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『自我持つ兵器の英雄譚』一周年記念前日譚(Prequel)

※本編未読でも、本作単独でお読みいただけます。



1945年4月25日、エルベ川。

東から進んできたソ連軍と、西から進んできたアメリカ軍の兵士たちは出会い、間もなく終わる戦争を喜び、互いの手を握った。

だがそれは、米国とソ連が同じ敵と戦う「戦友」として交わした、最後の握手の一つとなった。


1945年、日本敗戦。

そして史実より早く訪れた東西対立の中、日本を取り巻く情勢は急速に変化していく。

解体された軍。
止まった軍需工場。
復員していく兵士たち。

それでも、技術者も、熟練工も、工作機械も、積み重ねられた技術までもが消えたわけではなかった。


1948年、日本は再び軍を持つ。

国防陸軍、国防海軍、国防空軍。

それはかつての帝国陸海軍ではない。
しかし、その中には確かに受け継がれたものがあった。


敗戦国から始まった日本と、その国を守るために生まれた日本国防軍が歩んだ、半世紀。

これは、一人の英雄の物語ではない。

兵士、パイロット、船乗り、技術者、工員、そして次の世代へ何かを託した人々によって紡がれる、1945年から2000年までの55年間の物語である。