『真・恋姫†無双 ~赤鬼伝~ 百死転生の果てに、孫呉の小覇王を救う』
作者:

原作:恋姫†無双
タグ:オリ主 残酷な描写 アンチ・ヘイト 転生 ヒロイン雪蓮

百回死んだ男がいた。

ある時は魏の将として、ある時は蜀の軍師として、またある時は呉の武将として。

幾度となく三国志の世界に転生し、戦乱の時代を駆け抜けてきた男の名は、北郷一刀。

かつて『天の御使い』と呼ばれた青年だった。

しかし、百回もの人生を繰り返した彼は、数え切れないほどの出会いと別れを経験していた。

愛する者を失い、仲間を失い、時には自らの手で大切な者を斬らなければならなかったことさえある。

そして百回目の人生を終えた彼は、再び見慣れた乱世へと転生する。



もはや英雄になるつもりも、天下を取るつもりもない。

そんな彼が今回の人生で選んだのは、かつて何度も守れなかった一人の女性がいる国だった。

江東の小覇王――孫策、真名を雪蓮。

豪快で自由奔放、酒と戦を愛し、誰よりも仲間を大切にする孫呉の君主。

彼女は本来、刺客の襲撃によって命を落とす運命にある。

百回の人生で、何度も彼女の死を目の当たりにしてきた一刀は、今度こそその運命を変えると決意する。

だが、今回の世界には奇妙な異変が起きていた。

なんと、自分とは別に、異世界から召喚されたばかりのもう一人の北郷一刀が存在していたのだ。

若き北郷一刀は、孫策に保護され、『天の御使い』として孫呉に迎えられる。

一方、百回の転生を経験した一刀は、その名を捨てた。

新たに名乗るのは――赤鬼。

愛刀である白銀の剣《雪白》と漆黒の剣《黒蓮》を携え、孫呉軍に一兵卒として入隊する。


ところが、百回の人生で磨き上げられた剣術と戦闘経験は、一般兵の域を遥かに超えていた。

訓練では歴戦の兵士を圧倒し、初陣では敵軍の動きを見切り、気づけば将軍たちから目をつけられてしまう。

特に直属の上官となった程普――真名を粋怜は、赤鬼の並外れた才能に早くから気づいていた。

優しく冷静なクールお姉さんである粋怜は、赤鬼の飄々とした態度に呆れながらも、彼が時折見せる深い悲しみを気にかけるようになる。

さらに、孫呉の軍師・周瑜こと冥琳は赤鬼の正体を疑い、忠義に厚い甘寧こと思春は、雪蓮に馴れ馴れしい赤鬼を警戒する。

どうやら、平穏な兵士生活など夢のまた夢らしい。

やがて赤鬼は、孫呉の仲間たちと絆を深めながら、一兵卒から少しずつ成り上がっていく。