冬になると、空気が静かに重くなる街がある。
山に囲まれ、古い記憶が日常に溶け込んだ場所。
その街で、身元不明の外国人として仮住まいする二人がいる。

記録を取ることをやめない青年・丹恒。

言葉になる前の違和感に気づく少女・ヒアンシー。

図書館で見つからない本。
郵便受けに差し込まれる白紙。
事件と呼ぶには小さすぎる出来事が、彼らの前を通り過ぎていく。
丹恒は日記に事実を書き留め、ヒアンシーは立ち止まって考える。
導かれた答えはいつも誰にも告げられないまま、日常に戻される。
二人には、思い出せない「欠落」がある。
それでも今は無理に埋めようとはしない。
書かれていない理由は、日記の余白に置いたまま。
これは、帰り先を決めない二人が、
「ここにいる」ことに少しずつ慣れていく、静かな日常の謎の記録。
  記録されない違和感()
  見つからない本2026年02月07日(土) 03:03
  郵便受けに入らないもの2026年02月07日(土) 03:13
  余白の行き先
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