―――私は知っている
皆の中でただ一人、私だけが知っている

私の生まれた“世界”、私の生きてきた“常識”

―――それは、一度は捨てた“神秘の檻”




―――未練なんてなかった
もう二度と、戻ることはないと思っていた

ここは平凡で、ありきたりで―――けれどいつだって、誰かの想いで満ち足りていたから

―――“魔術”なんていらない
普通の女の子として、ここで皆と楽しく暮せればよかった、ただそれだけで、私は幸せだった











―――ただ、それだけだった筈なのに







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