ジョジョの奇妙な冒険~アメジストのif物語~   作:Tarako@如月銘酪

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Tarakoです!
七転び八起きの七話です!頑張りましょ!
《前回までのリンク》
プロローグ
https://syosetu.org/novel/237782/1.html
一話
https://syosetu.org/novel/237782/2.html
二話
https://syosetu.org/novel/237782/3.html
三話
https://syosetu.org/novel/237782/4.html
四話
https://syosetu.org/novel/237782/5.html
五話
https://syosetu.org/novel/237782/6.html

登場人物紹介
ジョナサン・ジョースター
ターコイズ色の瞳を持つ。兄として果たすべき使命のためにディオと話す
ディオ・ブランドー
レッドタイガーアイの瞳を持つ。帝王と呼ばれる。

ジョラル・ジョリオ
アメジストの瞳で、へよへよ主人公

人結 契(ひとゆいちぎり)
深緑のおっきなポニーテール、黒いセーラー服を着た高校生。神父愛してる

ジョナサン
みんなのお兄ちゃん

スピードワゴン
ジョナサンの戦友。

~あらすじ~
人結 契という少女が、ディオとジョラルの命を刈り取ろうと襲ってきた…!二人はどうする!?


七話「アクアマリン」

 

【挿絵表示】

 

 

「はぁ、俺が何をしたって言うんだ!」

いつの間にかジョナサンの姿も無くなり、ジョラル、ディオ、そして目の前の敵のみとなった。

「『ザ・ワールド』時よ止まれ…!」

時は止まり、ディオの世界には静寂だけが流れて行く。

ディオは敵に詰め寄り、圧倒的なパワーでその少女の腹部に風穴を開けた。「フン、」と振り返りながら、タイムリミットが訪れたのだろう、時が動き出す。……と、少女の倒れる姿が…無かった。あったのは、無傷な少女と状況を理解していないジョラルのみであった。

「何______?」

思わず背後に振り返る。…そこには誰もいなかった。背後からやな予感がする。

その時、ジョラルが大声で叫んだ

「ディオさん、後ろ!」

背後から、大きな鋏の片割れを手に少女はディオを斬り倒そうとする。

「貴様ァッ」

彼の身体能力と、自身が襲われた時のための護身術が役に立ち、何とか切り抜ける。そして、なんといっても、彼の中に秘める、力のお陰と言えるだろう。

「んもぉ、なんで避けるのよ?あなた達殺さないと神父様に怒られちゃうの!」

意味不明な言葉をつらつらと言い終えた少女は、ふと、我に返ったかのように話し出した

「あ!私、自己紹介してなかったわ!私の名前は人結契。変な名前って言われるけど、神父様がつけてくれたのだから宝物なのよ。」

 

「貴様の自己紹介など必要ない」そう重ねて言ったのはディオ・ブランドーだった。なぜだかとても怒っているように思えた。

「なぜなら……貴様は今、ここで!死ぬからだ!」

「あら、そんなに怒っていいの?」

少女は至って冷静に述べる

ぐるん、と、視界が回る。それと同じく、ディオの身体も回転する。

「ぐぅっ」

タイガーアイの瞳は、それでさえも契の姿をうつし続ける。

 何かあるはずだ、とディオは思っていた。彼女は、何か隠していて、その隠した能力さえ分かれば、あるいは、何か思い付くかもしれない、と。辺りは真っ暗で、店内の証明だけが怪しく光る。彼女の持つ鋏の片割れがスタンドだとしたら、彼女は、一体どのような能力を持っているのか。それが攻略の鍵になるのだ。

「…まさか、だが…」

ディオは、何かを気づいたかのように、目を見開き、契を凝視する。

 

 

 回転する空間と身体に吐き気さえ覚え、身体の自由が奪われていくのを意識しながら、ジョラルは目の前の光景に釘付けになっていた。

 何かを呟きながら倒れているディオという男、焦点さえあわずゆらり、ゆらりとディオに近づく少女。何か、何かがおかしいのである。確かな証拠は無いが、ひび割れた鏡のように、2つの景色が重なっている様に見えた。

 ひとつの世界は、ディオが倒れ、少女が虚ろな目でディオを殺そうとしている世界。

 もうひとつは…ディオが逃げ続け、少女が襲いかかっている、『幻覚』______鋏の片割れが、キラリ、とジョラルの前で輝いた。瞬間、真っ赤な世界が、辺り一面に流れて行く。血肉が飛び散り、無惨にも惨殺されるような…スローモーションの様に再生させられる絶望の光景に、ジョラルの目はその瞬間だけ光を失い、言葉すら失った。ディオが、真っ赤な世界で、深紅の瞳で、ジョラルをみつめた。そして、彼の口元が、微かに震え、ジョラルには、こう聞こえたのだ

 

『望んだ、幸せ』

 

 自分にも、何が起きて、どうしてこういうことをしようと思ったかさえ解らない。震えた唇と、揺れる自分のアメジストの瞳が揺れ、そして、気付いた時には大声で、「やめろ」と、叫んでいた。

 

 真実ってなんだ?

 悪ってなんだ?

 正義ってなに?

 

『アナタはワタシ、ワタシは、アナタのココロを写す虚像』

その言葉で、はっきりと頭の思考はすみわたった。彼女の能力は、きっと、たぶんだが『彼女の望む最善の幸せ』を、幻覚でで見せることだということ。ディオ側の視点ではディオは起きているが、ジョラル側の視点では起きていないのがはっきりな証拠だ。彼女は、『二人を仕留める』ことを最善の幸せだと考えているのだろう、だから、二人以外には誰もいなくなっているのが動かぬ証拠だ。でも、彼女の能力を封じ込めるやり方を、ジョラルは、知らない

人のような形の、所謂…"スタンド"と、呼ばれる存在が、目の前に現れそして、少女の鋏を食い止めていた。そのスタンドは、ジョラルのことを守っている様だった。そして、ジョラルにこう言ったのだ。

『ワタシの名前は、へーリオス…』

 ジョラルは、訳が解らないままだった。自分の心に、スタンドが現れると思っていなかったからだ。それでも、ここで動かなかったら、訪れる結末は酷いことになるのではないか。そう思った時、ジョラルは、この疑問よりも先に、この絶望的な状況をどうにかする、という方向に頭が回ったのだった!

 

人の本能というものは恐ろしいものだ。『守る』よりも先に、『倒す』ということを優先する。

 

少女の胸に、鋭く、鋭く。そして深く、鮮やかな、艶やかなあやういソレが、ぶわぁっと、飛び散る。一瞬の出来事だった。ジョラルが危ないと感じ、『殺意』を抱いたまでの事。至極単純明快な話であった。

ジョラルはその出来事のせいで、一度深い眠りにつくのであった

 

 

「認証されました。要注意人物の人結契です。」

 

白衣をキチッと着た、SPW財団職員が、その最高責任者「スピード・ワゴン」に報告する

 

「わかった。後片付けは○○に~」

と、てきぱき指示するスピードワゴンのそばに、ジョナサンはディオの致命傷の傷に応急手当だけをした、身体がぐるぐるまきの彼の姿を、ぼーっと眺めていた

「ジョースターさん、大丈夫ですかい?」

その言葉で、我に返ったジョナサンは、「あぁ、うん」と、間延びした声で答えた。

スピードワゴンは、一度ディオに目線を向けてから、暗い趣で、ジョナサンに目線を移した

 

「ジョースターさん、俺は、少し怖いですよ」

まさかそんな言葉が、あのスピードワゴンから飛び出るとは思ってもみなかったジョナサンは、思わず「え?」と聞き返してしまった。

「ジョースターさんは、せっかく掴んだ幸せを、また、離してしまうんじゃないかって、考えてしまうんですよ。」

"ジョースター家の男児は代々不幸である"

その呪いが本当なのだと気づいたのは、ジョルノさえ不幸な出来事に出会ったからだろうか。それとも、自分自身が、身の毛もよだつ恐ろしい体験をしたからだろうか。

 誰も死なずにすんだ戦いでも、一手間違えれば死んでしまうかも知しれなかったのだ。そう考えれば、スピードワゴンが、そうやって案ずるのも無理はない。実際、ディオは意識不明の重体のまま、運ばれていったのだから。あんな悲惨な姿をみれば、誰だって、この呪いが刻まれた自分を心配するだろう。

でも。

「僕の家族が困ったり苦しんでいたりするのなら、それを無視するわけにはいかないと思うんだ。僕は、そんな酷い人間にはなりたくない。」

それは、黄金の精神、という奴なのだろう。正義でも何でもない、彼自身の勇気の形だった。

「でも、それでジョースターさんが…死んでしまったら、その、家族全員が悲しむんじゃないんですかい!?ジョースターさんは、そうしてでも守りたいんですか!?」

彼は自分と同じ死闘を切り抜けた戦友だ。自分が死に損なう、なんて場面は、きっと、たくさんみてきただろう

「おらぁ、そこまでして、身体を削ってまで、もう、戦ってほしくないんですよ…」

項垂れたスピードワゴンを見ながら、ジョナサンは、それでも勇気の眩い瞳でスピードワゴンを見つめる

「スピードワゴン、僕はね、誰かを失いたくないんだ。目の前に救える人がいるのに、君はほおっておくのかい?そして、僕がほおっておくと思うかい?君を助けたみたいに、他の誰かを救いたいんだ。家族も守りたいしね!」

ニコ、と笑うジョナサンに、明るい未来が見えたのか、はたまた任せられると理解したのか、スピードワゴンも笑い返した。

「ちがいねぇ、俺が間違ってたぜ!ジョースターさんが誰かを見捨てるなんて出来る筈がねぇ!」

ジョナサンは、微笑んで、小さく、こう言った様にスピードワゴンは聞こえた

「…………君のお陰でもあるよ、諦めなかったのはね」

 

 

「…通信が途切れましたね、契は死にましたか」

黒い影が、ほの暗い部屋に揺れる

「はぁ、てんで使えない奴だったなぁ。」

と、水色の髪が揺れる

「だったら、あなたが次に行ってきたら?」

黒い影が、水色の髪に問い掛ける

「良いよ、絶対に仕留めてあげるよ」

すぅ、と明かりが消えた




さて、いかがだったでしょうか!
次は、
八話「ジェットの記憶」です!
次回もお楽しみに~!
(感想評価、バンバン欲しいです!((((((()

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