帝国軍には、二人の異端の魔導師が存在した。

一人は、空を駆ける「ラインの悪魔」。

そしてもう一人は、地を駆ける「ラインの鉄鬼」。

エーリヒ・ヴァルター。

膨大な魔力量を持ちながら、飛行魔法すらまともに扱えない落第魔導師。

しかし、地上において彼を止められる者はほとんどいなかった。

銃弾を浴びても倒れず、砲撃を受けても前進を続け、敵の防衛線を単独で突破する。

やがて共和国軍は、彼を畏怖とともにこう呼ぶようになる。

――ラインの鉄鬼、と。

これは、空を飛べない落第魔導師が、やがて帝国軍最強クラスの地上戦力へと成長する物語。