共和国にて開催されたアマボクシング大会で、史上初の三連覇を達成し、その後、共和国最大の異種格闘技大会である神羅杯にて、拳闘術士(ボクサー)として初めての優勝を飾った若き王者がいた。

 男の名はリョウ・スメラギ。

 共和国中の誰もが世界チャンピオンになると確信していたその青年は、神羅杯優勝後のインタビューにて、将来が約束されたプロの道では無く、遊撃士の道を歩む事を宣言する。

 突然の告白に周囲は混乱し、当然ながら大勢の反対が出ることになったが、それらを全て押し切り遊撃士になったリョウは、その類稀な才能を十二分に発揮し、気がつけば史上最年少でA級に昇格していた。

 「もちろんおれらは抵抗するで?」

 「拳で!!!!」

 いつもは優しい青年だが、本気で激昂すると妙な癖が出てしまう、ちょっとだけ変わり者の男の話である。
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