主に僕の作品の読者向けになんですけど、黒ハムさんのを読んだことがないよって人にも分かるようにはしてるつもりなんですが、黒ハムさんのを読んでからこののコラボ編を読むともっと面白くなるよ!
と言うわけで、とりあえずコラボ編読む前に最低限これだけは絶対読んどけって言うのを下に貼っておきます!!かなり面白いぞ~。下に貼ったのを読んでからコラボ後編を見て、どうぞ(義務付け)
転校の時間 https://syosetu.org/novel/175772/7.html
交流の時間 https://syosetu.org/novel/175772/8.html
風人と有希子の時間 暗殺https://syosetu.org/novel/175772/21.html
対話の時間 https://syosetu.org/novel/175772/53.html
過去の時間 序 https://syosetu.org/novel/175772/55.html
過去の時間 中 https://syosetu.org/novel/175772/56.html
過去の時間 結 https://syosetu.org/novel/175772/57.html
キャラ紹介の時間 https://syosetu.org/novel/175772/1.html
コラボ前編その1 https://syosetu.org/novel/175772/5.html
コラボ前編その2 https://syosetu.org/novel/175772/6.html
ここまでスクロールしてきた人は、上に貼ってあるのは全部読んだ事がある人、で良いんだね?まさか、読まないでここまでスクロールして来た人、おいそこ、目を逸らすな。ちゃんと読まないでワケワカメになっても知らんぞー。戻るなら今の内だからな~。次の余白を通過したらコラボ後編開始です!後書きに黒ハムさんのご挨拶があるので、それも読んでくださいね!それでは、スタート!
結城 創真の暗殺教室×暗殺教室 ~超マイペースゲーマーの成長(?)譚~ 後編その1
「千影さん。ちょっといいかな?」
神崎は千影を手招きして呼ぶ。風人と神崎の(リアル)鬼ごっこは風人が(物理的に)死ぬ前に創真らが神崎を抑えて幕を下ろした。ようやく一心地ついたところで、風人に聞こえないよう少し離れた位置で話を始める二人。
「えーっと、有希子さん……で合っていますよね」
「うん」
「その……今、風人君と恋人として付き合ってるんですよね……」
あの二人のやりとりを見ればほとんどの者が二人が付き合ってる或いは親しい関係にあるということは明白だろう(おそらく)。故に千影もそのことは察することができた。
「そうだよ」
だから神崎は誤魔化すことなく堂々と告げた。
「もしかして、千影さん。風人君に
「……はい。やっぱり、風人君にも、有希子さんにもそれは悪いのかな……って。私のわがままに付き合ってもらうのは」
「それは違うよ」
後ろめたさをどうしても感じてしまっている千影。そんな彼女に神崎は優しく応える。
「私ね。風人君から千影さんとの事を聞いてたの」
「……だから私のことを最初から疑問に思わなかったんだ」
「そうだね。貴女がどんな人かは少しは分かる。貴女は風人君が好きなんでしょ?」
「……っ!」
頬に熱を感じる千影。
「私のお願いは一つ。あなたがこの世界にいる間は、あなたのその気持ち全部風人君にぶつけて。ぶつけなきゃ絶対後悔するよ?」
「……本当に……いいの?」
「うん。さっきも言ったけど、千影さん。あなたの時間が来たら2度と会えないんでしょ?だったら、好きな事は全部やった方が良いと思うよ」
(それに、風人君にとってもね。あなたと会える最後の機会なんだから)
何やら創真たちと話している風人に目を向けながらそう思う。そして、再び目の前の千影に目を向けて神崎は言葉を発する。
「だから私は彼女として、
まるで、『風人が自分の所有物だ』みたいな発言をあえてする神崎。
「……ねぇ有希子さん。私って負けず嫌いなんだよ」
(うん。知ってるよ)
「限られた時間であなたから風人君を奪っちゃうかもしれないよ?」
「うん。やってみたら?」
挑発としかとれない発言をする神崎。その言葉を聞いてどこか完全に吹っ切れる千影。そして、千影は風人に近づいていく。代わりに創真が神崎に近づいた。
「なかなか大胆な挑発をしたね。神崎さん」
「聞こえてたんですか?」
「まーね。風人君は聞いてないと思うよ」
「……慣れない事ってしないほうがいいですね」
「いいんじゃない?お陰で彼女はこの時間を心の底から楽しめそうだ…………さて、僕らも彼らを見守ろうか」
「……ストーキングをすると言うことですか?」
「まさか。千影さんは本来この世界に存在してはいけないんだ。これ以上、この世界で彼女を知っている人物に千影さんを遭遇させないようにしないとね」
創真が言ってるのは、この世界で矛盾を起こさないようにするということだ。死んだはずの人間が生きている。少なくとも和泉千影が死んだと知っている人物と彼女を会わせてはいけない。余計な混乱や説明を避け、彼女が彼との時間を過ごせるように。
「いいですよ」
「ありがとう」
「気にしなくても大丈夫ですよ。それに前に彼を尾行したことありますし」
「…………………」
あまりの発言に創真は絶句するのだった。
(ほんとやべぇな、この世界の神崎さんは…………)
少し時を戻し、千影が神崎に呼ばれて話していたとき、風人も創真と話していた。
「ねぇね創真~デートするのにどっかいいとこある~?」
「それは自分で考えなよ。と言うか、神崎さんと今までデートとかしてきたんだからそう言うのは君の方が知ってるんじゃないの?」
「今までか~」
過去の記憶を遡る風人。しかし、残念なことに
「ゲームとゲームセンターと後ゲームショップだね~」
「ゲーム関連の所しか行ってないのかよ!!」
「でも、千影はあんまゲームしなかったからな~あんまりゲーム関係ばっかも悪いし~」
「おぉ………風人君が意外にもまともで少し安心した」
「むぅ。意外にもまともってなんなのさ~」
「そのまんまです」
創真もそう思うのも無理はない。見る限りでは風人は超が付くほどのマイペース。だから、他人のことを考える感性を持ち合わせているようには見えなかったのだ。
「それに、ここは僕の居る世界とは別世界。僕の世界にある施設が風人君の世界にあるとは限らないし、逆も然りだ。だから、僕よりここの世界の人に聞いた方が良いんじゃない?」
「……なるほど。つまり、こっちの世界のカップルに聞けということだね~」
すると、風人は携帯を取り出して電話をかける。
『もしもし?お兄ちゃん』
「あ、涼香~ねぇね聞きたいことあるんだけどさー」
『手短にお願いね。私、デート中だから』
「はーい。で、デートするならどこがいいと思う~?」
『デート?あーお姉ちゃんとかぁ』
「そうそう~」
『なら、あのデパートでいいんじゃない?ほら、夏休みの最初に私と行った』
「おぉー」
『そこなら色んな施設が入ってるし、確か、この前リニューアルされたよ。今、私たちもそこでデートしてるからもしかしたら』
「ありがと~ばいばーい」
電話をぶった切る風人。それを見た創真は────
(電話もマイペースなことで…………彼の周りは苦労人ばかりなんだろうね。でもまぁ、デパートでのデートなら無難かなー。それに一雨来そうだし…………ただ、さっきの
と、空を見上げながら考えていた。
「デパートに行くことにしたよ~」
「これで違うとこ行ったら聞いた意味ないよね?」
ただ、彼なら平然とやりそうだな……人の話聞かなさそうだし、と創真は思う。そして、向こうの話も終わったみたいで、千影がこちらにやってきたので創真は神崎の元へ行く。
「あ、千影~有鬼子との話は済んだ~?」
「うん。じゃあ、行こっか」
そう言って早速の風人の腕に抱きつく千影。風人はそれを受け入れそのまま歩き出していくのだった。
「でも、風人君とデートかぁ……そう言えばデートしたことないよね。私たち」
「うーん。一緒に遊んだりはしたことあるけど……二人でっていうのはなかったね~」
(まぁ、後ろにつけてきている人たちがいるけど気にしない気にしない~)
デートはすでに始まっている。デパートに向かう道中で、会話に花を咲かせる二人。そんな中でも風人は後ろと言ってもかなり離れているがそれでも、気配で気付いている。だが、ついて来ようと来まいと何でもいいと思いスルーすることにした風人。
「そうだ。デートと言えばさ。私を見てなんか言うことない?」
腕から身体を離し、風人の前でくるっと一回転してみせる千影。普段の風人であればこういう時にぶっ飛んだ想定外の発言しかしなかったが、
「凄い似合ってるよ。千影の可愛さが凄い引き出されているね」
「風人君……!」
(風人にはあまり似合わないような)爽やかな笑顔で話す風人。対して、まさか最初から言ってほしかったことを。しかも(いい意味で)想像以上の言葉に、耳まで紅潮させる千影。
「えへへ。ありがと。風人君もかっこいいよ」
「お世辞でも嬉しいよ」
「…………お世辞じゃないんだけどなぁ……」
一連のやりとりを見た一般人から「若いっていいわね」だの「爆ぜろ」だの「滅べばいい」だの嫉妬が九割を占める感情を向けられていたが、2人の空間を邪魔することはなかった。既に二人だけの世界に入ってしまった風人と千影。それを後ろから見ていた創真たちは……
「ふっふっふっ。さすがの風人君にも彼女の可愛さが分かってくれたかい!」
「千影さんは元から可愛いからねぇ。ホリーが何もしなかったとしても可愛いって言ってた気もしなくはないけど」
「でも、ホリーさんのコーデは凄いですね。千影さんの魅力を最大限に発揮させてる」
私なんかじゃあそこまで可愛くはなれないなぁと、少し声のトーンを落として付け加えた神崎。
「甘いよ神崎ちゃん!千影ちゃんには千影ちゃんの魅力があるように神崎ちゃんにも神崎ちゃんの魅力があるんだよ!だからそんな事絶対にないよ!」
「ホリーがいつもより熱いな………(社長としてはその熱意を仕事にもぶつけてくれればと思うんだがな……)」
「ホリーの言うとおりだ!千影ちゃん同様胸はさみしいが神崎ちゃんも十分可愛い……ごふっ!?」
神崎のバックにぶら下がっているキバットに制裁が。制裁をしたのは創真でもデュオでもない。
「ふふっ。ちょっと手が滑っちゃった」
神崎である。あまりにもいい笑顔で制裁を下すその様子に、
「……すみませんでした」
「うん。許してあげる。ただ…………次余計なこと言ったら天ぷらにするからね」
背筋が凍る感覚に襲われるキバット。さすがの彼も風人の時のような挑発はできない。したら、本当に天ぷらにされそうだ。キバットは小声で創真に話し掛ける。
(お、おい創真……こっちの神崎さん、もはや別人じゃないか?)
(まぁ、僕らの世界の神崎さんもこれくらい黒い部分がある…………いや、まぁここの世界の神崎さん程ではないだろうけど。まぁ、人間なんだからそう言う部分もあるさ。あったらいろいろ面白いようで面白くないかもだけど。きっと、こっちの世界では風人君のお陰でその面が色濃く出ちゃっているだけだろうね……………多分)
(……で、結論は?)
(全て
(それな!あのバカめ…………)
(こっちの世界の)神崎の恐ろしさを改めて認識した創真たち。そうこうしているうちに風人と千影がデパートにたどり着いていた。
「どこから回る~?」
「うーん。決められないから適当に行こ」
「はーい」
風人がデパートの中でどうするかとかを計画しているわけがないので、2人は無計画に散策に出た。
「そう言えば創真さんが風人君のこと『暗殺教室のアサシン』って言ってたけど……今、風人君は何しているの?」
「うーん…………千影ならいっか~国家機密ってやつだからそれを踏まえて聞いてね~」
「う、うん……」
「今年の春……だから中学三年生になった春に椚ヶ丘中学に転校したんだ~」
「椚ヶ丘……ってあの進学校の?」
「そそ~で、僕は通称『エンドのE組』と呼ばれるまぁ、『落ちこぼれが集まる問題児クラス』に落とされたんだ~」
「問題児……あーうん。何となく分かる気がする」
「で、そこでは秘密裏に暗殺が行われているんだ~
「え……?」
「普通の授業をしながら担任のせんせーを殺そうと日々暗殺しているんだよ~」
「ちょ、ちょっと待って。暗殺をしているって……標的は一体どんな罪を犯したというの?」
「そうだね~この前の三月に月を七割爆発させ、次の三月に地球を破壊すると宣言したからかな。あ、ちなみに標的はタコだよ~マッハ20のね~」
あはは~と笑う風人に対し、何一つ笑えない千影。
「そんな感じだよ~僕らは
「……なるほど……おかしな事に巻き込まれてるんだね」
「そうそう~」
「でも、危険じゃないの?その……やっぱり暗殺者という立場は」
「そうだね~基本は防衛省からの先生や担任のせんせーが守ってくれるけど何回かは危険にさらされたね~一番はやっぱ、南の島での殺し屋たちとの戦いかな~」
「戦ったの!?」
「うん~まぁ、勝ったけどね……ギリギリ」
(あれは勝ったというか……うん。なんだかなー難しいね。日本語って)
明確に勝ったとはいえないが負けたわけでもない。そう考えるとなかなか難しいものだとしみじみ思う風人。対して千影は100%理解することは難しいものの風人の言うことに嘘はないことだけは確信していた。
「そう……分かったよ。でも、今の風人君、すごい楽しそうでよかった」
「楽しそう~?」
「その左手首」
「…………やっぱりばれた~?」
「でも、新しい傷はないからきっと、立ち直ったんだよね」
「うーん。多分?」
「ふふっ」
「どうしたの?」
「何でもないよ。あ、これ食べたいな」
「じゃあ、買ってくる~」
風人が店の方に注文をしに行く。
(あの左手首の傷は私がいたときには無かった。きっとそういう跡なんだろう。でも、新しいものはないからきっと立ち直ったんだね。そして、私がいなくても楽しそうに学園生活が送れている。まずは一つ、懸念事項が消えたよ…………もっとも有希子さんという存在があったから、そこまで懸念はしていなかったけどね)
一つ千影の中で気になっていたことが解消された。でも、彼女の中にはまだ解消したいことはいくつかある。
(最初の別れは唐突だった。私にとっても風人君にとっても。でも次に来る別れはもう決まっている。風人君も分かってないようで理解している。だったら、今やるべき事はこの時間を楽しみながらお互いの心残りを消していくこと。そうすれば次のお別れはきっと――)
「買ってきたよ~」
「じゃあそこで食べよっか」
そう言って近くの席に誘導する千影。彼女が食べたいと言ったのはパフェだ。風人も甘いものが好きだが彼女も甘いものは好きである。
「はい~」
風人が千影に渡したのはストロベリーのパフェ。彼は自分の分としてチョコレートのパフェを買っている。
「何も言わなかったはずなんだけどなぁ……よく分かったね」
「ふふん~千影のことだからね~分かるよ~どやぁ」
「いただきます」
「ます~」
まずは一口食べる2人。
「……!美味しい」
(口に入れた瞬間に分かった。久しぶりに食べたけどおいしいなぁ。思わず頬が緩んで締まりがなくなってしまう)
頬が緩んでいる千影。風人の方もとてもおいしかったようで、満足しているご様子だ。
「はい」
そんな中、風人はスプーンの口の部分を千影に向ける。その上には一口分チョコのパフェが乗っている。
「あーん」
千影は口を開けて差し出されたそれを口に含む。
「どう~?チョコパフェもおいしいでしょ?」
「おいしい……」
「でしょ~?」
眩しいような笑みを浮かべる風人。それを見ると千影は、
「でも、こっちもおいしいよ。はい」
何となくやり返してみたくなったそうなので風人と同じように一口分すくって差し出す。
「あ~ん……ん~おいしい~」
「でしょ?」
そしておいしいと言った風人に微笑みかける千影。
「ぷっ……あはははは」
「ふふふ」
一連のやりとりを終えて同時に笑い出す2人。
「あはは、真似しないでよ~」
「ふふっ。いいでしょ?やられっぱなしはいやだからね」
「相変わらず負けず嫌いなんだから~」
「そうだよ。それが私だもん」
「開き直った~」
「だって、知られてるもん」
「隠す意味ないね~」
「うん。あ、もう一口頂戴」
「はい。じゃあ、僕も~」
2人の間に穏やかな時間が流れる。
一方その頃の創真たちは………
(ねぇホリー。なんとかしてくれない?)
(無理無理!僕が死んじゃうよ!)
(頼む。俺様は死にたくないんだ!)
(絶対無理!キバットが死ねばいいんだよ!)
(テメェ、ホリー……!!)
(……お前らなぁ……喧嘩してる場合じゃないだろう)
創真、ホリー、キバット、デュオの四人が必死に小声で話し合っていた。なら、話し合う原因は何なのか?お察しの通り有鬼子様なのだが、これまたいつもと違った。
「はぁ……」
深いため息を一つ。
(ヤバい…………でも、嫉妬で暴走しかけるのは想定内だ。だから、キバットを天ぷらにしてその嫉妬を抑えてもらおうよ!)
(おい、ホリー!そんな事考えていたのかよ!俺様を犠牲に安全圏に逃げようたってそうはいかねぇぞ!)
(キバットの天ぷらですめば楽だったが、それで済む問題ではなくなったな)
(いやいや、デュオまでそう言うのかよ!どいつもこいつも、天ぷらで済ませんな!)
(あぁもう!キバットが天ぷらになろうが素揚げされようがキバットフライになろうが何でもいいんだよ!)
(ホリーはマジで揚げることしか脳がねぇのか!)
(創真、何とかしてくれ………)
(えぇ、僕が?めんどくさいなぁ………)
と、小声で言いつつも創真はなんとかしてみようと動いた。
「あのー、神崎さん?」
「はぁ。あれですよね創真さん。人って絶対勝てないものを目の前にしたときってこんな感じになるんですね。例えるなら最強の装備レベルマックスの主人公がラスボスになすすべもなくボロボロにされてしかも実はありがちな裏のボスがまだ残っているって感じですよね。あ、この例えが分かりにくいならあれですよ。ギャルゲーで必死に主人公の好感度を上げようとしているけど既にカンストの人がいてその人には絶対に勝てないと分かってしまう感じですよ。…………はぁ」
「………………」
既に目から光が失せた神崎。呪詛のように流れる言葉を聞いて創真は……
(うん、ダメだこりゃ。オワタ)
(諦めるなよ創真!諦めたらそこで試合終了だ!)
(そうだよ!君が諦めたらこの空気は変わることがなくなってしまうんだよ!?)
(頑張ってくれ、創真)
神崎一人に完全に空気を支配されている4人(正確には3人と1匹だが)。
「はぁ。それにしてもあの二人はすごい信頼関係ですよね。確かに私に対しては風人君自ら『あーん』とかしてくれたことないですし。嫉妬しないって千影ちゃんに上から言ってますけどいや、嫉妬とかいう次元じゃないですよこれ。嫉妬が一周回ったというか……ねぇ分かります?ねぇこの気持ちが分かります?」
「………………………とりあえず、一旦黙って落ち着こうか」
創真はいい加減めんどくさそうに云う。そしてホリーらに小声で話しかける。
(……周知の事実だけど、神崎さんのキャラ崩壊しすぎだね)
(ヤンデレかな?)
(ホリー、ヤンデレならこの瞬間に風人君は死んでるから)
(なら、ボコデレ?)
(いやキバットよ、神崎さんが風人君をボコるのは大概非は彼にあるから)
(……オモデレか)
(「重くてデレる」って、合ってそうだけど造語を作らないでくれデュオ……)
既にお手上げ状態の創真たち。風人と千影の流れる時間とは対照的にこちらでは冷たく重く暗い時間が流れていた。外でも神崎の心を映すのか、暗く雨が降っているようだった。
「ゲーセン?」
「そそ~ゲーセンだよ~」
あれから色んなとこを当てもなく回った風人と千影。結局というか予想通りというかデパート4階にあるゲームセンターに寄っていた。
「ふふん。ゲームセンターにはよく来てるんだ~」
「ゲームか……こういうのはやらないからなぁ……」
「あー確かに。僕もあの時までは非電動ゲームしかやってなかったね~」
「今は創真さんのお陰で色が見えるからいいけどね」
そう。千影は色が見えなかった。だから、電動ゲームをやらない。というのは安直な繋がり方だが、彼女自身、多少は面白いかもしれないけどモノクロでは十分楽しめないことが分かっていた。だから興味の有無以前に当時の彼女はやるつもりがなかった。
「トランプはよくやったよね~」
「花札は札を覚えれば出来たし」
「ボードゲームも普通に出来たよね~」
「しりとりで1時間以上かかったりしたよね」
「あれは千影がちっとも負けなかったからねぇ~」
「それは風人君もでしょ?」
「あはは~」
「それに涼香ちゃんと3人でよく遊んだね」
風人も千影がいた頃は特に電動ゲームに興味を示そうともしなかったが、いろいろあって今はゲームとつくものならなんでもやるように成長?したのだ。
「そうだ。せっかくだし勝負しよ~なんかやりたいものある~?」
「いいよ。じゃあさ、これやってみたい」
そう言って指差したのは、
「リズムゲームか~うん。いいよ~」
リズムゲーム。まぁ、音ゲーと言ってもいいがその中でもよくある、太鼓を叩く系のやつだ。そして、丁度2台とも空いているのだ。
「曲はどーする?」
「うーん……じゃあ、これ」
「よし。いいよ~」
と、風人は慣れた手つきで最高難易度に、千影もおぼつかないながらも僕の一個下の難易度でゲームのスタート画面まで行く。
♪♪~♪♪~
ゲームスタート。千影が選んだのは『青春サツバツ論』って曲だ。
(何かこの声聞き覚えあるんだよね~なんでだろ?)
それは知らん。と言うか、それ以上考えるな。
♪~♪♪~♪~
風人はふと横目で千影を見てみると必死に叩きながらもどこか楽しそうな感じだった。思わず風人もその様子に笑顔になる。そして、
「フルコンボ~千影は~?」
「ぎ、ギリギリクリア……かな」
「おぉーさすが千影だね~」
「むぅ。もう一回勝負だよ!」
(ありゃ?何か千影の負けたくないスイッチを入れちゃったかな?)
その後も何曲かやった二人。風人は全部フルコンボ。千影は徐々に感覚はつかんでいったが、風人には敵わなかった。
「……じゃあ、今度はこれ!」
「ダンスゲーム……うん。分かったよ~」
先攻は千影。ゲームがスタートすると、ぎこちないながらもリズムに合わせてステップを踏む。
(楽しそうだな~連れて来て正解だったね♪……もしも、僕がゲーマーじゃなかったら千影と互角に張り合えたのかな……)
風人はそんな事を一瞬思ったがすぐに否定した。
(いや。これはこれでありかな?それに千影は僕が手を抜いて勝っても嬉しくないだろうし)
うんうんと納得している間に終了し、風人の番になった。風人はあらゆるゲームをやっており、ダンスゲームも例外にあらずだ。故に、
(やっぱりレベルが違うなぁ…………私がいなくなってからどれだけ通っていたのやら)
半ばあきれ気味になる千影。一人のゲーマーとして成長している彼を見て、成長の方向性を間違えてないかと疑問に思う。
(でも、かっこいいなぁ……ゲームを、一つのことに熱中してる風人君を初めて見たのかも)
和光風人は素の能力が高い。だから、大抵のことはそつなくこなせてしまう。それに本人の性格上楽しくない限り本気にもならないし、そもそも熱中する前に飽きがくる。だから、何かに熱中してる風人の姿を今まで千影は見たことがなかったのだ。
「ふぅ~」
「お疲れ様……でいいのかな?」
「ありがと~」
「かっこよかったよ」
「千影も慌てたとこもあって可愛かったよ~」
「もう!」
「あはは~。じゃあ次はどうする?」
「んーじゃあ……」
と、次はレースゲームに移る二人。そして、レースゲームの次はシューティングゲーム、その次は……と色んなゲームで遊んでいる。一方その様子を陰から見ている二人は、
「風人君、ゲーム上手いねぇ……まぁ僕程ではないが」
さらっと自慢をいれる創真氏。
「はい。私と互角かそれ以下かと」
(ん?そこは互角かそれ以上じゃないの……?)
だが、実際。風人のゲームの実力は神崎の足下であって得意なゲームや時折同等になるので何も間違ったことは言っていない。
「というか、風人君容赦ないね。普通ここまでしたら相手は引くよ?」
「まぁ、私が相手だとそういうのが一切ないので……」
「なるほどねぇ」
と半分関心半分あきれながら現在進行形で格闘ゲームで初心者相手に平然と上級者の使う嵌めコンとかを駆使する風人を見る創真。やれやれ、と思いながら創真は辺りを見回し、そして違和感に眉を潜める。
(なーんかさ……………人が少なすぎじゃない?休日だと言うのに流石に人気が少なすぎる気が……)
「創真さん」
「…………」
「創真さん」
「……あぁ、ごめん。考え事をしていたよ」
「そうですか。私はちょっと別のところ行ってきますね」
「ん?尾行は続けないの?」
「ちょっと1回気分転換にデパート内を見て回ろうかなって。10分から15分くらいしたらまた合流しましょう」
「そう。分かった。多分彼らもそんな短時間では動かないだろうし、もし動いたら誰かを向かわせるよ」
「ありがとうございます」
そう言って去って行く神崎。
「……1人にさせてよかったのか?」
「本当はよくないかもしれないけど彼女自身にも整理したい気持ちはあるんだよ」
(きっと、僕でも完全には推し量ることは出来ないだろうね。今も楽しそうにゲームをしている風人君と千影さんの楽しげな様子を見守る神崎さんの気持ちを。他人の奥底にある気持ちを推し量れる人間なんていやしない。分かったような気になるだけさ。なら、一人になりたいなら一人にさせておいた方がいいのだろうね………………さて、と)
「キバット。ホリー。デュオ。あの2人の見守りを頼んでいい?」
「俺様達はいいが……どうしてだ?」
「さっきからなーんか嫌な予感がするんだよね。ちょっと辺りを見てくる」
「分かった!あの二人の監視は僕らに任せて!」
「……ああ。あの二人の見守りとこいつらの監視は任せろ」
「って!俺様たちも監視される立場なのかよ!」
「そうだよ!キバットと同じように扱わないでよ!」
「……よろしくね」
そして創真も単独行動を始めた。
「全くー創真は考えすぎなんだよー。そんな別の世界に来て事件とかに巻き込まれるなんてテンプレ起きるわけないじゃないか」
「珍しく意見が合うじゃねぇか。創真と風人のバトルから始まって一心地ついてるんだ。このまま平和に終わるだろ」
ホリーとキバットは楽観的に状況を見て、俗に言う『フラグ』という奴を立てまくっていた。
「……まぁ、創真の杞憂で終わればそれまで……だがな」
デュオが無表情で呟いた。しかし、創真の予感が嫌な形で的中することになる。的中するまで後、5分……。
今さっきやっていた格闘ゲームも風人の圧勝で幕を閉じた。尾行組の数が2人ほど減ったことに気付いていない風人と千影。
「ふぅ。ちょっと休憩」
「疲れちゃった~?」
「まぁね……ここまでノンストップだし。初めてのゲームばっかで疲れちゃった」
「そー言えばそーだったね~」
彼らは今日一日……正確には数時間ほどで色んな事があった。風人はゲームをもっと続けられただろうが千影が休みたいといった以上無理をさせるわけにはいかない。
「そうだ。落ち着いたやつならいいんじゃない~」
「落ち着いたやつ?」
「あれとか~」
そうして指差すのはクレーンゲームだ。
「いいね。じゃあ、あれやろ」
「うん~」
さっきまでと違って、風人はお金を出すだけで自分はやらない。勝負というより純粋に楽しんでもらいたいという風人なりの配慮なのだろう。
「あー惜しい!もう1回!」
「はーい」
位置がわずかにズレてしまい、うまいこと景品であるぬいぐるみが掴めなかった千影。ぬいぐるみと言っても小さいサイズのやつだ。大きいと持ち運びが不便になると考えた結果だそうだ。と、そんなクレーンゲームに挑戦している千影を見ながら風人はあることに気づく。
(千影が可愛い……っていうのはわかりきってることだからスルーしておいて)
辺りを見渡す風人。
(おかしい……あまりにも人気がなさ過ぎる。今日は休日だし、もっと人はいてもいいはず……人が減った?いや、減ったと言うよりここに増えていない?)
ゲームセンターもだが、人が減ったり増えたりすることは当然だ。帰れば人は減るし、来れば人は増える。だが、まだまだ閉館時間は先。なのに、目に見えて人が減っているのは……。
(誰もゲームセンターに来ていない。いや、ここだけじゃない。この階自体最初に来たときより静かになり始めている。休日の午後なのに、誰も増えていない……何故?)
「やったぁ!見て風人君!取れたよ」
千影がとったのは小さいサイズのペンギンのぬいぐるみ。
「よかったね~」
風人が千影の頭をなでる。
「ふふっ。ありがと」
当の千影は嬉しさを隠しきれない様子だ。
ピンポンパンポーン
そんな中アナウンスが聞こえる。
「っ!千影!こっち!」
その瞬間。風人は千影の手を引き、クレーンゲームの巨体の陰に隠れる。
「え?急にどうし……」
風人は千影の口を手で抑え、抱きかかえるようにして、その背中を巨体に預ける。
(何だ?今、殺気のようなものがいくつか現れて動いた気がした)
風人は殺意を感じ取って咄嗟に隠れる。
『このデパートは我々が占拠した』
聞こえてくるのは男の声。そして訪れる一瞬の暗闇……
『外部との連絡は絶ってある』
非常電源に切り替えたのであろう。先ほどよりも暗い感じがすると風人は冷静に分析した。
『既に1~3階の制圧は完了している。4階以上にいるものは速やかに一階まで降りてこい。1分いないに降りてこない場合……』
――――パン!パン!パン!
一斉に響く銃声。スピーカーごしだけでなく至る所に配置された彼の仲間も同時に発砲したのだろう。
『カウントダウンを始める。60、59、58…………』
銃声の後の一瞬の静寂。そのお陰か、カウントダウンを始めた後の人の走るような音や悲鳴やらがやけに響いた。
(ヤバいな……想像の何倍もヤバい。状況を整理すると何者か……おそらくテロ組織辺りがこのデパートを占拠しに来た。1~3階の制圧完了ということは既にその階にいた者は人質に取られたと見て間違いない。犯人グループがこのデパートに潜入したのは、おそらくもっと前。僕らがゲームをやり始めた頃だろう。なるほどね。合点がいった。1階を制圧されればそりゃ、人は増えるわけがない)
風人は考える。ここでおとなしく従うのが正しい選択かと。そして即断する。
(生憎、僕におとなしく従うなんて選択肢はなくてね……)
『5、4、3、2、1、0……では、これより仲間たちがそれぞれの階層を回る。もし、こそこそ隠れて反逆しようものなら…………命はないと思え』
そう残して放送は切れる。
(クソ。人質の数は?人質はどこに集められた?いや、そもそも奴らは誰だ?構成員の数は?考えることが多過ぎんだよ。クソまずはどうす……)
と、ここで風人は気付く。ずっと、千影の口を抑えていたことに。
「あ、ごめん」
「はぁ……はぁ……でも、どうするの?私たち逃げなかったんだけど……見つかったら殺されるんじゃあ……」
「そうだね……」
(私は実質死人だから大丈夫。でも風人君は……)
風人は少し巨体の陰から顔をのぞかせる。すると、全身黒ずくめで銃を携えた男が立っているのが見えた。その男は徐々に風人たちの方へと近づいていく。
(……まずい。こんな場所じゃすぐ見つかる。だからといって飛び出すわけにはいかない。クソ……手詰まりかよ)
風人たちと黒ずくめの男との距離は5m……4……3……
(仕方ねぇ……いざとなりゃ…………殺るしかねぇ)
残り2m……1……そして、
「2人とも!喋らず動かないで!」
「何者だ!」
男の後ろからホリーの声が聞こえる。男は振り返ってみるも何もない。警戒しながら徐々に風人たちから離れていく男。その隙に、
「……2人とも声を出さずに聞いてほしい」
デュオが小声で二人に声をかける。
「今、ホリーの魔法で君たちを透明化している。嘘かもしれないと思うがそこは信じてくれ。だが、この魔法はあくまで透明化。見えなくするだけだから実体はそこにあるし、声を出せば相手にも聞かれてしまう。今は静かにしてくれ」
こくり、と小さくうなずく風人と千影。
「……何だよ。驚かせやがって」
銃を構えた男は呟く。持っているのは、小さな電子スピーカー。ホリーが近くの電化製品のお店から拝借したものだ。その男はそれを踏み潰し、再び風人たちに迫る。風人はデュオの言うことを信じていないわけではないが万が一のこともある。それに備え、右手で千影を自身に引き寄せ、左手を構える。そして、距離はゼロとなる。
「……やはり、誰もいないか」
すると、男はそのままゲームセンター内を徘徊し、一通り見終えたところで、歩きながら連絡を取る。
「4階ゲームセンター付近。人はゼロ。クリアだ」
そして、そのままどこかへと行く。
「……終わったかと思った~」
わずかな時間の攻防。並大抵の人間ならこの時点で神経がすり切れすぎていそうだが、生憎この男はそんな柔な神経じゃない。
「というかホリー。何で声を出したのさ~応援が来たらどうするつもり?」
「いやぁ。急に念話を使ったら絶対君たち声出すでしょ?だったら、透明化している僕の方に注意を向けてそのうちにデュオが説明した方が早いし確実かなぁって」
創真が居ればもっと賢いやり方があったんだろうけど、と付け加えた。
「でもおかげで助かりました。ありがとうございます」
「……いや。まだ助かったとは言い切れない。占拠されたことに変わりはないのだからな」
「だね~どうするの~このままかくれんぼは、僕の性分に合わないよ~」
「君ならそうだろうな」
すると、1人の男が現れた。しかも、彼等の頭上にある通気口から。
「あのアナウンスを聞いて逃げなかったのかい?風人君」
「そういう創真こそ~逃げなかったんだね~」
創真である。
「やれやれ。僕の予感は的中してしまったようだ…………屋上にさっき僕が見たヘリが大量に止まっていた。テロリストらのだろうね。そこに人はそれほど居なかったけど、こっちも見つかりそうになったから、通気口を通ってここに来たって感じ」
「既に固められてたわけだね~。それで、奴等の目的とか分かってるんじゃないの~?」
すると創真は近くの壁を指差す。そこには、『世界の希少な宝石を3階にて展示中!中には10億をも越える宝石も!』と言うポスターが貼ってあった。
「恐らくあれだ。まぁ、それだけではないかも知れないが…………戻って君たちに伝えようとしたんだが、遅かったようだね」
「でも創真たちがストーキングしてくれたおかげで助かったよ~」
「……え?尾行していたんですか……?」
驚く千影。だが、今はそんなことを言及も説明もしている暇がないと感じた風人は話を変える。
「まぁまぁ~そんなことはいいけどキバットと有鬼子は~?」
風人が1人と1匹の行方を聞いていると
「創真!」
キバットは帰ってきた。
「不味いぜこりゃ………俺様たち以外は全員人質に取られたようだ。そしてその中には神崎ちゃんも含まれてるぜ」
「それは本当かい?」
「ああ。他にも大勢いたぜ」
と、ここで風人はあることを思い出しキバットに聞いてみる。
「ねぇキバット~その人質の中に身長差20cmくらいの中学生のカップルはいた~?」
「いやいやそんなカップルがピンポイントでいるわけ……」
「いや………確かいたぞ」
「居たの!?」
「ああ。女の方が男の方に『雷蔵君……』って言ってたが……知り合いか?」
「なるほどねぇ~…………やってくれたなクソが」
一瞬、風人から殺気があふれ出した。だが、それもすぐに収まる。
「風人君……」
「ごめんね~落ち着いたから大丈夫だよ~」
「まったく、また無鉄砲に何も考えずに飛び出すかと心配したよ………さて、風人君。これからどうする?このまま警察とかがなんとかしてくれるのを待つかい?」
「ははは~創真は冗談が下手だな~助けに行くに決まってんじゃん。親しい人たちを人質に取られて黙ってるほど僕は甘くないよ」
「だよねー。生憎、僕も何もしないと言う選択肢は無いものでねぇ」
創真は肩に掛けていた黒いコートを剥ぐ。その瞬間、服装が風人と最初に会った時と同じ格好に戻る。
「大いなる力には大いなる責任が伴う。そして、僕は大いなる力を持つ者として…………奴等を潰す」
創真は風人に拳をスッと出す。答えるようにして風人は創真の拳に自身の拳を合わせる。
「なら僕は親しい人を助けるために戦うよ~」
創真は力を持つ者として。風人は親しい人のために。それぞれの思いで行動を起こす。
「僕らが力を合わせれば…………何か、いける気がする!」
「そうだね。じゃあ、やってやろうか~」
彼らはお互いの顔を見合わせて頷く。
「「さぁ─────」」
─────反撃開始だ。
「ところで俺様たち最後空気じゃね?」
「なっ!そういえば……!」
「そんなこと言ってる場合ではないだろ」
「あはは……」
────次回、逆襲スタート。
どうも。この度コラボさせていただいた『暗殺教室 ~超マイペースゲーマーの成長(?)譚~ 』の作者黒ハムです。今回のコラボ、内容もそうですが、まず文字数がすごいなぁと思います。これ普段の何話分なんだろう……?とまぁ、ここで私の作品のことを今回のコラボで初めて知ったよ、という人たちのために私の作品を一言で表すと『暗殺教室の二次創作の中で一番神崎さんがぶっ壊れている』作品です。少なくとも私はそう思います。風人君(うちの主人公)のせいで神崎さんのキャラ崩壊は止まりません。そもそも、『有鬼子様』なんてタグをちゃっかりつけてるくらいですからね。なら彼女はどういうヒロインかと聞かれると『笑顔で主人公を殴れる系ヒロイン』です。ただ、やられる原因は全部風人君にありますが。とはいえ、ヒロインらしいところもしっかり見せる。そう思うと、神崎さんは何かおかしな方向に進んでいるなぁ……原作からは想像がつきませんね。すべての元凶は風人君ですが。
そうですね。音速飛行様から今回こうしてコラボしましょうと提案された時、まずどんな作品なんだろう?と思い読んでみました。まず思ったこととしては『創真君ヤバくね?』ですね。風人君は頭の中身がやばいですが創真君は一人だけ次元が違う感じです。ヤバいのベクトルも規模も違いますね。あらすじに天才という言葉が入ってますが、もうただの天才とは次元が違うだろと心底思いました。彼もですが彼以外の面々も(特に人外の皆様)色んな意味で常識外れですので、何しでかすか分からないのが読んでて面白いって印象ですね。
今回は基本的には前半を音速飛行様が、後半を私が担当という形でしたが、後編その2は私と音速飛行様と二人で書いた感じです。次回は、反撃開始。創真君と風人君。前編で戦った二人は果たしてどんな活躍を見せるのか。楽しみにしてください。では、明日がいよいよ、このコラボ編最終話です。お楽しみに。
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