忘れたくない時代がある。

 観客は声を枯らし、熱狂が熱狂を作り、昨日の主役が今日には追われる。
 そんな、野心と意地が剥き出しだった時代。

 勝った者。負けた者。愛された者。忘れられた者。
 それでも皆、自分こそが一番だと信じて走った。

 これは、数え切れない星々が、我こそはとターフを駆けた頃の話。