「ただの駆逐艦のそこら辺にポーンと転がっとるような身の上話聞いたかて、しゃあないやろうに」

 深海棲艦と人類の闘争が始まって十数年、もう何年も泥沼のような状況が固定化され、それを「安定」と称して糊塗する動きすらある。
 そんな中、男は南洋諸島の前線に近いとある基地へやって来た。男は基地で出会ったとあるきっかけから、独自に艦娘へ『取材』を行い始める。

 基地の居酒屋で戦友を想う軍歌『戦友』を歌う黒潮。酒保のテラスでティンホイッスルを片手に、遠くアイルランドの調べを奏でる舞風。激闘の記憶を「基地では誰も知らない」軍歌『討匪行』に込める川内。ロシア語の歌を数多く歌う、自称・共産主義者被れで無神論者の響。刺青をその背に持つ、かつて『加古』だった由良……。

 彼女たちが語るのは――

※各篇はそれぞれほぼ独立した話なのでどこからでも読めます。
※Pixivでも投下しています。
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