高校二年の夏、前田晴は七年ぶりに幼馴染の花園花菜と再会する。

 かつてとは変わってしまった彼女を前に、晴は一つの提案をした。

「一緒に逃げよう」

 行き先も、その先のことも決めないまま始まった、一週間の逃避行。

 どこまで行っても夏は続き、けれど二人の時間には終わりがある。

 これは、戻る場所を置き去りにして過ごした、たった一度の夏の話。