不良品の掃きだめことDクラス…!
劣悪な環境であるDクラスにいながら「1日欠席権」を使い、平日に贅の限りを尽くす生徒がいた…!
その名は大槻…!
地の獄…!
底の底…!
高度育成高等学校の中でも選りすぐりの不良品である生徒たちが収容される、Dクラス。
一度ここに入ると不良品のレッテルを張られ、他のクラスから蔑まれ、事実上の月収であるcp(クラスポイント)を根こそぎ剥奪される。
cpに関しては自業自得だが正に地獄…!クラス内では真実を知った生徒たちの心情を体現するかのように沈鬱した雰囲気が漂っている。それも当然、Dクラスの生徒たちの大半は悟っていたからだ。このDクラスから昇格することは不可能…!
ある一人の生徒を除いて…!
「はぁ~…いいよなぁ…」
朝のHRも終わり、相も変わらず重い空気のクラスの中、山内春樹は隣に座る池寛治に話しかける。スマホを手に持ち3桁の数字と共にpp(プライベートポイント)と書かれた画面を見つめるその表情は酷く落ち込んでいる。
「
「無理だろオレらには…50000ppなんてとても…」
お互いにこの一ヶ月を素寒貧の身で過ごさなければならない故、食費すらまともに払えない彼らは欠席のために万単位のppを払うことは不可能だった。
それは彼らだけに当てはまる話ではない。ヒントを与えられていたとはいえ与えられるppの量が増減することなど、入学した生徒の内5%すら考え着くことはできなかった。特にDクラスの生徒たちにその影響は大きく、多くの生徒たちが4桁以下の金額しか手元にない状況だった。
一日の授業全てを欠席する権利、一日欠席権を購入するのに支払わなくてはならないプライベートポイントは50000pp。
そんな高級な権利を、ましてや日常的に使用できる新入生などいるはずがない。
すっ、と。
ある一人の生徒が担任に歩み寄る。
「「!」」
「なんだ?」
Dクラス担任、茶柱佐枝は退出しようと扉に触れていた手を放し目の前の生徒に用事を問う。その瞳には"まさか"という思考がにじみ出ていた。
「一日欠席権を…
一枚…!」
「「えっ!」」
ざわ…ざわ…
決して大きな声量ではないにも関わらず、クラス内の生徒たち全員の意識が一様にその生徒と担任の会話に向いている。
「わかった。手配しよう」
「ありがとうございます」
ざわ…ざわ…
躊躇いなく50000ppを支払ったその生徒は自身に向けられた意識を気にすることなく席に戻る。
誰かの漏らす「うっ…」や「また…⁉」もまるで聞こえていないかのようだ。
「何度目だよこれで…!」
「すげえっ…!」
ある生徒からは嫉妬を、ある生徒からは驚愕を、ある生徒からは嫌悪を、そしてある生徒からは道の存在への興味を抱かれている生徒、大槻。
これは、Dクラスにいながらもチンチロで大金を稼ぎ、一日欠席権を利用しては、外で悠々自適な1日を送る、
Dクラス生徒、大槻の1日欠席の記録である…!
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