ブラック企業で働いていた彼は、眠りと覚醒の境を越えた先で、幻想郷にいた。

外来人として迷い込んだ彼は、人里で職を探す。だが幻想郷入りしていた就職氷河期によって仕事は少なく、人は多い。条件のいい職は、すでに埋まっている。

行き場を失いかけた彼に差し出されたのは、高時給、衣食住付き。妖怪の館・紅魔館の執事という仕事だった。

しかし妖怪の館の仕事は、常人の体力では到底追いつかない。 睡眠は足りず、休めば叱責され、 働けば次の仕事が待っている。昼と夜の区別は曖昧になり、食事の味もいつからか分からなくなった。

そんなある日、彼は――「もう一人いれば、少しは楽になるのに」と、ふと思う。力なく床に崩れ落ちる視界の端で、自分と同じ顔をした“誰か”がこちらを見ていた気がした。
  紅魔館の執事の一日()
  足りる分だけの執事2025年12月21日(日) 22:00
  早い仕事2025年12月21日(日) 22:00
  使えるからだ
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