないわ。さっさと始末されなさい。貴方がいるせいで、奴が殺せないじゃないの!完全なミスよ!許せないわ…!」

男が消えたおかげで自由に身動きがとれるようになったジョナサンが波紋を練る

「コォォォォォォ…」

山吹色のオーラがジョナサンを包む。

「今、やっと瑠くんの言っていることがわかった。やったのは君だ。君は、とある人をおびき寄せる為にディオを突き落とした。僕や、僕の家族をたいせつだと思う…「ジョラル」君をね。」

完全に読みが当たっているのか、ッ、とシスターが一歩下がる。

「大体、僕の動きを止めたのも、僕がジョラル君にこの件について頼むと見越していたからだろう。大事な案件と、スタンド使いにこうも襲われてちゃ、僕だって身動きがとれないからね。」

ジョナサンが、一歩、また一歩と歩き出す。

「君がどうしてディオを襲い、そしてジョラルを狙ってるのかわからないけれど、でも見たところ、君はジョラルに何か用があったようだよね?…僕のことを『始末』するなんて言うんだもの、きっとそうだろうけど…」

ジョナサンがシスターの前で静止する。

「きっと、僕の家族を襲うつもりだろう。生易しい用じゃあないよね?僕は、大切な人を守り、君のその邪悪な意思を絶ってやる!」

ジョナサンがシスターの動きを止めようと思った、その時、シスターの聖書が開かれた。

「貴方は私を殺せない!貴方は殺されるのよ!この『運命』に!」

瑠のスタンド、セレーネが矢の雨を降らす

「ッあぁ!?なんでだ、やめろ、殺すなッ!!違う!!これは俺の『意思』じゃあない!!!」

ジョナサンに数十本の矢が突き刺さる。ぽたぽたと血がこぼれ落ちる。

「殺るのは私じゃあないわ。貴方は計画には必要ないの。わかるかしら。」

シスターがジョナサンをおしだし、くるりと背を向く。

「ぐ、ぅう……エリナ…逃げるんだ…」

エリナがジョナサンに駆け寄る

「ダメよ、ジョナサン、あなた、私はそんな酷いこと出来ません!」

エリナがスカートの裾を千切り、ジョナサンの傷だらけの腕に巻き付ける。

ターコイズの瞳が、その苦しさを訴える

「ダメなんだ、僕じゃダメだ、エリナ、君にしか出来ない、二人に伝えて、くれないか…」

ジョナサンが、掠れた声で伝える

「そんな、残酷な!あなたをおいて生きることは出来ない!」

 

 

(…俺は、本当に星が怖いのか?)

瑠はぼんやりと、ジョナサンに付いた星形の痣を見ていた。

(あの時、あの親父の肩に見えた星が、まるで怖くて、星が嫌いだった。あの父親の、あの瞳が浮かんでくる気がして…)

ジョラルを初めて見た時、星形の痣が見えたとき

(何だか…羨ましかった)

雨の音が遠くに聞こえる。

(俺にはない星形の痣が、そして、その絆が…繋がっているのが、羨ましかったんだ)

あの父親が父らしい顔をしたことを見たことがなかった。合理的で、消去的で…

(でも、ジョナサンと居るときは違った。)

多少打ち解けた、俺じゃあ入れないあの絆

(星があるからなのか?俺じゃああの輪には入れないという、そんな、)

残酷なことがあるのか…?俺はなんにせよ、一応はディオの息子だ。

(そんなはずなのに、オレは、奴と会話したことがない。思い返せば、いつ奴が俺の行事に来ただろうか…?)

水泳競技で一位をとった時も

主席合格したときも

俺が何度あの父親のために、あの父親を振り向かせるために…!

(なのに、奴は振り向きもしなかった!奴はおれをおいてあの家から出ていった!そして、俺は)

父親を止めることが出来なかった。

 

彼が何かをしようとしていたことは前々から気付いていた。ろくなことじゃないと思ったんだ。…だが、奴は最もろくなことじゃないことをした。あのまま真実を知ったら、あの男は、それこそ俺の届かない世界に行ってしまうんじゃないかと…

 

宝石は好きだ。きらびやかだし、見ていると不思議と力がわく。自分よりも何百年も上の先輩を見ているようだ。宝石がアクセサリーになった時、それを着こなした時、その人はきっと人生で一番美しいひとになる。いつだって怨んでいた俺とは違う。宝石は俺の心を許す存在なんだ。

 

(目の前の男と同じように。)

もし自分が、ジョナサン・ジョースターを救う術を持ち、ディオ・ブランドーに謝罪できる人間だったらそうしてる。…でも、俺じゃあ役不足だ。シスターに操られて何も出来ないちっぽけな人間だ。…ただ、あの女に一撃を加えられたら、どれだけ嬉しいだろうか。

(こんな俺が正義の真似事をしちゃいけない)

シスターに作り上げられた殺人鬼の仮面は一生剥がれない。弁解は出来ない。

(でも、少しだけなら…、たった、少しなら…)

 

 

思ったら先に身体が動いていた。飛びかかり、シスターの顔面を殴った。悔いはなかった。俺は世界中から悪役だと決められてて、それを覆すなんて出来っこないから、だったら、悪役のまま死んだって悔いはない。

 

「りゅう、くん…?」

ジョナサンの声に身体が震えた。まだ俺は怖かった。正義のもとにたつ、本物のヒーローの前だったから

「………うたがって…ごめ、ん」

 

その一言だけで、全てが許されたようなきがした。

シスターが俺の胸倉をつかんだ。どす黒い瞳をしていた。このまま死ぬかもしれないと思った。俺のスタンドはもう制御出来なくなっていた。

「最、期だ、一回だけ、言ってやる」

シスターが俺の首を絞める。だんだん酸素が身体を巡らなくなる。どこかの本で呼んだ、窒息死は身体中から体液という体液が出るらしい。それは嫌だ。死ぬんだったら、カッコつけてやりたい。

「俺は、もう、テメェを、信頼、しねぇから、なぁ…ジョラルはもうすぐ来る。俺には星の存在が感知できる。」

せめてもの抵抗にシスターの首を俺も絞める。意識が薄くなって、もう力が出ないだろうが。

「ほーう?最期の抵抗ですかねぇ?残念ですねぇ、貴方の力なんて、貧弱なものですよ。」

シスターがニタニタと笑う。気味が悪かった。

 

「かはっ」

俺の目と耳がいらない情報を与える。

よくわからないが騒がしい。…それに、何か物音が酷い。誰かがしすたーに掴みかかって…あぁうるせぇ、俺が死ぬんだ静かにしてくれ…

 




さて、いかがでしたか!?
次回は十六話!ようやく主人公出てきます!
ではまたらいしゅう!

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