闇金 ウシジマくん~令和版~
作者:

原作:闇金ウシジマくん
タグ:クロスオーバー ウシジマ君 デスノート こち亀
本作は、「両津勘吉がデスノートを拾った世界」を軸に、その裏側で暗躍する闇金融業者・丑嶋馨の視点をより深く掘り下げたクロスオーバー作品である。すでにデスノートを手にした両津勘吉が金と権力を手に入れつつある中、もう一人の“所有者”である丑嶋もまた、独自の論理でその力を使い始める。

丑嶋にとってデスノートは正義の道具ではない。
それはただの“利益を生む装置”だ。気に入らない相手、回収不能な債務者、邪魔な同業者――そうした人間を排除することで、カウカウファイナンスの収益は飛躍的に拡大していく。しかも殺害はすべて完璧なアリバイのもとで行われ、警察に疑われながらも決定的な証拠は一切残らない。

しかし、その異常な死の連鎖にいち早く違和感を覚えたのが両津だった。彼自身もまたデスノートを使う人間であるがゆえに、「同じ力を持つ別の存在」に気づいてしまう。表向きは警察官として丑嶋を追いながら、裏では自身の利益のために動く両津と、冷徹な合理主義で人を切り捨てる丑嶋。二人の思惑は交差し、やがて静かな頭脳戦へと発展していく。

物語はその対立軸を背景に、丑嶋が関わる債務者たちの人生を描く群像劇として進行する。
第一章「トレード王君」では、デジタル資産と投機に人生を賭けた若者の狂気。
第二章「生活保護ビジネス君」では、制度の隙間を利用して搾取される弱者の構造。
第三章「いただきパパ活君」では、歪んだ承認欲求と金銭欲が生む破滅。
第四章「声優学校君」では、夢を食い物にする業界の現実。
第五章「ゲーム開発君」では、成功と破滅が紙一重の起業の世界。
第六章「YOUTUBER君」では、数字と炎上に支配された現代の欲望が描かれる。

それぞれの物語で、丑嶋は冷静に人間の価値を測り、利用し、必要ならば“消す”。一方で両津は、その裏に潜む構造を嗅ぎ取りながらも、自らの利益のために完全な正義には立たない。

デスノートという絶対的な力を手にした二人の男。
一人は欲望に忠実な警官。
一人は合理に徹した闇金業者。

この物語は、「力を持った人間は何を選ぶのか」という問いを、金と暴力と現代社会の歪みを通して描いていく。
  デスノート編①
  トレード王君①()
X(Twitter)  ▲ページの一番上に飛ぶ