戦争は、遠い場所で起きているわけではない。

街の外れには検問所があり、軍用車両が行き交い、砲声が聞こえても人々は翌朝の仕事へ向かう。

小国レイネア共和国では、それが日常だった。

セレスタ共同圏軍、レイネア駐留部隊所属。
第4独立機動兵器小隊――通称、第四小隊。

小隊長アレックス・ウォード、32歳。

かつて最前線で所属部隊の壊滅を経験し、ただ一人生き残った彼は、今も五メートル級の人型機動兵器を駆り、部下たちとともに戦場に立ち続けている。

そんな小隊に、戦時特例の短縮養成課程を修了した新人操縦士、リナ・セルヴァが配属される。

操縦技術は申し分ない。だが、実戦の経験はない。

経験豊富な隊員たち、戦場を知らない新人、そして彼らを率いる隊長。

日々の哨戒、突然の出撃、交錯する命令。
戦場では、正しい判断が必ずしも誰かを救えるとは限らない。

これは、戦争を終わらせる英雄の物語ではない。

戦火の片隅で、それでも明日を迎えようとする人々と、彼らを守るために戦う兵士たちの物語。