潮は語らず、
闇は呑み込む。
記憶も、名も、過去も――
ただ、一つの影だけが、その場所に打ち上げられた。
彼は、知らない。
何処より来て、何処へ行くのか。
だが、体は識っている。
息をすること、
刃を振るうこと、
闇を喰らうこと。
瞬く星はかげろうのように、
月は照らし、
太陽は輝く。
今、忘却の底で、最凶の灯が、静かに灯る。
これは、全てを喪いし者の、
世界の果てへと続く、
忘却の譚。
闇は呑み込む。
記憶も、名も、過去も――
ただ、一つの影だけが、その場所に打ち上げられた。
彼は、知らない。
何処より来て、何処へ行くのか。
だが、体は識っている。
息をすること、
刃を振るうこと、
闇を喰らうこと。
瞬く星はかげろうのように、
月は照らし、
太陽は輝く。
今、忘却の底で、最凶の灯が、静かに灯る。
これは、全てを喪いし者の、
世界の果てへと続く、
忘却の譚。