ブラボとSCPのクロスが無かったので執筆いたしました。

SCPの世界観にヤーナムが出現するといった内容なので、あまり狩人は登場しません。

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SCP番号、募集します。


SCP-XXXX:聖杯ダンジョン

 SCP-XXXX:聖杯ダンジョン

 

 オブジェクトクラス: Euclid(ただし、深層への探索が継続されているため、今後の調査結果次第でSafeへの格下げを検討する)

 

 特別収容プロトコル:

 

 SCP-XXXXへのアクセスが可能な廃工房は、現在財団の管理下にあります。当該地域は「老朽化した廃坑および地盤沈下のリスクがある地域」として一般人の立ち入りを制限しています。侵入を防止するため、廃工房の入り口には簡易的なフェンスと警備用チェーンが設置されています。

 

 研究および探索目的で内部へアクセスする場合、サイト管理官の許可を得た上で、最低1名の研究員が常駐し、探索員との無線通信を維持してください。現在、SCP-XXXXの物理的特性については調査が進行中であり、今後さらなるデータに基づき収容プロトコルは改定される予定です。

 

 説明:

 SCP-XXXXは、スコットランド・ハイランド地方、ゲルミア山間部の廃工房地下に存在する、非ユークリッド幾何学的空間異常です。廃工房の床下に配置された取り外し式の床から梯子を下ることで、石造りの小部屋へとアクセス可能です。そこから鉄扉を通過することで、さらに別の部屋へと移動できる構造が確認されています。

 

 当該建築物の石造様式は、現在まで知られているいかなる文明圏の歴史的建造物とも一致しません。また、SCP-XXXX内部はアクセスのたびに空間構造が再構築される性質を持っており、その深層範囲は[データ削除済]に達しています。地質学的調査によれば、外部から掘削による侵入を試みた場合、当該地下空間が存在すべき座標は周囲と同様の岩盤で埋まっており、本オブジェクトは物理的な「場所」ではなく、空間そのものの歪みとして存在しているものと考えられています。

 

 SCP-XXXX内部は恒常的に湿度が80%を超過しており、壁面や通路には極めて高密度のカビが繁殖しています。採取されたカビのサンプルは、既存のいかなる真菌とも遺伝的特徴が一致せず、一部の検体には未知の変異原性が認められました。

 本地下空間は大規模な墓所としての側面を持っており、内部からは「聖杯」と呼称される石器、「古い血」の痕跡、未知の象形記号、寄生性の軟体生物、および不特定多数の人間の部位が回収されています。

 

 

 探索記録 I

 

 ミッション内容: SCP-XXXXの初期偵察。

 

 担当者: カレル博士

 

 職員: D-9kv8xiyi

 

 追加情報: D-9kv8xiyiは基準仕様の探索用録画、録音装置、対毒マスク(カビ対策)を装備。探索は廃工房内に暫定的に設置された監視基地から監督。

 

 日付: 1986/11/01

 

 〈記録開始〉

 

 カレル博士: テスト、テスト。D-9kv8xiyi、聞こえるか。異常はないか? 

 

 D-9kv8xiyi: ……ハロー? あぁ、聞こえてるよ。

 

 カレル博士: 状態は良好と判断する。SCP-XXXXへ進行しろ。

 

 D-9kv8xiyiは梯子を降り、SCP-XXXXへ進入する。

 

 カレル博士: 9kv8xiyi、視認できるものを報告しろ。

 

 D-9kv8xiyi: ……降り切ったぜ。見ての通り、石造りの廊下に鉄扉だ。カビ臭くてたまらねぇ、腐った湿気と埃の混ざった最悪の匂いだ。

 

 カレル博士: 9kv8xiyi、対毒マスクを確実に装着しておけ。続けて探索を頼む。その鉄扉、開けられそうか? 

 

 D-9kv8xiyi: [金属音と荒い呼吸] ……鍵はねぇ。力任せで開いたぜ。下へ続く階段になってやがる。

 

 カレル博士: 問題ない。探索を継続しろ。

 

 D-9kv8xiyiはSCP-XXXXをおよそ1時間探索。録画には無機質な石造、土壁、そして至る所に群生する謎の発光カビが確認されている。

 

 カレル博士: 一旦止まれ。目の前にあるものを報告しろ。

 

 D-9kv8xiyiは一つの部屋に到達。そこは先ほどまでの殺風景な通路とは異なり、素朴な装飾が施された大部屋だった。

 

 D-9kv8xiyi: ……墓場かよ。石棺が転がってやがる。……おい、何かが供えられてんぞ。

 

 D-9kv8xiyiが部屋の隅に置かれた木箱を乱暴に蹴り開ける。

 

 D-9kv8xiyi: 血かよ……? 液体が入ってやがる。……おい、まだ生暖かいんだが。

 

 カレル博士: [沈黙、のちにキーボードを叩く音] 9kv8xiyi、無闇に触れるな。仮に血だとするなら、凝固していないのは異常だ。その液体を専用ケースに保管しろ。念のため、その木箱ごと回収する。

 

 D-9kv8xiyi: 了解、了解だよ。ったく、他にも木箱が山ほどあるじゃねぇか。

 

 カレル博士: すべて確認しろ。9kv8xiyi。

 

 D-9kv8xiyiは点在する木箱を次々と開けていく。内部からは、異様なカビに包まれた肉塊や、人と思しき部位、素材不明の聖杯、そして血で満たされた容器が次々と発見された。

 

 D-9kv8xiyi: ……博士。これ、一体何なんだ? 冗談じゃねぇぞ、ただの墓じゃない。……

 

 カレル博士: 視覚情報を解析中だ。……9kv8xiyi、肉片には絶対触れるな。そのサンプルをポータブル収容ユニットに詰めろ。指示に従え。

 

 D-9kv8xiyi: 了解……ん? 待て、今の音……。

 

 カレル博士: マイク感度を上げる。……何も検知しない。異常はない。

 

 D-9kv8xiyi: 勘違いか。とにかく回収は終わりだ。薄気味悪い部屋だったぜ。

 

 カレル博士: 優秀だ。引き続き下層へ進行しろ。その階層の構造変化を記録する必要がある。リアルタイムで地図データを転送し続けろ。

 

 さらに30分後、壁面にはこれまでとは異なる、複雑で規則的な「記号」が刻まれていた。

 

 D-9kv8xiyi: 博士、この壁の模様だ。文字か何かか? 妙に規則的で見てると頭がくらくらするんだが。

 

 カレル博士: [息を飲む音] 素晴らしい……。これは既知の言語体系に属さない。9kv8xiyi、接写しろ。出自を特定する手がかりになるはずだ。

 

 D-9kv8xiyi: はぁ……。博士、もしこれが崇拝のための場所なら、俺たちは墓を荒らしてるってことだろ? ……なんかな、誰かに見られてるような……背筋がゾッとするんだ。

 

 カレル博士: 我々は研究対象を回収しているに過ぎん。9kv8xiyi、お前の個人的な感覚は分析対象外だ。任務を継続しろ。さらに下を目指す。

 

 D-9kv8xiyi: ……あぁ、わかってるよ。ただの仕事だ。

 

 D-9kv8xiyiは最下層へ向けて再び梯子を降り始める。カメラには「墓石」から「祭壇」へと変質していく光景と、湿気で次第に曇っていくレンズが映り込んでいた。

 

 [ログ記録中断]

 

 補遺:SCP-XXXXから回収されたサンプル「血液瓶(ラベル呼称: 古い血)」の分析レポート

 

 回収された血液サンプル(SCP-XXXX-Aと指定)は、サイト-██の高度生物学研究棟にて、徹底した分析が行われた。以下は、その結果の要約である。

 

 成分分析所見:

 

 成分はヒトの血液組成に極めて類似しているが、特筆すべきは、血液中に微量の未知の「多糖体」および「共鳴活性を有する結晶構造体」が含まれている点である。本物質は、既存のいかなる生物種とも合致しない。

 

 実験記録:

 

 実験1:血液凝固試験

 温度変化(-50℃〜100℃)、低湿度環境への曝露、凝固因子(トロンビン等)の添加、物理的攪拌、外部電極による刺激等、あらゆる凝固誘発プロセスを実行したが、液体としての性状に変化は認められなかった。本物質は、理論上、永久に液体状態を維持するものと推測される。

 

 実験2:浸透圧耐性試験

 蒸留水および高濃度食塩水への浸漬。赤血球の膨張および破裂による溶血現象を確認したが、その後、溶血した断片が数秒以内に自己再構成を開始し、完全な赤血球へと再生した。本物質は「個々の細胞が個別の意識(あるいは自律修復プログラム)を持っている」かのような挙動を示す。

 

 実験3:細胞代謝速度の恒常性検証

 本物質を通常の血液培地に1:100の比率で混入。培地内の細胞分裂速度が正常値の約400%まで急上昇した。さらに、本来であれば寿命により死滅するはずの細胞において、アポトーシス(プログラムされた細胞死)が完全に停止していることを確認した。

 

 実験4:標準的脊椎動物への輸血(対照試験)

 健康な成体マウスに対し、SCP-XXXX-Aを0.5ml投与。投与から72時間経過後も、生理学的、および行動学的変化は一切確認されなかった。

 

 実験5:感染症防御試験

 高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)を接種し、深刻な肺機能不全状態にあるマウス群に対し、SCP-XXXX-Aを投与。投与から4分以内に全個体からウイルスが検出不能となり、完全な臨床的回復を遂げた。回復したマウスは、当該ウイルスに対する極めて強力な特異的抗体を獲得して

 いた。

 

 実験6:重度組織欠損における再生能の評価

 成体マウスの後肢を完全に切断。切断面に対してSCP-XXXX-Aを直接塗布した。塗布後、120分以内に四肢の完全な再生が完了。個体は試験前と全く同一の身体能力を保持していた。なお、再生した組織のDNA解析を行ったところ、再生前と比較して塩基配列にわずかな「未知のコード」が挿入されていることが判明した。

 

 実験7:[データ削除済]

 [データ削除済]

 

 研究主任(カレル博士)の所感

「これは医学の歴史を変える。いや、人類の進化を数千年分、前倒しにできる可能性すらある。実験で使用したマウスの反応を見る限り、SCP-XXXX-Aは単なる組織修復剤ではない。生物の欠陥を、完璧な形へと書き換える『最適化プロトコル』そのものだ。現在までの実験において、重大な副作用は一切認められていない。速やかに本物質を『極めて有用な次世代医療資源』として上層部へ報告し、臨床に向けたさらなる詳細な検証計画を提出する。我々の収容したものが、どれほど偉大な遺産であるか、証明する時が来た」


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