心霊スポットで人を助ける怪異がいる。

 危険な心霊現象多発地域に現れては、人々を出口まで導く正体不明の存在。

 人々はその怪異を、『案内人』と呼んだ。

 日本対魔省怪異対策課第二課所属の女子高校生、望月陽奈は、そんな怪異――〝ましろ〟と時々一緒に夕飯を食べている。

 黒い髪。
 金色の瞳。
 潮と線香の匂いを纏う、不思議な子供。

 人を助けるくせに人間をよく理解していない怪異。
 死にたくないくせに危険へ向かい続ける少女。

 本来なら交わるはずのない二人は、怪異災害や霊障事件の調査を通して少しずつ距離を縮めていく。

 だが、陽奈はまだ知らない。

 〝案内人〟とは何者なのか。

 なぜ人を助け続けるのか。

 そして、本当に怪異なのか。

 神話の終わらなかった日本で、少女は人ならざるものへ深く踏み込んでいく。

 これは、孤独な少女と孤独な案内人が出会い、現代に残る神話へ触れていく物語。
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