はないちもんめさん、こんばんは。執筆がノリに乗ってますね。

さて、銀行で強盗騒ぎに巻きこまれた彰とシャーリー。修羅場に慣れてる彰は、ガム喰いながらのんびり軽口を叩くが、普通の世界で生きてきたシャーリーは生きた心地がせずテンパりまくり。

何気なく軍に包囲されて自暴自棄になって玉砕しそうな強盗達に、シャーリーが日本解放戦線のテロリストの知り合いのいる彼氏がいる女の子だと知り、彼女も強盗達も仰天。

その上、お茶らけていても軍人なだけあり軍の動きを伝えて、逃げる手筈を整えるも哀れシャーリー一人だけ人質続行に。

「できないよ！？だって、ルルは肝心な時に間に合わない系主人公だもん！肝心な時にポカを踏む系主人公だもん！」

これはTV版で、彼の選択ミスの数々が引き起こした末に、巻き添えを食らって死ぬ羽目になった彼女が言うだけあって説得力があります。

C.C.目当てでマオが襲来してきた時は、あのタイミングでギアスで記憶を消してしまい、変なタイミングでジェレミアのギアスキャンセラーで記憶が戻り、自分勝手な判断ですぐに人を殺してしまうような危険人物のロロを手元に置いておいたばかりに、ザックリ殺られちゃいましたからね。

そんな中、このままじゃ一人だけ誘拐されてしまうと、土壇場でルルーシュのように頭を必死で回転させたシャーリーは「自分だけ死んでなるものか」と言わんばかりに悪足掻きをして彰を道連れに。

まるで、『機動戦士Ζガンダム』の最終回でジ・Ｏのどてっ腹にウェイブライダーで突っ込まれ、機首で押し潰されたものの死ぬ間際にカミーユの精神を道連れにしていったシロッコのような往生際の悪さでした。まぁ、散々事態を引っ掻き回しておいて、責任を問われると知らんぷりした彰の自業自得ではありますが…。

一方、『亡国のアキト』の三バカトリオは誘拐した女の子が皇女様だと知り、見苦しい責任のなすりつけ合いを始める始末。まるで、徒党を組んでいじめをやっていた悪ガキ達が、悪行が先生や親にバレてしまい、取り巻きが「だから俺は反対だったんだ」とリーダー格を責め立て仲間割れをする様子によく似てます。

ユキヤが余計な事を言ってシバかれたり、連れ回しはしたけど、まだ誘拐はしていないから取り合えずここはずらかろうとするも、姉に仔細を説明して迎えに来てもらおうとして我が身可愛さに中断。

そこへ何の運命の悪戯か奇跡の藤堂が通りかかり、かつて師弟関係だったスザクと何気なくニアミスしてます。買い物袋を顔に被せて、何とかどこかへ行こうとさせるも、その様子にあろうことかユフィが興味を示してしまい、ますます状況はこんがらがるばかり。本当にこの子は天真爛漫という言葉が服を着ているようで、感性だけで生きてるのではないのかと思っちゃいますが、せめて曲がりなりにも為政者であるのなら、もうちょっと思慮深さを身につけて欲しいもんです。

内心で助けてとは言ったものの、それは目先の金に釣られたあなた達の強欲さが招いた結果ですよ。

そんなこんなで双方が危機に陥っている中、一応原作の主人公であるルルーシュは、前までだったら自分がやっていたナナリーの下着の購入に行かせて貰えず、尾行しようにもカレンの算段で見張りにC.C.がいるので家でブンむくれる有様。

まぁ、この歳で兄妹であっても年頃の女の子の下着を、兄とは言え十代後半の男の子がランジェリーショップで一人で買うのは色々と拙いですよね。

多分、ナオトを保護した事で住み込みで働くようになった母の仁美さんや一応彼女のカレン、今まではメイド故に言えなかったけどナナリーの世話をしていた咲世子、そして目の前でだらけながらもきちんと見張りはしているC.C.辺りから「普通は自分だけか女の子同士で買いに行くものだ」と原作じゃ学べなかった普通の感覚や男女のイロハというものを学んで、これ以上自分の女の子のプライベートゾーンに兄を立ち入らせるのは拙いと判断したんでしょうね。いい変化です。

ナナリーも少しずつ兄離れを始めたんですから、ルルーシュもそろそろ妹離れするべきだと思います。原作本編を全部見ましたが、この兄妹は（ブリタニア皇族も血縁者なので、皆似た様な一面がありますが）良くも悪くも兄弟間でお互いを大事にし過ぎていました。

ルルーシュはナナリー大事さが行き過ぎて知らない内に、肝心のナナリーの気持ちを見失い、自分のエゴの押し付けがナナリーにとって最善の未来と疑う事なく突き進み、ナナリーの方も、ルルーシュの愛情に縛られた事で形作られた、ナナリーの中の『お兄様』と言う偶像を捨てきれず、後に知った本来のルルーシュとの齟齬に苦悩した結果、溜まった鬱屈を支えきれず、断罪の刃を手に取るしかありませんでした。

今になって思い返せば、彼らはお互いを盲目的なまでに想い遣るが故に、お互いの事が真に見えていなかったのだと思います。

せめてルルーシュがもっとナナリーの気持ちにきちんと耳を傾けていれば、もしくはナナリーがもっと本心を吐露できる様な関係を築けていれば、そしてナナリーもルルーシュの反感を買う事を怖れずに自分の意見をきちんと言っていれば、あんな別れ方をせずに済んだでしょう。

温和で物分かりが良く大人しくて優しい女の子という印象の強いナナリーではありますが、最終決戦でダクモレス要塞でフレイアのスイッチを連発で押すなど、父親がシャルル。母親がマリアンヌ。そして兄貴がルルーシュなだけあって、本来はとても気性の激しい苛烈な性格の持ち主だったと僕は思いますし、普段は周囲から見捨てられないように猫を被っていただけで、あれが彼女の本来の地の姿だと確信しています。

やっぱり、本心のままに振舞えなかったのは彼女にとっても結構なフラストレーションだったんでしょうね。まぁ、ここでのナナリーは彰やルルーシュにジェットアッパー食らわせるなど、そんな心配なさそうですがね。思わず車田落ちする彼らが目に浮かびました。

さて双方ともに事態はさらに悪い方向へと展開していく事に。果たして彼らは無事に生きて帰る事が出来るのか！？

返信：はないちもんめ　2019年03月19日(火) 08:13

感想ありがとうございます。

そうですね、あの兄弟はブラコンとシスコンが強すぎる割に相手の気持ちを考えない（特にルルーシュ）ので、それがあの悲劇というか悲しいラストに繋がったのかなと個人的には思ってます。

この作品だとルルーシュとナナリーの周りには個性しかないメンバーが揃ってるので色々影響を受けて、どうなっていくのかを楽しみにしてもらえたら幸いです