「良いぜ、見せてやるよ！もう一つの力をな‼︎」
その言葉と共にジオウは、赤と青を基調とした新たなライドウォッチを取り出し、表面の部分を回転させて絵柄を合わせると、赤と青で彩られた仮面とオッドアイの複眼が特徴的な戦士の顔が現れ、そのままウォッチの上部にあるスイッチを押して起動させる。
〈BULID!〉
そして、それービルドライドウォッチをジクウドライバーのバックル部ージクウサーキュラーの左側にある窪みに装填する。
待機音が流れ始めるとドライバーのロックを解除してジクウサーキュラーを反時計回りに勢い良く回した。
〈RIDER TIME!KAMEN RIDER ZI-O!〉
響き渡るは変身時と同じ音声。
だが、今回はそれだけでは終わらずーーー
「えっ⁉︎」
「おぉ？」
ドライバーから赤と青、そして銀色を主体とした鎧が召喚されたののだ。
「オリャッ‼︎」
しかしジオウは、その鎧を思い切り蹴り飛ばす。当然、鎧は派手な音と共に空中でバラバラになってしまう。
「ちょ⁉︎折角の鎧が！」
「なんじゃ？虚仮威しーーーかぁ⁉︎」
シンクはそんなジオウの行動に驚き、怪訝そうな表情だったレオも次の瞬間には別の意味で驚愕のものへと変わる。
何故ならーーー
〈BEST MATCH!BUILD!〉
バラバラになった筈の鎧が、まるで意思を持つかの様に次々とジオウに装着されていき、仮面に刻まれていた文字も「ライダー」から「ビルド」へと変わったのだから。
これこそがジオウの特殊能力で、様々な仮面ライダー達のデータが内包されたライドウォッチを用いる事で、それを実体化させた鎧を召喚、さらに身に纏う事で、そのライダーの能力などを使うことが出来るのだ。
今回ジオウが装着したのは、嘗て世界に「LOVE &PEACE」をもたらすために、一人の天才物理学者が変身した戦士の力が宿った鎧。
その名もーーー
「勝利の法則は・・・決まった‼︎」
仮面ライダージオウ ビルドアーマー。

▲短縮する