「吸っていいよ」

斎藤くんを刺し、血を飲んで逃げ出した渡我被身子。
雨の路地裏で彼女を見つけたのは、ヒーローでも警察でもなく、同級生の安守穏だった。

血が欲しい。
我慢できない。
そのせいで人を傷つける。

だったら、我慢させる以外の方法を考えればいい。

「君をヴィランにはしない」

弁護士の父親を巻き込み、トガを保護へ繋げた穏は、そのまま雄英高校サポート科へ進学。
血を安全に摂取する方法を考えたり、個性事故への対処法を作ったりしながら、トガがトガのまま生きていける仕組みを作っていく。

これは、ヴィランになるはずだった少女と、そんな彼女のために妙に張り切る少年の話。