『凱龍輝―蒼き龍の系譜』
作者:城元太

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流遠亜沙  2018年09月02日(日) 01:14 (Good:1Bad:0) 33話 報告

最終話まで拝読させていただきました。

まずは――完結、おめでとうございます。
連載開始からほぼ1年なんですね。
コンスタントな更新頻度と合わせ、理想的なスケジュールだったように思います。
(14行省略されています)

返信:城元太 2018年09月02日(日) 06:22

 本作執筆の動機は「誰か凱龍輝のカッコいいバトスト書いてくれないかな~」でしたが、結局そんな作品を見つけることは出来ず「自分で描く他ない」の結論に達しました。
 ラストは全然考えてなくて、とにかく凱龍輝を主役にした作品にしよう、と思っただけ、構想自体は『娘』よりも前、そして主人公は開発者かな、と漠然と考えていたのですが、『風と~』の執筆に手一杯だった時期に宮崎大監督の『風立ちぬ』が映画化され愕然としました。
 それでもやっぱり諦めきれず、むしろ乗っかってしまえ、とばかりに手をつけたのもきっかけです。
 1年間で完結できたとはいえ、『娘』が10ヶ月で完結に至ったことからも、本作が意外に難産だったことがわかります。
 やはりキャラクターが動かしにくい、というのが原因だと思います。それでも「二郎は最後に凱龍輝に乗って操縦し、決着をつける」という主人公の責任を果たさせることができました(恋愛成就も)。
 追記は、本当はそのあとに「完結」マークをつけるべきなのですが、登場させた凱龍輝が『蒼き龍』ではないので敢えて枠外に置いてみました。

 創作に対する姿勢については、「この物語のラストシーンが見たい」が完結への原動力と思っています。
 始まりは「なんでもいいから凱龍輝」ですが、終わりは「みんなみんな幸せになってね」が、私なりのプロットと呼べるものかもしれません。

 冒頭の難解さ、退屈さで見捨てず、最後まで本作にお付き合い頂いたこと、こちらこそ感謝しております。
 次回作もきっとこんな変化球の作品となると思いますが(オイ)、またお付き合いできれば幸いです。


流遠亜沙  2018年08月19日(日) 14:37 (Good:1Bad:0) 31話 報告

第四部⑩、拝読させていただきました。

二郎の、ゾイドの闘争本能を戦争でなくゾイドバトルで満たすという構想、良いですね。
とても理想的かつ、アニメ『スラッシュゼロ』や『フューザーズ』の未来も予感させます。
ロボットもののパターンって、戦争か侵略者が主ですが、それだけじゃないはずなんですよね。
(8行省略されています)

返信:城元太 2018年08月19日(日) 18:41

 書き込みありがとうございます。
 やっぱり励みになります、第三者的に作品はどう受け取られているかはいつも気になっているので。
 お付き合いも長いので、なんだか先読みされた上に、それが当たっていそうでコワイです(笑)。

 二郎やリョウザブロウの台詞は、作中どう描くか悩みました。
 特に評価頂いたリョウザブロウのセリフは、前々から考えていた演出ですが、あまりにわざとらしく感動的になってしまったので、劇中劇ならぬ「小説中小説」という形式で、それも司馬史観と呼ばれるようなメジャー作品の一節という形で思い切り暴走させました。入れ子構造になった分、複雑化してしまいましたが作品の雰囲気は守れたと思っています。

 第四部は今回で締めて、お察しの通り次は最終部となります。ようやく描きたかった着地点が見えてきました。あと暫くお付き合いください。


流遠亜沙  2018年08月08日(水) 23:51 (Good:1Bad:0) 30話 報告

第四部⑨、拝読させていただきました。

原作にはありませんが、“実はあの後にこんな事があったんだ”と受け入れられる展開でした。
自らの意思で行動する8機の凱龍輝。
それは自らが生き延びるために、惑星の危機に立ち向かっただけかもしれません。
(8行省略されています)

返信:城元太 2018年08月09日(木) 06:33

 オフィシャルとの整合性を付けるのにいつも苦労していますが、そこもまた楽しみの一つかもしれません。
 第一話で描いた菜の花畑のモチーフを、ついに堪え切れず、直接山村暮鳥の詩を持ち出してしまいました。
(「純銀モザイク」が詩のタイトルなのですが、作中に一言入っているのを気付いてくれた方がいて欲しい……)

 クライマックスの戦闘イメージは、『エヴァ』というよりも『ゼーガ』のデフテラ領域でした。
 絶望が支配する領域に、菜の花を撒き散らし駆け巡る凱龍輝が人々を救済する、という表現をしてみたつもりです。それと、プロトギガの暴走など、ところどころに『娘』の後日談みたいな話も差し込んでいて、前作で描き切れなかった部分の補完もしています。
 一話仕上げるのに、かなりネタの調整が必要で、UPまでについつい2週間以上かかってしまいますが、それでもあと数話で完結予定です。
 ヒロイン「凱龍輝」の活躍に最後までお付き合いください。


流遠亜沙  2018年07月02日(月) 03:43 (Good:1Bad:0) 27話 報告

第四部⑥、拝読させていただきました。

戦場がかつての時代の光景を取り戻すという描写に、とても共感を覚えました。
僕は惑星Ziの戦争は、現代の地球で起きているような悲惨なものではなく、日本の戦国時代に近いものなんじゃないかと捉えています。
戦場はシンプルで、手柄を上げれば出世できて、あちこちで起きているから民衆もいちいちおびえない(巻き込まれて犠牲になる者や、権謀術数も当然あったでしょうが)。
(11行省略されています)

返信:城元太 2018年07月02日(月) 05:47

 楽しんで頂けたこと、執筆者としても嬉しく思います。
 戦術兵器としてのセイスモサウルスの存在は、特段気にしたこともなく、カッコいいから二個買いしたくらいです。それに凱龍輝の仇役としても最適ですし。
 やはり兵員の不足しているネオゼネバス軍内では、だく★スパにせよセイスモにせよ、掟破りの兵器が必要だったのでしょう。それでもゾイドの戦いは原点に回帰していく、そんな方向性で本作を進めることができました(プロットなしの行き当たりばったり)。
 ライバル対決も多少のネタの仕込みを考えているのでお待ちください。

 そして〝ヒロイン〟凱龍輝の表現も、気に入っていただけたでしょうか。


流遠亜沙  2018年05月20日(日) 12:24 (Good:1Bad:0) 23話 報告

第四部②、拝読させていただきました。

作品世界の史実、登場人物たちのイデオロギー、今回は“城元太節”を特に強く感じました。
二郎に対する、ネフスキーの技術者らしい論理的な鼓舞と、多くは語らないリョウザブロウの描写に、ここに来てキャラクター性を強く感じ始めている自分がいます。
凱龍輝シュトゥルムも非常に興味をそそられますね。

続きをお待ちしております!

返信:城元太 2018年05月21日(月) 05:36

 人間のヒロイン(なんか変な説明)の喪失感を埋めるには、何らかのイベントが必須と感じ、再度ネフスキー所長の登場と相成りました。そしてリョウザブロウも。
 ルンドマルクにしても、ようやくそれぞれの個性を表現できるようになったかな、とは私自身も感じています。
 実際の所、プロット無しで執筆しているので、あと何話で完結するかは未定なのですが、恐らく10話もないと思います。
 着地点は考えているのですが、読み終わった後に「時間の無駄だった」と読者に感じさせないような作品にしていきたいと思っています。
 今回も書き込み、及びツイッターでの誤植の指摘、ありがとうございました。
 


流遠亜沙  2018年04月15日(日) 02:52 (Good:1Bad:1) 20話 報告

第三部⑥、拝読させていただきました。

まずはくさリルさんによる挿絵、良いですね。
これまではドキュメンタリー特有の“(主役じゃない)誰でもない人々”――つまりビジュアルは具体的にイメージしていなかったのですが、こうしてイラスト化されると感情移入しやすくなります。

(11行省略されています)

返信:城元太 2018年04月15日(日) 06:38

 挿絵(イラスト)は私も感激しました。「百聞は一見に如かず」を痛感します。

 戦闘シーンの読みずらさは私も気になっていて、自分でも推敲の際に読み流してしまう場合もありました。
 リアリティの方向性とは何かと、常に摸索しています(その極端な作品が『蟷螂(オリジナル)』だと思います)。
 二次大戦の戦記を多く扱う「光人社NF文庫」のような表現にならないか、と同時に以前指摘にもありました「プロジェクトX」的なモチーフを一貫してできないか、現在執筆中のパートでは、そんな不親切なバトル表現をどの様に(いわゆる)普通の記述に説得力をもって移行させるかでまた悩んでおります。

 歴史資料と超新星爆発資料などを読み漁った『風と~』よりは楽な執筆かな、と思ったのですが、私の悪い癖で本作もかなりの難産になっています。


流遠亜沙  2018年02月19日(月) 01:47 (Good:1Bad:0) 16話 報告

第三部②、拝読させていただきました。
これだけ言わせてください。

“まるで二次性徴前後の少女の如くガラス細工のような可憐かれんで繊細であどけない肢体だった。”

この素晴らしい表現に感銘を受けました。
僕も早く“彼女”に逢いたいです。

返信:城元太 2018年02月19日(月) 21:52

 凱龍輝を如何にエロっぽい(おげひん)表現で描けるかを常に留意しております。
 本作には〝少女〟はいまのところ登場しておりませんし(女性技師チューキョンの設定年齢は20代後半)。
 そして今後迎えるであろうセイスモサウルスやエナジーライガーとの対決に向け、ストーリーを練り上げていきたいと思っています。
 ③、半分くらい書けているのですが、後の事(伏線を含む)を考え苦労しております。来週までにUPできればいいのですが。


流遠亜沙  2018年01月01日(月) 17:06 (Good:1Bad:0) 14話 報告

拝読させていただきました。

この作戦がなんらかの形でクライマックスになるのかと予想していましたが、二郎にしてみれば凱龍輝の素体探索が、西方大陸に来た本来の目的でしたね。
つまり、凱龍輝のコアは東方大陸に生息している野生体じゃない――というか、東方大陸には野生ゾイドがほとんどいないんでしたっけ……?
ネオゼネバスが蜂起して以降のエピソードや設定はファンブックにまとまっていないので、微妙に把握できてないんですよね……。
(7行省略されています)

返信:城元太 2018年01月01日(月) 22:30

 主人公が名前を覚えてもらえてよかったです(笑)。
 凱龍輝は思い入れのあるゾイドなので、まだまだ物語は描きたいことが残っています。『娘』や『風と~』ほどではないものの、比較的に長い作品になると思っています。
 先の指摘のように、次回の舞台を戦場にするか、それとも主人公視点の野生体=素体探しにするか、どのように描き分けるかも摸索中です。
 やっぱり本格的なゾイドのバトルシーンを描けることが楽しみです。

 誤植、やってしまいました。
 早速修正しました。ご指摘感謝します。


流遠亜沙  2017年12月26日(火) 23:28 (Good:1Bad:0) 13話 報告

最新話まで読ませていただきました。
恐らく、これが年内最後の更新かと思い、書き込ませていただきます。

まさに佳境ですね。
凱龍輝の開発が、こんなにも不遇な状況下で行われていたとは思いもせず、更なる逆境に置かれた今、どうラストに持っていくのか期待してしまいます。
(13行省略されています)

返信:城元太 2017年12月27日(水) 18:40

 見事に本作の弱点を見抜かれました。自分では気付いていても、第三者から指摘されるとバツが悪いものです。ただし往々にしてコメントというものは好意的なものが殆どで、作品の脆弱な部分まで指摘してもらえる機会はありませんので貴重な意見を頂けたこと嬉しく思いました(本サイトでは稀に「警告」などで悪意あるカキコミもありますが)。
 凱龍輝が主人公としながらも主観はどうしてもヒトにならざるを得ず、その中で傍観者たる主人公にも華を持たせなければならないチグハグさは感じています。今回掲載分に至っては主題が凱龍輝からドラグーンネスト捕獲作戦に完全に移行してしまってますし。
 ただアサルト様が別サイトで「間を開け過ぎると内容を忘れてしまう」とのコメントを拝見し、「完璧」を目指すより「完成」を目指すべきだと確信し、内容にゆらぎがあるとは思いつつ急ぎ今回のUPに至りました。
 私自身が心掛けていることは『絶対に未完で終わらせない』。本作はこれまで以上に難産な作品にも感じますが、それでも凱龍輝を愛する者として完成させたい、という気持ちで描いています。
「これからおもしろくなるから、最初はおもしろくなくてもガンバって読んでね!」という創作姿勢は読者に対し失礼と思う一方、商業ベースではない二次創作ならば自己満足も認められるだろうと考えていて、私は後者を選びがちです。
 ようやくバトルシーンに入り、派手な戦闘描写も登場させる予定ですが、それでも本作の、そして私のスタンスとして「突き放したような視点」で最後まで貫ければとも思っています。
 でも、『日常』みたいな作品もやっぱりまた書いてみたいと考えるのは確かなんですけどね。


あかいりゅうじ  2018年08月31日(金) 23:18 (Good:1Bad:0) 2話 報告

まずは一年にも及ぶ長期連載、お疲れ様でした。この『凱龍輝』とほぼ同時期にハーメルンでの執筆を始めた、ということもあり、本作の大団円を非常に感慨深く思います。完結に際しまして、嘘偽りのない作品への感想を書き込ませて頂きます。

 物語開始当初はメカニック・技術者である二郎を語り部とした《凱龍輝》というゾイドの開発秘話的(それこそ『プロジェクトX』みたいな)側面が強く、よく言えば「硬派」、悪く言えば「華の無い作風」という印象の作品でした。他の読者様も感想にて指摘していた通り、私も序盤は登場人物を覚えるのに一苦労した、というのが本音です(最初はタケオと二郎を混同していたり……すみません)。「ドラマ」らしからぬ淡々とした雰囲気の序盤でしたが、物語が進むにつれてその認識は改められて行き――最終的には《凱龍輝》という一機のゾイドの開発史・戦歴に焦点を当てつつも、公式が描く事を放棄した「へリック共和国とネオゼネバスの戦争の顛末」に、書き手である城元太様なりの解釈を加え、補てんするという見事な『バトスト』に仕上がったと感じております。
 本作を読むより前、私は「公式が言及した以降の『歴史』を二次創作者が描いても、そこに正史らしさや、本物であるという説得力は生まれないであろう」という、ある種の諦めみたいな持論があり、「公式作品の続きを描く創作」そのものに否定的だったように思います。しかし、本作の提示した「ネオゼネバスの崩壊も無く、へリックの滅亡もないまま、次の時代・作品への展望を示す」希望的な顛末はこのスタンスに真っ向から反論し、あまつさえそんな私に(これが『バトストの結末』としてあっても良いいのでは)と思わせるだけの説得力がありました。読者として楽しませて頂いた事は勿論、以前別の場でも申し上げました通り「私には絶対に作れない作品」として、同じ創作者としても非常に多くを学ばせて頂いたと思います。『凱龍輝』の物語はこれで完結と思いますが、また新たにバトスト世界を取り扱った貴作品が発表されることを心待ちにしております。

返信:城元太 2018年09月01日(土) 06:18

「華の無い作風」は、金属と機械油の匂いが漂ってくるような作風にできればと思い、少し狙った表現でした。
 主人公「二郎」が『風立ちぬ』の「堀越二郎」をイメージしたキャラクターであることはお察しと思いますが、「タケオ・D」は日本陸軍三式戦飛燕や二式複戦屠龍を開発した土井武夫をイメージしていて、常に二郎の少し先を行くエンジニアとして描いたため、混同が生じたのかもしれません。
 そんな「華」が無い分、凱龍輝の集光パネルを「菜の花」に例えてなんとか華やかにしようとはしていました。
 唯一のレギュラー女性キャラであるチューキョンも、「ヒロイン」凱龍輝を引き立てるため、一時退出願いましたが、やっぱり1年間付き合ってきたキャラたちにはみんな幸せになって欲しいので、「エヴォフライヤー」の伏線を貼っておいた次第です。
 オフィシャルのバトストが投げっぱなしで終了してしまい、多くのゾイドファンとしても不満が残ると思う反面、じゃあ自分で納得できる続きを考えられるだろう! というのもゾイドワールドの魅力かもしれません。
 凱龍輝から始まり、歴史の大局に至る壮大な物語に絡ませるという演出は、凱龍輝好きとしても満足できる結末に仕上げたつもりです。
 作品執筆の裏話は、誰かに聞いて貰わないと打ち明けられないので非常にありがたく思います(笑)。
 ちょっとだけ、ゾイド小説の休止期間は置きますが、きっとそのうちまた何かに手を出してしまうのだろうと思うと、自分でもコワくなりますが、それでも描かずにはいられない、それもまた創作の魅力(魔力?)なのだろうと思っています。
 拙作『凱龍輝』に一年間お付き合いいただき、ありがとうございました。



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