夕焼け空の下をどこにでもいるような冴えない男と、少し歳の離れた笑顔の似合う少女が歩いていた。
日が傾きだいぶ暑さも落ち着いたとはいえ、昼間に熱せられた空気のせいで地味に熱く、じんわりと汗が湧き出てくる。
そしてミーンミーンと、いまだに五月蠅いくらいに聞こえてくる蝉の声。
しかしこれもまた夏の風物詩だ、そう二人は楽し気に言葉を交わす。
しばらく歩いていると分かれ道に差し掛かる。
そこがいつも二人が別かれる道。
二人は「またね」と手を振り、それぞれの帰り道を歩き出した。
今日は楽しかった、今度は何をして遊ぼうか、そんなことを考えながら。
これはとある冴えない大学生の男と、とある少女との短い夏の思い出。

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