通りすがりのAさん/とおりすがりさん/ID:212561

最近の2次小説を読んでて思う事。
まあ、昔からあったこと、あるあるではあるのだが。


1、アニメしか見ておらず、明らかに世界観や登場人物の取材不足な作品。

もっと原作読み掘り下げてから、ネタ考えろと言いたい。
原作愛も無いのに、モチベーション維持なんて出来る訳無いだろうがと。

こんなのは大体、未完結で終わる作品達だ。


2、神の視点を地文に明記したり、登場人物に語らせる作品

コレ、ある意味小説として「一番やってはいけない事」だ。
コレを平気でやれる気がしれない。
こんな事も知らずに小説書いてんじゃねえよと。
コレをやった時点で、キャラクターが躍動する魅力的な小説から、ただの「ヤラセドラマ」と成り下がるのを理解してもらいたい。
どんないい舞台や魅力的なオリキャラであっても、その世界全てがただのヤラセドラマと成り下がる。

小説は君のSNSではない。
小説は君の自己満足や承認欲求を満たすものでもない。
エンターテインメントやギャグを、勘違いしてもらわないで頂きたい。

どうしてもやりたいなら、後書きやチラシの裏にでもやりたまえと言いたい。



3、オリジナルキャラクター(主役、サブ問わず)の目的不足、または原作キャラクターとの目的、性格(個性)設定の被りによる、いわゆる死にキャラが多数。

そのキャラなんで作ったの?と聞きたくなるようなキャラの被りっぷり。
話が進んで行くと当然、登場の機会が減っていっている、あるいは被った原作キャラの登場機会が減っている。
再登場させるネタが思い浮かばないなら、そいつは死にキャラだ。
思い切って「見せ場を作って、散ってゆく」なりさせて、他のキャラの踏み台にするなり考えろよと思う。

こんなキャラ達ほぼ全てに言えるのは
その世界でそいつが何を成したいのか、明確な目的が存在していないのだ。
そらぁ、目的も無く存在してりゃぁ、影が薄くなって死にキャラになるのは当たり前だと思うが。
はっきりいってキャラが可愛そう。
キャラ一つ一つにその世界で何をさせるのか、考えてから登場させろよと。


4、一人称視点なのに、そのキャラが見えてない範囲をそのキャラが知り得ていたり、一人称視点ならではの有効活用が出来てない。

これは、オリジナル作品として投稿されている作品にも言える事であると思うのだが。

前者は
話を作っていく上で、第何話で 誰に 何処まで 何の 情報を開示をしたかを、話数を重ねる毎に自分の管理帳に管理してないからであり、こんなのある時点で小説としては論外と思われる。

要するに、プロット皆無な管理不足な行き当たりバッタリな作品と言える。

後者は後述を読んでもらいたい。



一人称視点のいい所は、その一人称視点で見えてない所で 、他のキャラに 何かをさせて、少しだけ読書に見せる、いわゆる伏線の仕込み。
或いは、行動が見えてないキャラが発生させる事柄で演出を容易に出来る点だ。
ピンチフラグを突然発生させたり、大どんでん返しを演出したり。

名前のあるただの味方サブキャラも、一人称視点で都合のいい部分だけを見せてれば、突然敵側陣営にさせることも出来る魔法の視点だ。

それこそ、そいつがラスボスだとか、中ボスだったなんてのも容易にだ。

もっと一人称視点を活かせと言いたい。
どんな万能キャラやチートキャラが主役であっても、凄く簡単にピンチを作ることが出来るのにと。

簡単に読者に情報を開示してしまうようでは、折角の一人称視点が活かしきれてない。

作者の都合の良い所だけを見せて、読者にミスリードさせ、あっと驚かせないと勿体無い。

そういった考えを持った上で、人気でオリジナルとなった、WEB小説を読んで見てほしい。
一人称視点は大体、こいつでいい塩梅効かせてるから。


読者や主人公に見えてない範囲の情報を操り演出する事こそが、一人称視点の醍醐味であるのだ。



5、キャラクターに与える強さという設定が明らかにおかしい作品が多い

よくわかってない人が多いだろうコレ。

最強系とは、主人公の強さ故に敵側に同一の強さを持つ、背景や性格作りがしっかりとしている敵キャラが複数存在するような、強さが均衡して描写で魅せるバトルが主体の作品系、
あるいは作品自体がギャグ系、ギャグ系に近い性質を持つ勘違い系、戦闘なんてオマケと言い切れる様なほのぼの系等の、そもそも戦闘場面にて魅せる事を念頭に置かない作品や前述にしか向かない。

理由は下記述べよう。

敵側に最強主人公と同一の強さの敵が居ない場合、レベルカンストのキャラクターが延々と雑魚キャラクターを倒すRPGを、俺のキャラ強いだろ?と戦闘が終わる度に隣で感想を言わされているお友達的な気分に読者が陥るからである。

ましてや、それが小説だったら、それは面白い作品となり得はずが無いのは
少し冷静に考えれば分かるはずであるが、作品を作っている側としてはある意味暴走しているので気がついていない。
そんな作者が多いように思う。


主人公サイドに最強キャラが居る戦闘物の作品で有れば、それと同等ないしは同等以上の強さを持つ敵キャラが居る事が必須で、敵にも見せ場があるような作品で無ければならないのは、過去に存在している偉大な先人達の作品が如実に語っている。


段階的に強くしていく設定を持たせる場合も同様だ。
敵もその強さに応じて強くさせないとバトル物して成立しない。
敵が主人公の強さに見合わない雑魚であり、後々ストーリーに影響しないので有れば、話数を端折って数行にて、そんな戦いも有ったと匂わせる程度で十分だろう。
何十話にも渡って延々と語られても、読者には迷惑なだけあり、読むモチベーションが下がるだけである。


6、オリジナルキャラクターが薄っぺら過ぎる作品が多い。

まず2次小説でオリジナルキャラクターを主人公とする場合、そのオリジナルキャラクターを原作に入れてその世界において何をさせたいのかと言う明確な目的と物語のラストを考えずに、こんなオリジナルキャラクターを入れたら面白いんじゃないかと言う動機だけで、2次小説を書き始めた場合に起こりうる現象である。

オリキャラとは、原作においてはその世界に存在しない異物である。
オリキャラが居なくても成立している物語に異物を入れる訳だから、最終的に原作と全く同じ道を辿った終わり方はしないのが「当たり前」である事を理解しなければならない。
オリキャラを入れたら、そのオリキャラの意思によって必ずシナリオを分岐させる必要があるという事だ。
少し酷い言い方をするのであれば、異物を原作世界に入れても舞台に変化を及ぼされない程度の異物なのであれば、そんな異物は物語に存在する価値すら無いと言う事だ。

薄くなる理由はまだある。
2次小説の原作に登場している原作キャラは、原作者の設定や描写や表現力によって原作にて語られている。
それを読んだ読者の原作知識によって性格、強さ、容姿、キャラの魅力等が補完されている。
だが、オリキャラにはそれらが全く無い事を忘れて2次小説を書くとキャラが薄っぺらくなるという事だ。
簡単にいうとだ、登場させるオリキャラ全てにオリキャラの魅力を読者に伝える為のエピソードストーリーが必要になるという事だ。
そのオリキャラのエピソードとはたった1話で成せるものでは無い。
たった1話でそのオリキャラの魅力を読者に伝える技術が存在するのであれば、過去の偉人達がとっくにそれをしているはずである。
オリキャラの魅力とは、そのオリキャラの生きてきた歴史、生き様の事を言うのであって、ただの人物紹介では無い。
もう一度言おう。
ただの人物紹介ではないのだ。
読者が惹かれるキャラクターの魅力とは、そのキャラクターの生き様なのだ。
その生き様を読者に伝えるためには、そのオリキャラの為に最高の舞台を作者が用意してあげる必要があると言う事だ。

しかし、残念ながら原作は原作主人公の魅力を伝える為に用意された原作主人公の為の舞台である。
では、原作主人公では無いオリキャラを主人公として原作主人公の為に用意された舞台に入れる場合、その舞台をどう作り変えるべきなのか?
それを最初に考えて書き始める必要があり、その舞台を用意する事こそが2次小説の醍醐味であるという事だ。


察しの良い人は書かずとも理解してくれるかも知らないが、ここまでの事はある程度文章を変更すると、オリジナル作品にも該当する可能性があるとも言える。
登場人物全てにおいて、読者がキャラの魅力を自動補完してくれないのがオリジナル作品である。
オリジナル作品で項目に該当してしまうと、言わずもがなである。


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