※1この主人公は基本的人でなしです。そのことを十分に理解してお読みください。
※2完全不定期です。ご理解とご容赦の程お願いします。
幸せとは何だろう。
好きな人と添い遂げること。
ご飯をいっぱい食べること。
お金持ちになること。
人によって様々だろう。
少なくてもわたしは幸せでした。
おっちょこちょいだけど優しくていつでも笑ってくれるお父さん
厳しいけどいつもおいしいご飯を作ってくれるお母さん
それにすこしワガママだけどかわいくて優しくて笑顔がかわいくてすこし泣き虫だけどその泣き顔もかわいくて、とにかくかわいくて自慢の双子の妹
そんな家族たちがいる日常。平日は学校で勉強したり妹と友だちと遊んで、休日はお父さんと遊んで貰ったりお母さんにお料理を教わって、月に一度は家族で遊園地に遊びに行く
一軒家で過ごすそんなありふれた日常、楽しいことだけじゃないけどそれでも毎日笑顔が絶えない幸せな日々。そんな生活がこれからも続いていくと思っていた
でも、そんなかけがえのない時間は久我山カオリの人生は唐突に崩壊した。理不尽に、不条理に、不当に、そして呆気なく
あの日は、わたしと妹のシオリの8歳の誕生日でした。
「ねえねえお母さん、お父さんはいつ帰ってくるの?はやくケーキ食べたいよ」
そうせがむわたしに対しお母さんは夕飯の用意をしていた手を止め、
「うーん、夕方までには帰るって言ってたからあともう少しで帰ってくるとおもうけど…ケーキはご飯を食べてからだけど先にご飯食べる?」
と聞いてきたからわたしはすこし悩んでお腹と相談してから、元気よく答えた
「ううん、それならわたしお父さん待つ!」
そこにシオリも加わり、
「わたしも…お父さん待つ」
と小さい声でわたしに同意した
そんなわたしたちをみてお母さんは優しく微笑み、
「じゃあ、みんなでお父さんが帰ってくるのを待とうか。それでお父さんが帰ってきたらいっぱいお祝いして貰おう」
「「うん!!」」
「うん、ふたりとも良い子ね。お母さんは夕飯の続き作ってるからカオリもシオリもおとなしく待っててね」
「「はーい!!」」
「よし」
そう言ってお母さんは夕飯の続きを作り始めた
そんなお母さんを横目にわたしとシオリはお父さんが帰ってくるまでどうするか相談していた
「お父さんが帰ってくるまで何しよっか」
「昨日の車のゲームの続き…する?」
「いいね!シオリは前と同じキャラ使うの?」
「うん、あのキャラ小っちゃくて可愛いから…」
「じゃあわたしは昨日と違うキャラ使おう、あのおサルさんのキャラとか」
「あれ可愛いないよ」
「いいの!カッコイイから」
「…カッコよくもないと思う」
何かぐちぐち言ってるシオリを無視してゲームの準備をしようとしたとき、
ピンポーン
家のチャイムがひとつなった。
「はーい!」
とお母さんが料理の手をとめ、カメラ越しにドアフォンから対応した
「久我山ですが何か?」
「こんにちは、いつもお世話になっております班長の武市です。集金のお願いに来たのですが、今大丈夫ですか?前の回覧板でお知らせしたのですが」
「あっ、武市さんこちらこそいつもお世話になっております。集金は大丈夫ですよ。今からお渡ししますね」
そう言って,お母さんはリビングのタンスから一つの封筒を用意した
武市さんは近所に住んでるおじさんでいつも気さくに挨拶をしてくれるしたまにお菓子もくれる優しい人だ。
わたしもシオリもそんなおじさんが好きだし、お母さんの手伝いもしたくてお母さんにお願いした
「お母さん、それわたしがおじさんに渡してきていい?」
「え?」
「わたし、お母さんのお手伝いがしたいの」
「うーん」
「ね、お願い!」
お母さんはすこし悩んでから、許してくれた
「いいけど、ちゃんと渡すのよ。お金が入ってるから」
「うん、わかった!ありがとうお母さん!シオリも一緒にいこっ!」
「うん…」
「お金はちょうどのはずだからお釣りはいらないはずよ」
「わかった」
そうしてわたしたちはお母さんから封筒を受け取り、玄関に向かい扉の鍵を開けた。もしかしたらお菓子を貰えるかもしれないと期待をしながら。
扉を開けた先にはおじさんがいつもどうりの微笑みを浮かべていた
「こんにちは!」
「こんにちは…」
「はい、こんにちは」
「はい!コレ、お母さんからお釣りはありませんって」
「うん、ありがとう。カオリちゃんとシオリちゃんはお母さんのお手伝いかな?」
「うん!」
「うんうん、そうかそうか偉いね」
おじさんはそう言って腰を屈め、わたしたちの頭を撫でてくれた
「そういえばふたりとも、今日はお誕生日おめでとう」
「うん!ありがとう!」
「いやあ、今日はふたりにとって特別な日にだったのに…本当に
「え?」
おじさんの言葉の意味が分からず困惑していると、
何が起こったのかわからなかった。視界がクラクラする。立っていることも出来ず思わず座り込んでしまう。
そんなわたしのことなんか気にした様子もなくおじさんは誰かに話しかけていた。
「おい、さっさと扉を閉じてこいつらを拘束しろ」
「うーわ、鴉羽さん子供相手に容赦ないっすねー」
「川島、言われた通りにさっさと動け」
「ヘイへイ」
おじさんが知らない人たちとそんな会話をしている間もわたしは現状がわからず混乱していた。
おじさんは誰と話しているのか、そもそもなんでこんなことが起きたのか、わたしは何もわからなかった。
シオリの方に目を向けてみればシオリも似たような状態であることが分かった。
目が虚ろで何処を見ているのかわからない、そんな状態のシオリを黒い帽子とマスクを着けた長髪の男が抱きかかえようとしていた
「や、やめ…やめて…」
「ごめんねー、お嬢ちゃんでもお兄さんたちも仕事だから」
シオリに対しての行動を止めようととするわたしに先ほど川島と呼ばれた軽そうな金髪の男(此方も黒い帽子とマスクを着装をしている)がわたしを抱きかかえた
「カオリっ!!シオリっ!!」
お母さんの叫び声が聞こえた。
「これはこれは久我山さんご機嫌様」
おじさんがいつもしているような笑顔と仕草でお母さんに挨拶した。ごく自然に当たり前のように
「武市…さんじゃないな、誰だお前」
「フフ、口が悪くなってますよ子供の前で教育に悪い」
「五月蠅い黙れカス,知人の声でしゃべんじゃねえよボケが」
そうお母さんと話していたおじさんは…いや
「ククッそういうなよ短い間だが仲良くしようぜ『銀翼』さん」
おじさんの顔を剥いで出てきた顔は黒髪に無精ひげを生やし顔にカラスの入れ墨を入れた入れ墨の悪人面の男だった
「それにしてもあの『銀翼』様が結婚して今じゃ2児の母とは笑えるな」
「お前ら、例の組織の一員か」
「Yes」
「報復か」
「Yesっていうか、むしろ報復されないと思ってたのかあいつのせいでこっちは大損したんだぜ」
「自業自得だろうが」
「折角うちの幹部候補になれたってのに何が不満だったんだか」
「悪の組織が何を」
「ククッ確かに」
「…あの人はどうした?」
「安心しな、ここに来る前に始末した」
「…そうか」
「馬鹿な奴だぜ、自分が死ぬって時に最期までプレゼントを大事に抱えてたんだからよ」
「…わかった、もうわかったから…お前もう喋るな」
お母さんと男が何を話していたの詳しくは分からなかったけどナニか重大なことが起きていることだけは分かった。
そんな状態にわたしは耐え切れず思わず身をよじり暴れた
「離して!離してよ!!」
「ちょっ暴れんな」
「離してっ!!」
「カオリっ!!」
「川島しっかり押さえつけとけよ」
「ハイっす」
(視線が逸れた、今なら!)
入れ墨の男の視線がわたしに向いた瞬間、お母さんの姿が一瞬ブレ気づいた時には男の目の前におり、どこからか取り出した刃物を手に男に襲い掛かった
しかし、
「おっと、あぶないあぶない」
入れ墨の男は余裕の態度で刃物を奪い取り、そして
「ア”ッ」
「ハイ、お終いっと」
そして、そのまま奪い取った刃物でお母さんの首に刺し貫いた
「「イヤ”ッーーーー!!」」
わたしは目の前の現実が受け入れられず、悲鳴を上げることしか出来なかった
「イヤ”ッ!!イヤ”ッ!!お母さん!!お母”さん!!」
「やめて!お母さんをイジメないで!」
「か、かおり…しおり…」
「うーん、念の為首は完全に切り取っておくか」
グチュ、グチュとお母さんの首から嫌な音が聞こえてくる間もわたしは何も出来なかった。
目の前の光景と血の匂いで吐き気が込み上げてきた
「う”お”え…げぇ………お母さん…お母さん…げぇ」
「よし、これでひとまず安心だな」
「うーわ、鴉羽さんエグイッすねえ…折角の美人さんだったのに勿体無い」
「バーカ、生かす余裕なんかねーよ。逆にこっちが殺されるわ死体ならあるけど使う?」
「流石にそこまで変態じゃないっす」
「鴉羽さん、ガキはどうしますか?組織に持ち帰るので?」
「うーん、どうしようかなー」
「お母さん…お母さん…」
「なんで…なんで…こんなこと…」
男たちがそんな会話をしている間もわたしはお母さんだったものを見てうわ言のようにお母さんを呼び続けることしか出来なかった
「ヨシ、決めたゲームをしよう♪」
「ゲームですか?」
「うーわ、嫌な予感」
「二人ともガキを離してやれ、ああ、勿論逃げ出さなようにはしろよ」
「了解」「はーい」
「あっ!」「うっ!」
入れ墨の男の号令の下、わたしたちは拘束を解かれ床に投げ出されうめき声上げた
「それでどんなゲームを始めるつもりなんすっか?時間もあんまないっすけど」
「ああコレを使った簡単なゲームさ」
そういって入れ墨の男が懐から取り出したのは2本のナイフだった
その2本のナイフをわたしたちの前にそれぞれ投げつけ、こう告げた
「それで今から互いに
「え?」
この男、今何と言った?
何を言われたのか分からなかった。いや、理解が出来なかった。
わたしとシオリに殺しあえと、このナイフで?なんで?意味が分からない。何の意味が。どうしてそんなことを…
頭が回らない、思考がまとまらない、しかもこの男は何と言った?生き残った方を玩具にする?あの男の?それは
「うわー、うわー、鴉羽さんそれは流石に本気で引くわー」
「………」
「何だお前らも楽しめよ、最高の暇つぶしだろ」
何を言っているんだこの男は、ふざけるな!暇つぶしだと!そんなことで妹と殺しあえと?!
ふざけるな!ふざけるな!ふざけるな!ふざけるな!ふざけるな!ふざけるな!ふざけるな!ふざっ
「おいおいそんなにこっちを睨めつける暇があるならさっさと動けよ。ゲームは始まってんだから」
思考を遮るように男が急かしつけてくる
「言っとくけど、時間切れで二人とも生き残ったなら二人とも玩具にするから」
ふざけるな!
どうすればいい、どうすればシオリを助けられる。考えろ、考えろ、考えろ、このナイフであの男に反撃を?駄目だ簡単に反撃されるのが目に見えている。ならいっそのこと少しでも生きることを考えて自殺を「…カオリ」駄目だあの男のことだ死ぬことよりもつらいことがでもそしたらどうすれば「あと3分ぐらいだ急げよ」黙れ!考えの邪魔をするな!どうすればいい、どうすればいい、シオリ、ナイフ、時間、シオリ、生存、シオリ、命、ナイフ、シオリ、ナイフ、幸せ、シオリ、シオリ、シオリ、シオリ!!
その瞬間、わたしはシオリと過ごした日々を、シオリの笑顔を思い出した
そうだ、少なくてもわたしが犠牲になればカオリはこれ以上苦しまずに済むんだ
「お」
わたしは覚悟を決め、目の前にあるナイフを拾い上げシオリにゆっくりと近づいた
足も手も震え、視界も涙で滲んで見にくいそれでもわたしはナイフを持ってシオリに近づいた
シオリの顔が視界が歪んでよく見えない
怖がられるだろう、シオリは怖がりだから
恨まれるだろう、シオリがいくら優しくても限度があるから
泣かせてしまったな、わたしシオリのお姉ちゃんなのに
それでもわたしはシオリをこれ以上こんな地獄にいさせないために苦しませないため。
わたしは涙をぬぐいナイフを掲げ、シオリの顔を見た
シオリはそんなわたしを笑って見てくれた。目には涙を溜め、口の端は引きつっていて無理をして笑っているのは明らかだった。それでもシオリはわたしに笑顔を向けくれた
「カオリ、最後にこれだけ…ごめんね。今までありがとう。大好きだよお姉ちゃん」
「う”あ”あ”あ”あああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁっっーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
わたしは雄たけびを上げナイフをシオリに振りかぶった
ナイフはシオリのお腹に刺さり、赤いものどんどん滲んで出てくる
少しずつシオリの顔から赤みが引いて、それと同時に世界から色と音が消えていくように感じた
わたしがシオリを殺したんだ、この手で、大好きな妹をわたしが
「あは、あははは…あははははははは」
何故か、笑い込み上げてきた、止められなかった。
「クハッ素晴らしい!!なんて美しい姉妹愛!こんな傑作中々見られものじゃないぞ!クハハハハハ」
わたしとは別の楽しそうな笑い声が耳の中に遠く鈍く響いてきた
「ないわー、鴉羽さん流石にこれはないわー」
「………………」
そんな部下二人の反応も気にした様子もなく男は暫く笑い続け、そしてある程度気が済んだのか男は笑うのを止め部下に指示を出した
「ふう、じゃあ時間も無いし撤収するか」
「了解っす、処理はいつもどうりで?」
「ああ、ある程度金目の漁って強盗に見せかけろ最後に火もつけて火事を起こすのも忘れずにな」
「この生き残ったガキはどうしますか、持ち帰りで?」
そうか、わたしはこれからあの男の玩具に…
「
は?
「え?でもさっきの話じゃ」
「ああ、元々そのつもりだったんだが。あんな面白いもの見せられたんだ報酬は必要だろ?」
この男は何を言っているんだ?
「それじゃあ、妹ちゃんは…」
「無駄ではないぞ、なにせ大好きなお姉ちゃんは無事に生き残ることが出来るんだから」
「えー」
フザケルナ
「うん?どうしたカオリちゃん?」
フザケルナフザケルナフザケルナフザケルナフザケルナフザケルナフザケルナフザケルナフザケルナッ!!!
コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスココロス
一度色が落ちた世界が赤く染まった
わたしは地面に落ちてたナイフを持ちの入れ墨の男に襲い掛かった
「いきなり危ないな、カオリちゃん」
こちらの攻撃を戯言をほざきながら捌く男にわたしは我武者羅に攻撃を続けた
切付け、蹴り、殴打、頭突き、噛付き、考えられ様々な攻撃を行った
しかし、目の前の男には何一つ通じなかった
「おしい、おしい」
「あとちょっと」
「もう少し勢いをつけよう」
そんなふざけた男の言動、行動、存在にわたしはますます怒り募らせていた
怒りで脳が破裂してしまいそうなったその時、不思議なことが起こった
血が一瞬で沸き上がり、心臓が破裂しそうだ。体中の細胞が悲鳴を上げているような錯覚、そして指先から何かが出そうな感覚。何かは分からない、ただ、それは目の前の敵に放つものだと思った。だからわたしは何も考えずそれを目の前の敵に放った
バチッ!!
「ッ!」
初めて男の表情から余裕が消えた
「鴉羽さんっ!!」
「大丈夫ですか!!」
「あー大丈夫大丈夫、ちょっと驚いただけだから」
何が起こったのかは分からなかった、気付いたら指先から電撃が出て目の前の男に攻撃した
電撃自体は避けられた、だがそれでも攻撃の手段が増えた、殺せる可能性が出来た、それだけで十分だ
わたしはもう一度攻勢に出た、さっきので電撃の出し方は分かった。なら今度はそれを活かした攻撃を…
そんなわたしに対しあの男は
「もしかして」
いつの間にか、わたしの目の前に来て
「勝てると思った?」
蹴りをわたしに叩き込んだ
「う”お”ぇ」
蹴り一発腹に叩き込まれただけでわたしは胃の中のものをぶちまけ、立ち上がることさえ出来なくなった。
「なりたてで全能にでもなったつもりか?」
男はわたしを見下ろしてながら笑っていた
「しかし、親が親だから可能性はあると思ってたが…いきなり覚醒するもんだからびっくりしたぜ。しかもその齢で…才能ってやつかね」
「お、お前っ…」
「まあまあ、落ち着け今ので俺はだいぶお前を気に入った。だから…待ってやるよ」
「…っ?」
「お前が俺に復讐に来るのを待ってやる言ってんだよ」
コノクソヤロウ
「いいか、今のお前は弱い。だからさ強くなって出直し来い」
ユルサナイ、ゼッタイニユルサナイ
「そして俺を楽しませろ」
コロシテヤル、イツカゼッタイ
どこまでも自分勝手に理不尽に男は語った
「俺の名は
その男は…鴉羽 陣は笑って言った
イツカカナラズ
「絶対に殺してやる」
「ああ、待ってるぜ♪」
そういって鴉羽はわたしを蹴り上げ、わたしは意識はそこで途絶えた
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いやあ、今日は運が良い。
まさか仕事のついでにこんな面白いものを見つけることが出来るとは
今回の仕事は裏切者の久我山エイジこと宮山エイジ及びその関係者の抹殺
10年前うちの組織の幹部候補にまで名前が挙がった男が組織の情報を持って政府に逃亡、その情報を元にうちの組織は全体2割の損害に幹部が一人死亡。まったく、たった一人で振り回されたもんだ
そんで、その10年越しの後始末に俺が駆り出された訳だが
まあ正直、やる気はでなかった
宮山は異能持ちだが戦闘向けじゃないし、その妻の久我山リオこと汐川リオナは元A級傭兵としていくつもの戦場で活躍し『銀翼』と呼ばれた優秀な異能者だが最近は噂すら聞かない、宮山と結婚してからは戦いの場には出なくなったのだろう。余り期待出来ない
宮山の護衛兼監視役も何人かいるだろうがそいつらが当たりであることを祈ろう
そう考えながら仕事に挑んだんだが、結果は外れ
宮山は予想通りどころか荷物を抱えていたせいで行動が制限され、呆気なく終了
護衛役は平和ボケした間抜け、こちらの存在に最期まで気付くことがなかった。
その後、近所の住人変装して家内に侵入、子供を抑え『銀翼』と対峙したわけだが、
子供の存在、夫の死、状況が情報が正常な判断を妨げていたのだろう
俺が分かりやすく隙を見せた瞬間、こちらに飛び込んできた。手にはいつの間にか全長50cm程の両刃の剣(グラディウスだっけ)が握られていたがおそらく彼女の異能による力だろう
しかし、そんな猪戦法で倒されてやるほど俺も甘くない
落ち着いて彼女の攻撃を半身で避け、彼女の手から剣を奪い取りその流れのまま剣を彼女の首に剣を突き立てた
つまらない
剣を突き立てた後も息があったようなので確実に仕留めるため首を完全に切り取った
これで仕事は粗方終了、後処理は部下に任せ俺は戻ってボスに報告するだけ
終わってみればいつも通りのつまらない単純な仕事
だから、あれは本当にただの気まぐれで
「鴉羽さん、ガキはどうしますか?組織に持ち帰るので?」
ほんの暇つぶしだった
「うーん、どうしようかなー」
元々子供達の扱いはどっちでもよかった生かすもよし親の後を追わせるもよし
現場の判断は俺に任せられていた
「ヨシ、決めたゲームをしよう♪」
俺はゲーム提示したが結果の大体は分かりきっていた
姉妹はどちらも相手を殺すことが出来ず時間切れ、そんなつまらない結末
だから、生き残った二人を適当にイジメた後、孤児院か施設に放りつもりだった
だが俺の予想は裏切られ
そして、俺は美しい姉妹愛を見た
幼いながらも絶望した表情から覚悟を決め涙目で妹を殺そうとする姉。
そんな姉の姿を見て、泣きながら震えながらも姉を安心させるため笑って姉のこと受け入れようとする妹。
素晴らしい!!これだから人間っていうのは最高だ!!
その後、姉の方が俺に襲い掛かかり異能者に覚醒したのも実に良い
あの殺意、獣の様な攻撃、そして何よりもあの電撃
ああ、今後の成長が楽しみだよ
「鴉羽さん、あのガキは放っておくんで?」
「ああ、庭まで蹴飛ばしたんだそのまま放っておいても火事に巻き込まれことはないだろ」
「いやー、そうじゃなくてですね」
「恨みを買った異能者、危険では?」
「いいんだよ」
全く、川島も岐土も頭が固いな。あんな逸材殺すなんて勿体無い。
「しかし…」
「なあ、俺がいいって言ってんだろ。分かるか?」
「…っす」
「…はい」
「分かったなら、さっさと動けずらかるぞ」
「「了解」」
はあ、折角気分が良かったってのに水差すなよ
「うっ…」
「ん?」
川島が二階に、岐土が一階にそれぞれ処理に向かった際、足元から呻き声聞こえた。
足元を見ると腹部にナイフが突き刺さった少女、久我山シオリが倒れていた
目は虚ろで、呼吸は浅く、血は止めどなく溢れ、今にも死んでしまいそうだ。
「ふーむ」
これ使えるな、今からでも処置をすればまだ間に合う。
俺はナイフが外れないよう固定し、これ以上血が出ないよう簡単な止血処理を施した
「鴉羽さん、取りあえず上は適当に荒らしときましたってその娘どうするんっすか?もう死んでるっすよね?」
「いや、まだギリギリ死んでねえ…おい、こいつ持ち帰るからお前運べ、傷が広がらないよう丁重にな」
「え?あ、はい」
処置がある程度済んだタイミングで戻ってきた川島に少女を任せた
「鴉羽さん、仕掛け終わりました。5分後着火します。」
「分かった。じゃあ車に乗り込めずらかるぞ」
「「了解」」
どんなゲームでも報酬がないと盛り上がらないよな
ああ、今からでも待ち遠しいよ、久我山カオリ
お前なら俺にもっと見せてくれるよな?人間の可能性って奴を
早く来い、早く来い。そして、お前の見せる
「ああ、本当に楽しみだ」
鴉羽 陣
本作の主人公。
20代前半ほどに見える中肉中背の男。黒い短髪に無精ひげ、顔面の左側にカラスを象った入れ墨入れている。
組織内では万事屋のような役割を請け負っており、潜入・工作・暗殺はもちろん調達・交渉・実行部隊の補助等なんでもしている。
性格は残忍かつ非道、そしてお気楽で自己中心的。組織内では新人の部類だがボスのお気に入りのため、自由に行動し幹部から睨まれている。
という設定で組織に加入している。
実際年齢14歳で顔は変装、名前も偽名である。組織内で彼の素性を知っているものはボスも含めごくわずかであり部下二人も知らない。
性格は変わらないが組織内での態度は組織の裏切り者を炙り出すためわざと大げさに動いてる部分もある。無能力者である。
不定期更新です。気分が乗ったら続きを執筆します。