北の海は静かだった。
雲に包まれた空、霧に覆われた海、どこまでも続く大海原の前では、ちっぽけな彼女たちなど取るに足らない存在に感じられるほどだ。
彼女らの隣にはいつも仲間がいて、励まし合ったり笑いあったり、時には傷つけ合いながらも平穏な日常を謳歌していた。
だが、彼女はそんな贅沢を望んでいなかった。彼女らは艦娘であり、そこは戦場だからだ。
やがて突きつけられる現実が、彼女の予想を超えたものであるとも知らずに。
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