怪物と戦うのは怖い。けれど、誰かを見捨てて逃げた自分を、きっと好きにはなれない。

 ごく普通の高校生活を望んでいた少年は、ある日、怪物『妖魔』が徘徊するもう一つの世界――『裏世界』へ迷い込む。

 そこで命を救ってくれたのは、いつも教室で奇妙なことばかりしている、隣の席の少女だった。

 不思議な力を宿す『宝玉』を手にし、二つの世界を行き来する『渡り人』となった。

 妖魔は怖い。戦うのも怖い。それでも、誰かを見捨てて逃げる自分にはなりたくない。

 少女と共に人々を救うため戦い始めた少年だったが、裏世界に潜む脅威は妖魔だけではなかった。宝玉を求める人々の思惑が交錯し、渡り人同士の争いも激しくなっていく。

 個性豊かな仲間たちと笑い、悩み、時には衝突しながら、普通の少年は少しずつ変わっていく。

 これは、怖がりながらも誰かに手を伸ばす少年と、一筋縄ではいかない仲間たちが駆け抜ける――ちょっと不思議で、騒がしくて、命懸けの学戦生活の物語。