それはおそらく永夜異変の後ぐらいだったろうか。かねてより、魔女パチュリー・ノーレッジは自らが監督役を務める一人の少女について、いささかながらも悩みを抱えていた。
 紅の悪魔、狂気の虹翼――フランドール・スカーレット。紅魔館の主の妹たる彼女に対して、自分はどう接すれば良いのだろうかと。あしげく館に通う知人の魔術師・霧雨魔理沙に頼ることすらしたけれど。
 何が正解で、何が間違いなのか。知識と日陰の魔女にすら、それは未だ知り得ないことで。
 ……そんな中で、パチュリーは決意する。この現状を、変えなければならない、と。

 “動かない大図書館”が動き出す時、紅魔の館に運命の夜がやってくる。


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