「必ず、直してやるから・・・」

90年代末、日本を揺るがしたメイドロボットブームはもう一世代前の話になりました。かつて「鋼鉄天使」と呼ばれ、2011年東日本大震災現場で数多くの命を救った、来栖川エレクトロニクスのメイドロボたちは、皮肉にも人間の精神を蝕む存在だという批判の中、「タブー」にされ、「危険なアンティーク」となりました。
彼女たちは一部の産業を除き、世界の表舞台から消えました。

主人公の藤田忍君(12)は、2011年3月の大震災当時、母であるあかりのお腹の中にいました。

ある日、忍は藤田家の屋根裏部屋の奥で、布に覆われたまま眠っている旧世代のメイドロボ、「HMX-12型:マルチ」を発見します。

かつて来栖川エレクトロニクス開発チームで働いていた父を持つ忍は、両親にこっそりマルチを修理し始めます。幼馴染のみさき、電気街のジャンク屋のお爺さん、アンティーク店主、そしてネットで知り合ったAIエンジニアの助けを借りて、マルチは目を覚まします。

そしてその中、忍は自分の生まれの秘密と、一番身近で自分を守ってくれた存在、そして大人たちが蓋をしたまま過ごしてきた、12年間放置した葛藤の根源と真相にたどり着きます。


Pixivに先行投稿したものの自主転載になります。
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