レースで活躍したウマ娘というのは好意的な目で見られることが多い。〈芦毛の怪物〉ことオグリキャップ然り、一時期〈ヒール〉の渾名をつけられていたライスシャワー然り、どんなおどろおどろしい二つ名がつけられようと終わってみれば引退を惜しむ声ばかり。それは単に彼女たちがレースに対し真摯であり、素晴らしい人格者であったからにならない。
 ならば引退して尚、憧憬や羨望の目を向けられることなくただひたすらに恐れられるウマ娘がいたとして、その者は何を思い、何を成したのか。

 別名を〈簒奪者〉。これは、後にファンの間で長いレースの歴史上最も凄惨な悪夢として語られる三年間の物語。

※純粋な悪役を書いてみたくなりました。最初はあんまり悪くないです。
ご意見、ご感想お待ちしています。

X(Twitter)  ▲ページの一番上に飛ぶ