数百年前、とある魔女が死んだ。
ーーこの世界に、爆弾を残して。
それは、際限なく魔物が溢れてくるダンジョンであった。溢れてきた魔物は徒党を組んで人里を襲い、いくつもの村を、街を、国を滅ぼしてきた。
だが、人類とはしぶといものだ。武器を、魔法を、そして知恵をもって、人類総出でこの事態にあたり、魔女の死から数十年を経て、魔物による人類の生存圏の侵食はほぼ完全に止められた。
それから数百年を経た現代において、魔物の襲撃は日常的なものとなった。魔物の襲撃を知らせる警報が時折街中に鳴り響き、騎士やハンターといった、戦いを生業とする者たちがそれを殲滅する。それらを指揮する国や協会は、市民から得た税や魔物の素材の取引によって得た利益を彼らに給金として渡す。今や魔物の襲撃は、一つの産業となりつつあった。
そんな世界のとある街に、一人のハンターの少女が、妹と共に暮らしていた。
数年前に両親を失い、数日前に右腕と魔法を失った不幸な少女は、ある日、魔剣と出会う。