【まとめ】心に残った名言・名台詞

読んでいて心に残った、感動したというような文章がある作品を教えてください。
キャラの発言じゃなく地の文でもかまいません。

また、名言だけではなく衝撃的な爆弾発言、思わず吹き出してしまった珍発言といった、いわゆる迷言の類でもOKです。

【まとめ】心に残った名言・名台詞 その2
https://syosetu.org/?mode=seek_view&thread_id=9928

【除外条件】
二次創作の場合は原作にあるようなものは除外します。


・「紹介したいセリフないし文章」

・それが登場する作品のタイトル。

・解説(そのセリフが印象に残った理由。どのシーンに登場するか。前後の文脈や流れが分からないとその良さが伝わらない場合などの状況説明。なくても構わないです)

という形式で紹介をお願いします。

そげぶ、とか。
小学生は最高だぜ、とか。

ラノベはともかく、ウェブ小説だとオリジナル、二次創作に関わらずそういうのはあまり見かけない気がします。

面白いセリフ、感動するような力のある言葉を知りたいです。


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ニトロの悲劇 第三部
続・ニトロの悲劇 ティディアの誤算より。
http://rkyu.com/gari/novel/nst/nst-index.html
解説、衛星軌道上にて。青く美しい惑星を眺めながら。
地面こそ最強の武器。このあと脳天杭打ち、パイルドライバーに移行、流れ星になる。

「ほら、ごらん?」
「美しいだろう?」
「あれが、お前を殴る拳骨だ」


2019年06月08日(土) 21:16 報告 投稿一覧


もし一人のオリキャラが増えることで、ユウキが生きるルートが生まれるなら

『……まるでお二人の出会いは、運命であったかのようだ』
・現実世界と仮想世界、二つの世界で主人公は少女を救った。少女の担当医である倉橋は、現実を味わってきた医者である。そんな彼が、『総真と木綿季』の運命を祝った。

月が綺麗だな、と思ってな
あ、本当だね
死んでもいいわ
え?
なーんて、ボクには絶対に言えないや!


2019年06月08日(土) 21:47 (編集:2020年02月28日(金) 07:58) 報告 投稿一覧

黒森峰の逸見姉妹
より

「うっさいわね! 無線機が壊れちゃうじゃない! 無線機が壊れたら、あんたたちの声が聞こえなくなるのよ!?」

カチューシャのセリフ。
ここで解説するのは無粋になるような気がするので是非読んでほしいです。まさに心の叫びだと思います。

鋼の不死鳥 黎明の唄
より

「ジゼルは、何故だか人を殺すのがとても好きなのです。他者の積み上げてきた数十年の人生を一瞬で台無しにする時の、あの感覚が堪らなく愛おしくて。だから厄祭戦が終わって治安も安定したあの時代には、もう用はありませんでした」

ジゼル・アルムフェルトのセリフ
このセリフを物語冒頭で堂々と述べる主人公。このセリフが出てきた時点で最後まで読むのは確定しました。


2019年06月08日(土) 22:14 (編集:2019年06月08日(土) 22:26) 報告 投稿一覧

T・P・R

半田さん、狩る雄さん、ナンバー28さん。
紹介ありがとうございます。

そしてこちらも例として心に残ったセリフをいくつか。


「あれでもあいつは加速世界を治める純色の七王の一角、黄の王イエロー・レディオだ。貴様ごとき獣風情が獲って喰おうなどと、この加速世界でも千年早いわっ!」

大理石の胎児は加速世界で眠る

唐野葉子さん作のアクセルワールド二次創作において、黒雪姫がクロムディザスターに向かって言い放ったセリフ。
オリ主の介入により原作では不倶戴天の敵同士でしかなかった黒の王と黄の王が好敵手として互いを認めあったことを象徴するかのような言葉です。
この作品のイエローレディオは本当に格好良いので一見の価値ありです。


「問おう、貴方が私のマスターか――いえ、将来の伴侶ですね!!」

もしも騎士王の直感スキルがEXだったら

貫咲賢希さん作のFate二次創作のあらすじより。
未だかつてこれほどまでに端的かつ衝撃的で的確に内容を表現した一言を知りません。


「は? 同族殺しって善なのか? 悪だよな? だったら、自分らの目的、理想、信仰、欲望の為に他人の犠牲を強いるお前等は悪だ。だが、誇りある悪ならば! いつの日か、自らも同じ悪に滅ぼされる事を覚悟する。俺は、最強の悪の魔法詠唱者ウルベルト・アレイン・オードルから、そう教わったぞ? だから――喜んで死ね」

オーバーロード~狼、ほのぼのファンタジーライフを目指して~

ぶーく・ぶくぶくさん作のオーバーロード二次創作。
オリ主にしてオリ至高の41人である人狼がカルネ村を襲った聖国騎士に対して言ったセリフ。
単なるチンピラとは一線を画するウルベルトさんの悪の美学を端的に物語っています。


2019年06月08日(土) 22:34 報告 投稿一覧


例えるならばウェルは勇者と対決する魔王であり、勇者の到着を待つお姫様であり、勇者に武器を与える老人であり、勇者に憧れる力なき村人であり、世界を救う技術の提供者であり、正しさの前に敗れる魔物であり、それら全てを配置し、勇者を導くクリエイターでもあった。

 そしてそのゲームをプレイする、小さな子供だった。

戦姫絶唱シンフォギア feat.ワイルドアームズ

ルシエドさん作のシンフォギア×ワイルドアームズシリーズクロス作品より抜粋。
誰からも認められる英雄になることを夢み、生涯唯一人の友の夢を叶えられるようにしてやりたいと望み、欲望のままに振る舞う彼の想いと所業をまとめた一文。
この作品のウェル博士を上手く言い表した一文で、それまでの博士の理不尽かつ不鮮明な行動に深い納得を与えてくれたとても印象的な言葉。


2019年06月09日(日) 02:31 報告 投稿一覧

凛。

世界は美しいね

The beautiful world『Fate/stay night』
サーヴァントなわたしたちシリーズでFateSS初期を盛り上げた春日さんの傑作。
HPは無くなってしまったけどPixvに再掲載されているのを発見。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=793570#5


2019年06月09日(日) 03:14 報告 投稿一覧

考えても見て欲しい。ネズミが回す滑車の動力で、戦車を動かすことが可能だろうか?答えは、非情なまでに『否』だ。

からの↓

ここで、くだらぬ問いを繰り返すことを許して欲しい。
ネズミが回す滑車の動力で戦車を動かすことは、本当に不可能だろうか?
例え、その小さくて弱いネズミに、無限の勇気が備わっていたとしても?

雁夜おじさんが勇者王を召喚して地球がやばい
Fate/zeroの二次創作で、タイトル通り雁夜が勇者王ガオガイガーを召喚してしまう作品。
前半はガオガイガーを維持出来ず敗退した哀れなネズミ(雁夜)を表現した地の文。
しかし後半は無限の勇気があってもそれは不可能な事なのかを問う形で雁夜この後の運命を表現した地の文となっています。


ああ、神様お願いです。チート能力とか断罪とかもうどうでもいいです。お願いだから、俺を普通の人たちが暮らしてる普通の世界に連れてってください……。

【一発ネタ】捏造ヘイトオリ主が望んだ世界
リリカルなのはの世界……のようなナニカに転生したオリ主が最終的にたどり着いた結論。
「後悔先に立たず」を的確に表現した文で思わず笑いました。


「自分の身(実)を他者に食べさせる強さもない弱者の貴様が、こいつに勝てるわけがないだろう」

駆紋戒斗とアンパンマン
仮面ライダー鎧武とアンパンマンのクロス二次。
戒斗がコウガネに向けて言った台詞で、自分を神だと言い周りを見下してきたコウガネが、皆の笑顔の為に自分の顔のアンパンを食べさせる事も厭わないアンパンマンに勝てる訳がなかった事を端的に表現した物となっています。


「『生きたい』って願うのに、資格なんて必要ないじゃない! どんなに悪いやつだって、どんなに酷いやつだったとしてもさ。それを願っても、別に良いんじゃないかな。だって生きることに資格がいるなんて、そんなの悲しすぎるじゃないかっ!」

仮面ライダークウガ-白の執行者-【完結】
グロンギの少女が主役の仮面ライダークウガ二次。
多くの人を殺した事で自分に生きたいと願う資格はないと言ったオリ主に対して、そんな事はないと言う五代の優しさが良いと思いました。


2019年06月09日(日) 08:35 報告 投稿一覧

では個人的にジーンと来たものを

「…一つ聞いておきたい」
完全に振り返る事はしない。
「なんでしょうかな」
「山村、人は月に行ったか?」

提督(笑)、頑張ります。
詳しくは説明できない。まずは読んでくれとしか言えない


「身体中傷だらけになって……ッ! このおバカ!!」
「……申し訳ありません」
 感極まったのか、ポロポロと涙を流しながら治癒魔術を掛ける母に、アグラヴェインは素直に頭を下げた。

剣狂い転生漫遊記
Fate原作のオリ主物。原作との乖離、特にアグラヴェインとギャラハッドを見てほしい


『来いよ、偽札作りども。来いよ、世界でとびっきりの闇とやら。銃も、剣も、爪も、毒も! 船もヘリも戦車もミサイルも!! 使えるもん全部揃えてかかってこいよ!』
 隣で十手を構える銭形が、敵の一団よりも浅見にドン引いている。
 いつの間にか、カメラは適当な所に固定されていたのだろう。先ほどのリポーターが、片手に銃を、片手にナイフを持ってその反対側に立っている。
『――片っぱしから踏みつぶしてやるぜ』

平成のワトソンによる受難の記録
迷言? ループする時間に苦しみ悩み、そして狂った主人公が大勢の敵を前にしてこの言葉


2019年06月09日(日) 09:49 報告 投稿一覧

「可能性はいつだって、お前の意思と共にある。
 極僅かな、ゼロが幾つも並んだ小数点の彼方であろうと……可能性は必ずあるんだよ。
 可能性がないってのは、望む未来を掴むことを諦めちまうことさ。
 お前の意思が諦めず、未来を望んで選択する限り、たとえ小数点の彼方でも可能性は消えない」
<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム-


2019年06月09日(日) 10:14 報告

「――マシュ。聞いてほしいことがあるんだ」
 
 びくりと、かたかたと震えるマシュ。泣きそうな君。安心してマシュ。
 
「マシュ。オレはね、君だから頑張れたんだ」
「え――」
「君がいたから頑張ろうって思った。良いところが見せたくて、君の期待に応えようと必死になった。無理をしたよ」

Fate/Last Master

空の境界/the Garden of Order 終

から抜粋


2019年06月09日(日) 10:22 報告 投稿一覧

Fate/kaliya 正義の味方と桜の味方【完結】
より抜粋
「何かを手に入れる為には何かを捨てる必要がある。全てを救おうなどというのはいつしか破綻する理想であるか、それとも現実から逃避した哀しき夢だろうよ」
「だからこそ、お前は本当に戦うべき相手が何なのかを見定めねばならない。それを見つけられないのなら、いずれお前は全てをなくすことになるだろう」
●第四次聖杯戦争で間桐雁夜に召喚されたのがアーチャー(staynight)だったらという作品。
●第1話にて雁夜の望みを聞いたアーチャーが放った言葉です。全てを救おうとしたものの、その理想にすら裏切られ、多数のために少数を切り捨てる存在となり果てたアーチャーが言うからこそ重みがある言葉だと思います。


2019年06月09日(日) 11:34 報告 投稿一覧

「春にはスマホいじってるあなたと、花を見た想い出がある。
 夏にはソシャゲやってるお前と、海に行った覚えがある。
 秋にはクロノとじゃれるあなたと、山に行った記憶がある。
 冬にはクロ助と楽しそうにしているお前と、雪合戦した過去がある。
 もう、十何年も前の記憶で、想い出の中のあなたは子供だったけれど……
 楽しかった想い出も、お前に苦労をかけさせられた想い出も、数え切れない。
 思えば……悪くない時間だった。悪くない日々だった。あの時間には、憎しみも忘れていた」

課金厨のソシャゲ廃人がリリカルなのは世界に神様転生してまた課金するようです

上でも挙げられているルシエドさんの作品です。
このセリフから始まるとあるキャラクターとの別れのシーンなのですが、未だに印象に残っているセリフ、そしてシーンです。
この後の作品のムードメーカーであった主人公が涙を流し、それを見たエリオが覚醒するという展開も含めて、とても好きです。
地雷臭のするタイトルですが、作品はとても完成度が高く面白い作品で、読んだことがなければぜひ読んで欲しいです。


2019年06月09日(日) 12:11 (編集:2019年06月09日(日) 12:15) 報告 投稿一覧

「グッド良い朝!」「よい終焉です」
終わる世界の7日間
https://ncode.syosetu.com/n5894bm/

アンジェロイドと猫が使う挨拶。良さを伝えきれないので、とりあえず読んでほしい。

「あぁ神様、お願いします。
 我が友人達の人生にささやかなる幸福を。」

あぁ神様、お願いします

リリなのSS、とある登場人物のビデオレターでの一言


2019年06月09日(日) 13:27 (編集:2019年06月09日(日) 14:30) 報告

RPGロワ
https://www32.atwiki.jp/rpgrowa/
全てのキミの魂の詩より。DQⅣ主人公(ユーリル)。
二次創作なんかだと勇者であるという代償行為を行っている精神的には追いつめられた、
闇の深いキャラとして扱われることもあるキャラですが、それに対する一つの救いの形だったと思います。



ずっと、ずっと、ずっと。
世界を“救う”ことだけを考えていた。
“救われた”後の世界なんて、考えようともしなかった。
“救えなかった”人達のせめてもの“救い”となるよう、世界を“救った”ことを墓前に報告し、故郷の村で一生を終える気だったのだ。
“救われた”世界を見てみたいなんて、思いもしなかった。

その思いもしていなかった光景が、ここにある。
荒れ果てた世界。
傷ついた世界。
崩壊した世界。
でも、“救い”に満ち溢れた世界。

人々は懸命に生きていた。
彼らはみんな、“魔王”を倒そうとはしなかったけど。
辛い事や苦しい事を人に押し付けたりはしていなかった。
辛い事も苦しい事も自分で受け止め、日々を強く生きていた。
時に誰かに手を伸ばし、時に誰かに手を伸ばされ。
“救い”“救われ”生きていた。

ここにはユーリルがあれほど呪った“救われない”という理不尽はなかった。
誰かが誰かの“ヒーロー”になって、誰かの日常を“救って”いた。
みんながみんな、自分の日常を、必死に護って生きていた。

だったら。

価値は、あった。
この光景を見れただけでも、世界を“救った”価値は、あった。


2019年06月09日(日) 13:39 報告 投稿一覧

プライドか。もちろん私にもあるさ。だが……
「それは……人類の守護者であるプライドだ!!」

byアウグスト=フォン=アールスハイド
https://ncode.syosetu.com/n5881cl/139/

賢者の孫、最新話より
主人公から伝授された力を、王太子自らが最前線で使います。王族としてのプライドはなく、誰かを護るために立ち上がりました。


2019年06月09日(日) 14:07 報告

どうも。では、男としてジーンときたものを。


「 愛する女と娘の前で! 男が‼ 父親が!!! そんな情けない姿を見せられる訳がないだろう‼‼‼」

赤き覇を超えて
第五章 暁の刻 十九話 男の矜持
から抜粋。二次創作です。
どう伝えたらいいかわからないですが、他にもいい台詞があるので、是非見てください。


2019年06月09日(日) 21:25 報告 投稿一覧

T・P・R

想像をはるかに超える数の紹介があって正直驚いてます。
皆さんありがとうございます。
これからも随時募集しますので今後ともよろしくです。

こちらからも紹介。



「構えろ、カエサル。ここから先は剣で語れ」
 
「いいだろう。君とは決着を着けねばと常々思っていたのだ」
 
「……それは何故に?」
 
「口が達者で剣を用い、赤い外套を着ている。酷い女っ誑しだが端正な顔立ちで、ただし生え際がちょっと怪しい。加えて一人称も同じ私と来た。──要するに君は何から何まで私とキャラが被っているのだっ!」
 
「はは、なるほどな! お前それ────完全にただの箇条書きマジックだろうが!」

【完結】特異点X 死滅英雄血戦トロイア

ロライゼンさん作のFate二次。
カエサルとエミヤのやりとり。
自他ともに認める口が達者な者同士の非常に小気味よい会話。
王道を行くシリアスな名作なのですが、たまに入るコメディなやり取りがとてもいいアクセントになっています。
そして


「セイバーのサーヴァント、ヘクトールだ。アンタが俺のマスターかい?
 それじゃあマスター、オジサンと一緒に、世界を救いに行こうぜ──」

同作品のラストを締めくくる言葉。
読んだとき、本当に涙が流れました。


「上条くんはちょろい!」

孵化物語~ひたぎマギカ~【本編完結】

燃月さん作のまどマギと物語シリーズのクロスオーバー。
阿良々木月火が上条恭介の人となりをほむらから聞き、端的に言い表し、というか言い切った一言。
作者さんはあくまで個人の持論であり真偽のほどは定かでないと言明していますが、それを差し引いても説得力がありました。


2019年06月09日(日) 21:37 報告 投稿一覧

「……! だって、この世に……ヒーローなんて……っ!」
『そうだ、ヒーローなんていない』
 
『……ヒーローはどうしたってテレビの向こうの存在で、どれだけ待っても助けにきてなんかくれない』
 
『この世には、神も仏も……きっと仮面ライダーもいやしない。……だけどな』

『俺達が憧れたヒーローからもらった、この心の中の勇気だけは、本物だ』


IS学園の中心で「ロマン」を叫んだ男
葉川柚介さん作、ISの二次創作。オリ主とヒロインの更識簪の、主人公覚醒直前の会話。
仲間に迫る強敵。主人公に立ちふさがるは、いかにも「ダーク〇〇」と名付けられそうな、主人公機にそっくりなフルスキン機。次々に倒れていく仲間達。絶望する簪に迫る凶刃の前に、満身創痍でも立ち上がる主人公。そんな状況での会話です。かっこよすぎる…


2019年06月09日(日) 22:16 報告 投稿一覧

『さっき言いましたよね、俺も悩んだって。だけど、もう俺の中で答えは出ているんです。俺はこれからも、みんなと一緒に笑っていきたい。クレーリアさんとレーティングゲームの試合をまた見たいです。八重垣さんとおしゃべりしたり、また買い物をしたいです。ルシャナさんや眷属のみんなと二人のバカップルっぷりに呆れながら、またかって笑い合いたいです』

「……そのためにキミは、本来関係のない僕たちの問題に関わるっていうのかい」

『はい、そうです。危ないのは承知です。自分でも、バカだなって思います。だけど、賢く生きることがここから逃げることだっていうのなら、俺はバカでいいです。俺は友達を見捨てたくない。みんなを助けたい。だったら、そのためならちょっとぐらい無茶をすることになったって、俺は精一杯に頑張りたいと思ったんです』



えっ、シスコン魔王様とスイッチ姫みたいな力ですか?

のんのんびよりさん作の、「ハイスクールDxD」の二次創作です。
原作ではすでに終わったことである、クレーリア・ベリアルと八重垣正臣を救おうとする主人公が、その決意を語るシーンです。
かっこいい、というより心にじんわりしみるようなセリフだと思います。
ネタっぽいタイトルの作品ですが、大変面白いので読んでもらいたい作品です。


2019年06月09日(日) 22:42 報告 投稿一覧

平和な世界の、平和な光景が広がっていた。
 友奈は世界を見渡して、ああ、やっぱりこっちの世界がいいな、と背伸びする。
 
 瞼を開くと、遠くの横断歩道に、友奈を探している千景の姿が見えた。
 友奈は生きている親友を見て、ああ、やっぱりこっちの世界がいいなと、ほっとする。
 
 二人の友奈は「こっちの世界がいいな」とは思ったが、「こっちの世界が一番だな」とはついぞ思うことはなかった。

一話 高嶋友奈の場合
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「わっしーとミノさんと出会えて、嬉しかった。楽しかった。幸せだった」
 
 想いを、吐き出す。
 
「その幸せの分くらいは、微笑んで死にたいよね」

五話 乃木園子の場合
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 この未来で微笑む権利は、この未来を戦い勝ち取った二人の手の中にずっとある。
 
出会うだけで、自分の人生と運命が変わってしまうような、本当に特別な友達。
 
 人生で何人も出会うことのできない、出会うこと自体が奇跡のような友達。
 
 人はそれを、『親友』と呼ぶのだ。

六話 東郷美森の場合
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
勇者達の心は平行世界と繋がったようです
これまでにいくつか紹介されているルシエド氏の作品です。基本的には各話の主人公が平行世界の自分と入れ替わる短編集となっています。
一番目は敵が現れなかった世界と現れた世界の自分が入れ替わる話です。
お互いの世界では自分の大切な友達が死んでしまっている事を知った主人公が元の世界に戻った後のそれぞれの感情です。
二番目は原作に至る事なく終わりを迎えた世界の主人公がハッピーエンドを迎えた世界の自分と入れ替わる話です。
友達が殺され、自分の全てを犠牲にして戦っても敵に勝利出来ず、死ぬことが確定しても尚幸せだったと言い切れる哀しくも強く、美しい気持ちです。
三番目は原作後80年経った世界と、宇宙の発生が80年遅れた世界の主人公とその親友がそれぞれの世界の自分と入れ替わる話です。
お互いが出会う事がなければ、その未来が訪れる事自体が無く、お互いの絆が無ければその奇跡は無かったという絆の証明です。
正直この制限字数だと上手く説明が出来ていない気がするので、実際に読んでみる事をお勧めします。


2019年06月10日(月) 00:14 報告 投稿一覧

「―――見ているよ。君達の勇気を」

時に拳を、時には花を
ゆゆゆとウルトラマンのクロスオーバー作品における終盤の一言。
ずっと勇気と仲間との絆で困難を打破してきた主人公が、自らを殺して全てを救った時の台詞です。
主人公の決め台詞は「見せてやる、僕らの勇気を!」。
故にこの台詞は、戦いの果て、己の人生と仲間との繋がりを全て消した主人公は、もう二度とその決め台詞を言うことはないだろうという、完全な喪失を示す言葉でした。
主人公にとってのハッピーエンドながらも読んでいた我々読者にとってはバッドエンドに近いトゥルーエンドに至ったことを示す台詞。
読んだ時には非常にかなしい気持ちになったことを覚えています。
自信をもって薦められる作品でもありますし、もしこの台詞に少しでも気を惹かれたのでしたら、是非実際に読んで、この物語がどういう過程を辿って此処に辿り着いたのか、そしてどういう終わりのカタチを迎えたのかを、体感してみてほしいですね。


2019年06月10日(月) 14:49 (編集:2019年06月10日(月) 20:15) 報告 投稿一覧

「星を愛で成立させてみなさいな」

吸血王女バラハンドル・マクシミリアンは今日も女に胸を差し出し戯れに杭を打たれる
https://ncode.syosetu.com/n6458ez/

胸に釘を打ち殺し続けるただの人間の女と、戯れに殺され続ける吸血鬼の少女。
2人の歪な関係を書いた物語の終盤において、とある過去を持つ少女の母がその関係に終止符を打ちに来ます。
不死存在である吸血鬼とただの人間では幸せになれないと、ましてや殺され殺し続けるその異常な関係は愛情ではない狂気であると、2人を否定します。
しかし対話を重ね、ある条件を持ち出します。それは、女が死ぬ間際に少女が後悔していたなら、悲しんでいたなら、その時は星を壊すと、そう宣言し、そして上記の台詞が出てきます。
愛で世界を救うやらなんやら自体はありふれた台詞だとは思うのですが、上記のシチュエーションや流れでこの台詞がすっと出てきた時は、なぜかとても驚かされてその台詞回しのセンスに脱帽しました。

そして、続く2人の関係がどうなったのか、愛を貫き通せたのか。上記の台詞を鑑みた上で、最後まで読んでもらいたいです。


2019年06月10日(月) 18:04 報告 投稿一覧

『七思』さんの『IS〈イノウエ シンカイ〉』(http://syosetu.org/novel/2029/)から2つばかり紹介させてください


外伝:オルレアンの騎士 第7話 鴉殺し より

「英雄譚でも紐解いて勉強しろ」
「人喰いの化け物は、必ず人間に斃される。……人間以外には、斃せない」
「それと同じだ。狗には私は斃せない。この私を――」
「――「鴉殺し」を、斃せるのは」
「最強の、鴉だけだ」

外伝の主人公、AC4の世界より転生した少女「アンジェ」が
軍用IS3機(エースパイロットが搭乗)を相手に言い放った台詞。
戦士としての強い自負が現れたセリフであり、
それを証明するように 3機相手に圧勝する
※鴉殺し:AC4での「アンジェ」の二つ名。曰く「弱者の殺戮ではなく、強者との戦いを求めた証」
 最強の鴉:AC4のプレイヤーキャラ。自分のフロム脳によるとACシリーズの絶対王者「ナインボール」は彼をモデルに作られたAIらしい



第65話 神に挑む者

「神に反逆し地に堕とす者たちをなんと呼ぶか、あなたは知っているかな?」
「……それはね――
 ――「科学者」だよ」

ISを造り出した『神様』篠ノ之束へ オリキャラ「如月社長」からの『宣戦布告』
短くまとめるのが難しいのだが、社長のマッドっぷりはこれまでの道化ぶりを崩さずに
読者はもちろん束にすら油断できない敵と判断させるほどの圧力がある


2019年06月10日(月) 23:09 報告 投稿一覧

名言というよりは迷言寄りだけども
奥多摩個人迷宮+
第十三話〜第十六話より

「結城さん、貴方に会えて嬉しい」
 
「あの、鈴木なんですが」

故あってライダーマンやスパイダーマンのコスプレをしてダンジョンで冒険する動画をUPしていたオリ主が、それを撮りに集まってきたオタクのおっさんたちを見かねて撮影会を開いた時のシーンの会話で、ここを皮切りにどんどこ立場がひたすら急上昇(正式にスパイダーマンに認定されたり仮面ライダーの映画に出たり)していくので非常に感慨深い


2019年06月11日(火) 01:33 報告 投稿一覧

びっくりするくらいへこたれない。

 びっくりするくらい懲りない。

 びっくりするくらい折れない。

 人間なら生きてれば多少は『過去のこと』を気にしながら生きるものなのだが、イオクは凄まじくその性質が薄かった。

 

 過去に殺されたことを誰よりも気にしていない。

 それどころか戦場で部下を庇い死に、仲間を庇い死に、仲間のミスで死んでも特に気にせず次の周で許したりしている。

 あまりにも思慮が足りない。思考が足りない。考えなし過ぎる。

 おかげで最も役に立たないイオクだけが元気というこの皮肉。

 夏休みにクラス一のバカが一番元気に動き回っているようなものだった。

お正月企画三題噺シリーズ・ネクスト
『第八回:レッドマンになったマクギリス』より
https://syosetu.org/novel/144545/8.html

レッドマンの力を得たマクギリスが鉄火団もギャラルホルンも皆殺しに来るという絶望を幾度となくループし続け、皆の心が折れるという極限状態の中、一人だけ平常運転を続けるイオク・クジャンという男に対するとてつもなく納得できる人物評。

珍言、迷言の方に分類されるかもしれませんが、どこへ行ってもただヘイト感情を向けられるだけの彼に対して真摯に評価した貴重な文章ではないかと私は思います。


2019年06月11日(火) 01:59 報告 投稿一覧

ダボンは腕を振る。
肘が伸びきってしまっているが別に問題ない。
彼は力が強いからだ。

左足に体重が乗る。
踏み込みが浅いが別に問題ない。
彼は力が強いからだ。

棍棒を振りぬく。
手首の返しがないが別に問題はない。
彼は力が強いからだ。


破滅した悪役令嬢が田舎にやって来た
https://ncode.syosetu.com/n9299fi/

婚約者である王子と恋仲になった聖女を陥れようとして、失敗した挙句決闘にも負けて婚約破棄の末、自領の端の辺境の田舎村の地方領主と結婚させられる事になった貴族令嬢。
新しい婚約者は野豚と揶揄される冴えない大男。
だが見た目より理知的で穏やかな婚約者と、次第に心を通わせていく中、王家との和解のため見世物にされるべくふたりは王都に召喚される。
令嬢は策略により決闘を余儀なくされ、その代理人として立った婚約者が……数多の騎士相手に無双します。
一見冴えない醜男の青年の、シンプルな強さが際立つシーンです。


2019年06月11日(火) 03:36 報告 投稿一覧

失敗しても当然だ。
迷ってもおかしくない。
しゃがみこむことだってあるさ。

でも、そこで起き上がらないと、ダメなんだ。
歩き出さないと、死んでしまうんだ! 

ヒーローの卵が!

死ぬんだよ!


「ヒーローの卵として。」という僕のヒーローアカデミアの二次創作から
https://syosetu.org/novel/141764/

相澤先生がクラス全員退学にしやがったから俺しか残ってねーよ。という小説です。
このセリフが出るのは終盤ですが、原作1話の「君はヒーローになれる」のシーンと同じくらい熱と勢いがあって好きです。
短めでサクッと読めるので是非。


2019年06月11日(火) 07:04 報告

「知らんのか? サンタクロースはトナカイにソリを曳かせて、空を飛ぶ。そうして良い子にプレゼントを配る。だがわたしのトナカイは、いつまで経っても飛んでくれない」

百五十万人の新規着任提督は人工鯨の夢をみるか?
https://syosetu.org/novel/65150/

艦隊これくしょん。の二次創作です。
かんむすさんは超貴重で超大切なので労働環境は超ホワイトだけど、それを支える社会はコンピューターに完全なまでに管理されたSFディストピア。かんむすさんを管理する提督は、もちろん完璧で善良な人間(ロボ)が務めます。といった世界設定。なので戦争が終わると提督も存在価値が無いので処分されてしまうわけで…。
単純に子供を喜ばせるためにサンタのフリをしていたのではなく、自身の生存を賭けて「本気でサンタクロースという別存在になろうとしていた」ことが提督自身の口から話される場面のセリフです。
このセリフが出るまでのほんわかとしたバカ丸出しのアットホームコメディが、それを聞いていた笑顔の「陸奥の表情が次第に失われていく。」と続く文章と共に、すっかり消えて諦観からの絶望に塗り替えられるのが印象的でした。

次点として物語冒頭の

「わたしが自我を自意識出来ていなければ、わたしは存在しないというのは暴論だと思うの。例えば、たまに物事がうまく進む時があるでしょう? 冬、急いでいるときに愛車のエンジンが一発でかかったとか。見守るとはそういうことなのじゃあないかしら」

という言い回しも印象深い。

基本コメディでそこだけ抜き出しても面白いのですが、全体としてハリウッド的なストーリー展開があってすごく満足感のある、二次創作としては非常に珍しいタイプの作品です。


2019年06月11日(火) 08:01 報告

そして捧げる月の夜に 第5話
「月が綺麗だからな」
日本人なら聞いたことくらいあるだろう有名なセリフですが、実際に使うとなると臭すぎて使いどころがわかりません。ですが、異世界転生、貴族という要素が加わるとものすごくグっとくる素敵な表現に。私はこのセリフとても好きになれました笑笑


2019年06月11日(火) 09:16 (編集:2019年06月11日(火) 09:17) 報告 投稿一覧

ふと思いついたFate/zeroのネタ作品

14話 桜は思い出す

《状況を説明するための一部抜粋です》
ソラウは、恋をしたことはない。
(けど……)(愛しては、いたのね。咄嗟に、命を賭けて、助けたい程度には)
(こんな時、どんな言葉をかければいいのかしら?)
こんな事ならば、彼ともっと話しておけばよかった。
 だから。
 ソラウは微笑んだ。
 令呪が発動し、ここに飛んでくるランサーに向かってでは無く。己の婚約者。恋してはいない。しかし、愛する人に向かって。
 愛していたと、伝えるために。
《中略》
「なあ、ランサー……。なぜ私は……こんなにも弱いのだ」
「ランサー、いくぞ」
 どこに行くのだ。ケイネスは自問する。これで、ソラウの所に、とでも言えたらどれほど楽だったであろうか。少なくとも、胸を突き刺す苦しみは考えなくて済む。そして――彼女に笑顔の理由を聞いてみて、答え次第で浮かれるのも良いし、嘆くのも良い。そして、いつものようにお茶でもするのだ。そんな都合の良い妄想をしていられる。
 けど、だめだ。もう少しだけは。
僅かな光に、倒壊した巨大建築物の輪郭が見えた。そこには、あるいはその近くには。ソラウをこんな目に会わせた犯人が、必ずいる。
 それは、魔術師としての矜持であり、義務であった。しかし、その中に。
(君をこんな目に遭わせた事への、恨みくらい乗せてもいいだろう?)
 もう聞く者がいない言葉を、胸中で呟いた。誰にも、本人にすら看取られること無く、言葉は露と消えて。
「奴を倒す。そのための魔術礼装を作る時間を、全力で稼いでこい」


ケイネスが聖杯の汚染を除去する礼装を作成中にアンリマユがあふれ出した。
ソラウはケイネスをかばって死亡。ケイネスは己の無力を嘆き、かみ締めながら、己の義務に全力を尽くすことを誓う



チョコボと剣姫の不思議なオラトリア

3話 チョコボとガネーシャ

「俺が、ガネーシャだ!」
「クエエッ!」
「俺が、ガネーシャだ!」
「クエエッ!」
「俺が!ガネーシャだ!」
「クエッ!クエエッ!」
「俺!が!ガネーシャ!だ!」
「クエッ!クエッ!クエッ!クエッ!」
「――ならば良し!」
「「「「「何が!?」」」」」

説明不要というか説明不可能
『剣姫』アイズたんが新種のモンスターをテイムしたといううわさを聞いてやってきたガネーシャ様は
上記のようなやりとりを行った
言葉のわかるロキいわく「どっちも自己紹介しかしてへん」


2019年06月13日(木) 12:10 報告 投稿一覧

名言
IS ~無限の成層圏に舞う機竜~
第六章(3):死線への序曲

「私は……あくまで私個人の考えですが。信頼とはどれだけ相手の事を理解しようとしたか、どれだけ相手に理解してもらおうとしたか、そしてどれだけ相手と一緒にあろうとしたか。そういったものをひっくるめた、相手に対する誠意。そういうものだと、私は思っています」
同級生ヒロイン内では何かとアンチ対象になりやすい篠ノ之箒ですが、本作ではある程度「篠ノ之束の妹」としての処遇を受け入れた上で己が価値を示さんと活躍しており、この発言は「勝手に用意された」《紅椿》を押し付けられて拒否する問答の一節で、その後《銀の福音》の迎撃でも「過剰過ぎる突き抜けた性能に自身の操縦スキルが追い付かない」と拒絶し、それまで登場してきた《打鉄》の改修機《陽炎》に乗り続けてます


2019年06月13日(木) 22:55 報告 投稿一覧

ZOIDS ~Inside Story~
第114話:頭領の役目

「あたしは、あんたんとこのメンバーじゃない。だが、雇われてあんたんとこで厄介になってる。そのあたしからの目線だが、あんたは頭領だよ」

「なんだそりゃ」

「あたしたち賞金稼ぎは、独りで生きてきた。独りが慣れてるし、気楽だ。組織的な活動に慣れてない。だからこそ、個人個人の想いで動くことが出来ると思ってる」

~中略~

「一つはトップが全体を統率する組織だ。ある程度は幹部連中の独断もあるが、こいつはトップとそれに就く幹部がまともじゃないと機能しない。そしてもう一つは、今のお前のようなものだ。トップがロクな指示を出さずとも、その意図を汲み取り動ける優秀な部下がいる。違い、分かるか?」

「……さぁな」

「部下であるヨハンたちが、全幅の信頼をトップにおけるかどうかなんだ。簡単に言えば、あんたのカリスマだ」

「カリスマって……んなもん俺には……」

「あるだろう? 暴風ストームの忌み名で恐れられた、圧倒的『強者』としてのカリスマが」

 そう言われると、ローレンジとしては返し難かった。嘗ての自分は嫌気が射すほどだ。だが、その過去を否定する気もなく、元々賞金稼ぎであった歪獣黒賊ブラックキマイラのメンバーには隠し事せずそれを伝えている。威圧の意味を含んだものだったのだが。

「暴風ストームがどれほどか。この道を歩んで来た者なら誰もが良く知ってる。それを味方にできる、自分たちの背中バックに就かせることが出来る。全てを一人で賄わなきゃならない賞金稼ぎにとって、バックに強者を就かせることはメリットだ。だから、あいつらはあんたに従う。そういうことだろう」

組織の指導より個人の事情を優先し、それを果たせず「リーダー失格だ」と嘲笑していた主人公に対しての発言ですが、手前味噌ながら、ここで語っているルフィナ・スチェパネンコはキャラ募集の際に自分が投稿させていただいたキャラだったんですが、まさかここまで深い話をさせていただくようなことにはなると思わず、自分でも驚愕と感激を抱きました


2019年06月13日(木) 22:55 報告 投稿一覧

それと迷言ってよりは迷場面ですが
怪獣が鎮守府に着任しました。これより蹂躙の時間が始まります。
航空母艦赤城が秘書艦となりました。食いしん坊なのは相変わらずのようです。

ムートーは壊れた机の残骸から重厚なつくりの金庫を引っ張り出し、赤城と小美人妖精の前に置いた。扉は既に破壊されており、小美人妖精はむき出しになった中身を覗き見た。

「これは…紙束?って、これ間宮券じゃないですか!」

間宮券。その甘美な響きに赤城の目が一気にキラキラ状態になる。間宮券とは鎮守府に配属されている給糧艦『間宮』手作りのアイスクリームを交換できる配給券の事だ。このアイスクリームには疲労回復、戦意高揚の効果があるが、ただ単純に美味しいという事もあり艦娘達の中で大人気なのだ。当然、赤城も例に漏れずこの反応だ。

「うわぁ…こんなに沢山ありますね。十枚の束がひー、ふー、みー……ざっと数えて五百枚くらいですね。前提督が艦娘さんに配給される分も横領していたんですかね?どうなんですか、赤城さん……赤城さん?」

小美人妖精が赤城に聞くが、赤城の目は既に金庫の中の大量の間宮券に釘づけだった。半開きになった口からはよだれが垂れている。ムートーが金庫の中から間宮券を一束取り出すと、赤城の目もそれにつられて動く。

~中略~

そんな心配をよそに、ムートーは間宮券の束を赤城の顔の前でちらつかせ、それに合わせて動く赤城を見て遊んでいた。どうやらムートーにも遊び心はあるらしい。元々この紙束が何かを聞こうとしていたムートーだが、赤城の反応を見てこれが艦娘にとって有用な物なのは理解したようだ。

続編が絶賛公開中のゴジラシリーズから、ブラ鎮殲滅のために召集されたMUTO(♂)。金庫の中の間宮券が何なのか気になってたようですが、赤城がある意味体を張って解説してくれました


2019年06月13日(木) 22:55 報告 投稿一覧

「……頑張った?」

 

 そんな天音に、祝は心底不思議そうに問いかける。

 涙で歪む天音の視界。

 その先で、祝が大鎌を担ぎながら無邪気に首を傾げる。

 

「天音くんは本当に頑張ったんですか?」

「…………あぁ?」

 

 その、これまでの彼の努力を否定するかのような言葉。

 そんな言葉に、天音は憎しみを込めて祝を睨む。

 だがそんな視線を受けても祝は微動だにせず、まるで純粋な疑問を口にするかのように天音に問いかけた。

 

 

「じゃあ、どうして天音くんは生きているんですか?」

 

 

 全く意味がわからない問い。

 祝のその言葉に、天音は思わず「は?」という気の抜けた言葉しか返すことができない。

 しかし祝はその反応こそ意味がわからないと言わんばかりに眉を顰め、「ですから」と言葉を紡ぐ。

 

「君は頑張ったんですよね? それって本当に限界を超えるまで頑張りましたか? 命をかけましたか? 魂が磨り減って廃人になるくらいまで頑張りましたか? もう身体が動かなくなるくらい頑張りましたか? 何でもやりましたか? 殺す必要があるならば親だって殺せますか? 血反吐は? 血尿は? ストレスで白髪が生えたり精神が衰弱したり夢が叶わなければ自殺して来世にかけるしかないと思うくらい頑張りましたか? プライドは捨てましたか? 常識は捨てましたか? 人間性をどこかに残したりはしていませんか? 夢や目標以外の他の全てを捨て去りましたか?」

落第騎士の英雄譚 兇刃の抱く野望より


2019年06月13日(木) 23:45 報告

「助けを請え!」
 
 諦める? 見捨てる? 見過ごす? 関係ないことだから? 悪魔は神や英雄が倒すべきだから?
 
 どうして俺たちが――そんな安易に妥協しなければならない!
 
「怯声を上げろ!」
 
 孤独を強制され、道具として蔑視された挙句の果てに、理不尽に魂を穢された少女を見た。
 
「苦悶の海に溺れる時だ!」
 
 非道なる実験の報酬として、失敗作と廃棄された少年を見た。
 
「それが、貴様らにとって唯一の救いである!」
 
 妹を守るために決意をして、罪人の烙印を押された姉を見た。
 
「この星は転生する」
 
 特別ではなくとも恵まれなくとも生きていた人の道を、何の道理もなく奪われた少年を見た。
 
「あらゆる絶望は過去になる!」
 
 
 
 
 誰かの涙を拭うために。
 
 
「讃えるがいい――我が名はゲーティア! 聖書焼却式・人王ゲーティアである!」
 
 
 魔神は再び獣に堕ちる。

憐憫の獣、再び より、人王ゲーティアのセリフ。
彼は本当に変わったのだな、と思わせると同時に、
ここから物語は始まるのか、と思わせるセリフです。


2019年06月14日(金) 00:04 報告 投稿一覧

予想外に返信が多くなりましたね。またいいものを見つけたので追加しようと思います。いろんな話のいいところが読めるのでとても嬉しいです。まだ増えないかな、、、

【fate】元、老婆系ヒロインがゆく!
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=9154754
より

「隣に立てずとも!敵対しようとも!理解できずとも!私は…ッ!…私だけは、貴方が抱いたその願いを否定したりしない…!できる、はずがないでしょうッ!!」

ラグネルのセリフ
このシーンは全体的にいいセリフがいっぱいあって全て紹介したいくらいなのですが、その中でもとくに心に響くネタバレにならないセリフを選ばせていただきました。最近完結したようなのでまだ読まれてない方は是非。


2019年06月14日(金) 08:44 (編集:2019年06月14日(金) 08:51) 報告 投稿一覧

「頑張れ」

 その言葉に「もう頑張ってるよ」と返す人は、その言葉の本質が理解できていない。
 額面通りに受け取ってはいけない。その言葉は短くとも、複雑なのだ。


 誰かが誰かを何も考えずに応援する時、その時口を突いて出る言葉は「頑張れ」の一言のみ。
 余分なものを全て削ぎ落とした言葉がそれであるからだ。
 頑張れという言葉には、相手に向ける応援の気持ち以外の何物も込められていない。

 お前は頑張りが足りてないだけだからもっと頑張れ、なんて気持ちで「頑張れ」と口にした経験がある者はそうそう居ないはずだ。
 そして生まれてこのかた「頑張れ」と一度も口にしたことがない人間もそうは居ないはずだ。
 「頑張れ」とは、全ての応援の基礎に根ざす、誰かを応援する気持ちそのものである。


 そこには祈りがある。
 応援する相手がもっと頑張ることを望む、そんな祈りではない。
 「頑張れ」と口にする誰かは、応援する相手の勝利を願う。ゴールへ辿り着くことを望む。その努力が実を結ぶことを祈る。
 「頑張れ」とは、頑張っている人間が道半ばで倒れないようにとの後押しであり、その頑張りが報われることを願う、真摯な祈りの言葉なのだ。


 そして、託す言葉でもある。
 部活の仲間が試合に出ている選手に。ファンがテレビの中のプロサッカー選手に。
 親がかつての自分を思い出し、受験に向かう息子に。子が手術を受ける親に。
 その言葉を向ける。
 戦場に出る夫に妻が。出産に臨む妻に夫が。生まれて初めて歩こうとする子に夫婦が。
 師の演舞の前に弟子が。弟子の資格試験の前に師が。
 親友の告白の後押しをする女の子が。親友の夢を応援する男の子が。
 その言葉を向ける。

 彼らが口にする「頑張れ」に込められた想いは十人十色で多種多様。
 彼らは時に願い、時に望み、時に祈り、時に託す。
 その瞬間に言葉しか送れない自分が居て、全てをその人物が片付けなければならない状況があって、そんな時に「せめて言葉と想いを」と彼らは大きく声を張り上げる。
 自分の中にある、ありったけの想いを託すのだ。

 任せるのではなく。英雄に、未来を託すのだ。


戦姫絶唱シンフォギア feat.ワイルドアームズ
第十八話:そして罪人は英雄に至る 3 より

今も僕の根底にある考え方の一つとなっている名文です
「もう頑張っているのだから頑張れと言うな」という意見も間違いではないですが、だからって僕らの「頑張れ」という言葉が、込められた思いが、間違いだってわけじゃないんだと


2019年06月14日(金) 17:52 報告

ドラゴンクエスト・バトルロワイアルより
https://seesaawiki.jp/dqbr1/
DQⅦダーマ神殿大神官フォズ
DQⅦのキャッチコピー、「ひとは、誰かになれる」を自分が知る限りで一番クリティカルに使ってくれたSS。
バトルロワイアルに参加する前から、そして参加してから更に加速した、自身に対する無力感。
誰かを救えなかった、導けなかった後悔と、誰かを救った他者への憧れと、それを乗り越えた言葉。


「虚空へ消えた言葉が、闇に阻まれた言葉がたくさんありました。
 ……でも、言葉ばかりが導きじゃないって、やっと……遅かったけれども、わかったんです」
「本当に人を導くためにできるのは、『強く生きる』ことしかないんです。
 強き生を歩むものに、人は憧れを抱き、愛を知り、夢を見て……。そうして、自ら変わろうとするんです」
「人の行く道を操ることなんてできない……それは、人を創りだした神でさえも」
「だから、私はもう……幼いままでなんていられない。私も……私もみんなのような」
「─勇者のような、誇り高き魂でありたい……輝かしい生を歩むため」
「生きてさえいれば、きっと導きの光になれるから。人が誰かになれるように、私も誰かになってみせます」


2019年06月14日(金) 21:22 報告 投稿一覧

「これから、今まで理不尽に奪われる側であった我らが『奪う』側に回るのだッ!」
 
 
 
「あぁ、その行いは間違いなく『悪』なのだろう。唾棄されるべき行いなのだろう───だが、それがどうした・・・・・・・・・・」
 
 
 
「我らは、それらの行いに言い訳も、正当性を主張する必要もない。何故なら、罪を背負う覚悟など疾うの昔に出来ているのだから!」
 
 
 
「たとえ、悪鬼羅刹と謗られようとッ!外道と罵られようとッ!後に続く子々孫々らの為ならば、喜んで十字架を背負って地獄の底に突き進むのみだッ!!」
 
 
 
「ヤガ達よ、これより我らが相対する敵は強大無比にして未知数!我ら以外の六つの異聞帯…そしてカルデアなる異邦の慮外者共…何れも油断できぬ大敵である!」
 
 
 
「だが、我らは恐れを抱けども決して屈する事は無い!何故なら、このロシアには偉大なる雷帝が!!そしてこの私が…皇后ツァリーツァというロシアを盤石のものとして支える大いなる二つの柱が在るのだからッ!!」
 
 
 
「立ち上がれヤガ達よッ!武器を執り、今こそ叫ぶ時だッ!!惰弱な汎人類史に、異聞帯に、我らの歴史の違い・・・・・を見せつけよッ!!ロシアに、我らが未来に───」
 
 
 
 
 
 
 
「───栄光あれッ!!」
ヤガは繁栄しました。
読み切り版より
イヴァン雷帝の妃アナスタシアに転生したオリ主の台詞。
何回読んでも興奮する。


2019年06月14日(金) 22:08 報告 投稿一覧

「……そうだ、好きな事をするんだ。私が先輩とザクを全国へ連れて行く、そして―――」

 画面に映し出される黒色のモノアイが特徴的な巨人。
 宇宙怪獣と闘う、スーパーロボット。
 私が考え得る最強のロボット、それが―――

「ガンバスター」 

 画面に掲げたザクⅡ改の装甲は反射して光る。
 もうせまい所に飾ったりはしない、私も一人のファイターとして、ザクが好きなビルダーとして、ガンプラバトル選手権、まずは県予選を勝ち抜いてやる!!

『A』 STORY
好きな機体で敗北を繰り返した結果、「強い機体(=ガンダム)」で勝負に勝つ事にフォーカスしてしまっていたチームメイトが、後輩のガンプラ熱に触発されて、好きな機体で楽しく戦う事を選択した瞬間。
遊びは勝つだけじゃない、本当に楽しむための最高の選択


2019年06月14日(金) 23:50 (編集:2019年06月14日(金) 23:51) 報告 投稿一覧

#運対(作者が関知しない場所にある作品の紹介)#


2019年07月17日(水) 18:25 報告 投稿一覧

「長生きすれば強くなれるなら、妖精族がとっくに世界をものにしてるわ。500年鍛える?それを続けられるものがどれだけいるのかしらね?」
「そうね。普通、死にかけて、殺されかけて、負けて、逃げ延びて、それでもまた強い奴や圧倒的な数の群に挑めるやつなんて、いないもの………少なくとも私には冬夜にそれができるとは思えないわ。だって、彼は弱い奴としか戦ってないじゃない」
「それに、良く解らないけど冬夜も何か狡をしているんでしょう?急激に強くなる何かを………トーマだって急激にでこそ無くても人の限界を越えられる能力がある」
「でもトーマは、それをズルいと思って、最強を目指したわ………自分と同じくらい強い奴が、自分と同じように狡をしていると思われるのはあんまりだ、そういって、狡をしているんだから仕方ない、そう思わせる程強くなるって………本当、バカよね」

異世界転生は妖精と共に

主人公に対するリーンの評価を抜粋。
チートなどを持って転生した人たちの中でもかなり特殊な理由で最強になった主人公。
その思いからその真面目さや実直さが感じられる台詞。
故に印象に残っている台詞。


2019年07月19日(金) 00:16 (編集:2019年07月20日(土) 20:52) 報告 投稿一覧

※長文になります。


「……堂に入ってる。死線をくぐり抜け、答えを得たか?」
 
「……ああ。俺がヴィランと戦うのは、ただ『そこにいる人を守りたい』と言うシンプルな“思い”。そうだ……俺は、『人を愛している』から、ヴィランと戦っていたんだと分かった。
例え、戦う俺の姿を見て、誰もが俺を恐れたとしても、俺が人を愛する限り、俺は人を守る為に戦う。……いや、俺はずっと人を愛して、人を守り続ける……戦い続けてみせるッ!!」
 
「ハァアアア……ッ!! それだ……それなんだ、『仮面ライダー』……! それこそが、人間の自由の為に戦った、伝説のヒーロー……!! ハァ……そうだ、“時代が望む時、『仮面ライダー』は必ず蘇る”……ッ!!」
 
あっちゃんの答えを聞いて、満足そうな表情を浮かべるヒーロー殺し。そして、ヒーロー殺しは耳を疑う様な事を、あっちゃんに向かって言い放った。
 
「俺を斃せ! 『仮面ライダー』!!」
 
「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」
 
自分を殺して良いのは、本物の英雄であるオールマイトだけ。さっき、そう宣言した筈のヒーロー殺しの提案に、僕達は心底困惑した。
 
「ハァ……世の中を、平和にしたいのだろう……? 人間の自由の為に、戦いたいのだろう……? ならば、チャンスは逃すな……ッ! 俺もまた……正しき社会の為の、供物になるべきヴィランの一人なのだッ!!」
 
「……ウオオオオオオオオオオッ!!」
 
「来い……ヒーローッッ!!」
 
「ライダァアアアーーーキィイイイーーークッ!!」


怪人バッタ男 THE FIRST

第28話 受け継がれるは魂より

作品のタグに仮面ライダーシンがあり、そのタグのとうり主人公は異形型の個性で、怪人にしか見えない、それでも諦めずにヒーローを目指して仮面ライダーをヒーローネームとして名乗ったら(ちなみに昔、仮面ライダーが放送されていてそれが大元になっている)、ステインに目をつけられ、結果ステインとの掛け合いにつながりました。

あと、この作品はセリフだけを見るとシリアスに見えますが日常パートだとコメディーになります。


2019年07月19日(金) 07:48 報告 投稿一覧

名言系が多かったので思わず笑ってしまったものを(わりと直球な下ネタです)

Fate/Restricted-18
から

 影が鎖を奔り巡らせる。
 さながらフィールドを形成するように、鎖が四人の四方を取り囲んだ。

「へえ、ここが今宵のベッドか」
「それはちょっと解釈が極大すぎるのでは……!?」
「生物が二つあれば成立するのがSEXだ。条件を満たせば、世界はどこだってベッドになる」
「へ、変態だー!!!」

◆わりと真面目にクソヤバい状況でも下ネタをぶちこめる主人公のメンタルがすごい
読み返す度に笑ってしまいます


2019年07月19日(金) 11:03 報告 投稿一覧

「俺さ、一人殺しても怖くならないから二人目を殺したんだ。その時そこの死んでる奴は逃げ出した。残った三人目は足を撃って動けなくしたよ。そして一人目と二人目の死体をバラバラにしたんだ。少しは罪悪感が湧くかと思ったけど全くだった。だから三人目をバラバラにした。生きたまま手足を穴だらけにしてナイフで少しずつ。それでも何も感じないんだぜ? だから最後の奴は生かさず殺さず追い掛け回した。するとどうだ、罪悪感より嗜虐心が湧いたんだよ。倫理観は頭で理解していても、初めて沸いた殺人の感情が攻撃の本能だったんだ。馬鹿みたいだろ?」


原作/ガンスリンガー・ガール
作品名/ブリジットという名の少女

恐らくガンスリンガー・ガールの二次創作ではかなり有名だと思う作品の中から一部を抜粋。
他にも素敵な台詞がありますが、個人的に一番始めに衝撃を受けたのはこの時の会話でした。


2019年07月20日(土) 19:08 報告 投稿一覧

フォイル・オースティン。
 称号ーー『偽りの勇者』
「ユウ・プロターゴニスト。君には…職業がない」
これが運命の分かれ目だった
ユウ、恨むなら恨め。憎むなら憎め。
 こんな酷い友人を。
 こんな事でしか…お前を大切に想えない俺を。
「ユウ、お前をこのパーティから追放する」
「ユウ、お前は立ち向かい・・・・・・・・、俺は逃げた・・・・・。それだけだ」
「俺はユウ...メイちゃん…君達二人と並び立つ仲間になりたかったよ…」
【連載版】この日、『偽りの勇者』である俺は『真の勇者』である彼をパーティから追放した
https://syosetu.org/novel/190212/


2019年07月21日(日) 03:49 報告 投稿一覧

フォイル・オースティン。
 称号ーー『偽りの勇者』
「ユウ・プロターゴニスト。君には…職業がない」
これが運命の分かれ目だった
ユウ、恨むなら恨め。憎むなら憎め。
 こんな酷い友人を。
 こんな事でしか…お前を大切に想えない俺を。
「ユウ、お前をこのパーティから追放する」
「ユウ、お前は立ち向かい・・・・・・・・、俺は逃げた・・・・・。それだけだ」
「俺はユウ...メイちゃん…君達二人と並び立つ仲間になりたかったよ…」
【連載版】この日、『偽りの勇者』である俺は『真の勇者』である彼をパーティから追放した
https://syosetu.org/novel/190212/


2019年07月21日(日) 03:50 報告 投稿一覧

T・P・R

皆さん紹介ありがとうございます。
これからも随時募集するのでよろしくです。

こちらからもいくつか。


「怖くないよ、桜ちゃん。あんなクソジジイ、恐いもんか。弱いものいじめしかできない奴だ。自分より強い奴を相手にだって立ち向かう、本当の勇気を持った人たちに比べれば、なんてことない」

Fate/XXI

荒風さん作のFate/zeroとジョジョのクロスオーバー二次創作にて。
そのラスト、臓硯におびえる桜に対して雁夜がかけたセリフ。

zero原作において最も不憫で悲惨な結末を迎えるキャラの一人である間桐雁夜。
そんな彼が救済される二次創作というのは決して珍しくありませんが、この作品では助けられるのではなく雁夜自身が精神的に強くなって地獄から這い上がるという点が異彩を放っています。
原作にいなかったジョジョのキャラクターたちと交流し、真の強さとは何なのかを悟った雁夜が臓硯に立ち向かうシーンは圧巻です。


 ――あの世界はな、できている自分が優れているのではなく、できないやつらが劣っているのだと切り捨てる、エリート特有の悪臭がするのじゃよ。ゆえに好かん。

大理石の胎児は加速世界で眠る

唐野葉子さん作のアクセルワールド二次創作にて、オリ主である自称ロリババアの少女が黒雪姫に回想で言い放ったセリフ。

アクセルワールド、ブレインバーストというゲームの不平等さ、理不尽さを端的に言い表した一言。
実際、原作も名前が出てきて活躍するのは天才ばかりで、モブには非常に厳しいというあたりが妙に生々しく感じました。


「それで、スニッチは何点分なんですか?」
 
(中略)
 
「聞いて驚きなさい──150点よ」

「クソゲーじゃないですか!」

この素晴らしいホグワーツに爆焔を!

里江勇二さん作のこのすばとハリーポッターシリーズのクロスオーバー作品。
ホグワーツに入学しためぐみんとラベンダーブラウンのクィディッチに関するやりとり。

よくぞ突っ込んだ、とでもいいましょうか。
僕自身、なぜこんなゲームバランスになってしまったのかいろいろ考察してみたりしているのですが未だに筋の通った理屈が見つかりません………


2019年07月21日(日) 15:58 報告 投稿一覧


「なぁ、立花・宗茂」 
「Tes.なんでしょうか」
「アンタ、惚れた女は?」
「最愛の人が」
「いい女か?」
「Tes.」

 ああ、きっとお前みたいないい男が惚れるんだからいい女なんだろうな。“立花・宗茂”の妻“立花・誾”というのは関係なくて、この男が惚れた女だからいい女なんだろうと思う。


「……でも。きっと俺が惚れた女の方がいい女だぜ」
「……っ」

 宗茂の眉がピクリと動く。はは、そうだ、癇に障ってくれよ。アンタとはそういう理由で喧嘩したい。
 そう、喧嘩だ。

「なぁおい、だから喧嘩しようぜ。どっちの惚れた女がいい女なのか、どっちはいい男なのか。ああ、そうだなコイツはお前だけじゃねぇや。どうせ姫様の感情取り戻すためにこれから俺たち世界回るからよ。なぁ、色男共。俺と喧嘩しようぜ。んでもって世界一いい男になってさ」

笑う。
 こんなに笑ったことがかつてあっただろうか。
 すっげーテンションヤバい。

「――――世界一いい男になって、世界一いい女に告白するんだ」


落ちこぼれの拳士最強と魔弾の姫君 番外編まとめ
https://syosetu.org/novel/10198/


その名の通り、落ちこぼれの拳士最強と魔弾の姫君の、番外編。緋弾のアリアのオリ主モノ。
これは、本作の主人公、那須蒼一の数多ある可能性の一つ。
昔の女への捨て切れなかった恋慕をようやく捨て、世界一良い女に釣り合う世界一良い男になろうとした、漢の覚悟。

正直本編もクソ格好いいので、むしろ最初は本編から読んで欲しい。その方が理解もできやすいだろうし。


2019年07月21日(日) 17:33 報告 投稿一覧

久し振りにここに投稿してみます。ほんとは一セリフだけを載せたいのですが伝わりにくそうなので少し長文を。

分岐点 こんごうの物語
より

戦術ディスプレイを慌てて見ると、敵4番艦へ攻撃中の表示が出ていた。
「こんごうさんの 噴進魚雷だ!」
 
一旦上昇し その後 長波達の頭上を飛び越え 闇夜に消えていった。
長波はふと あの夜の事を想い出していた。
あの時は 何も出来ない自分が悔しくて仕方がなかった、でも今は少し違う。
「長波は あと何度こんな夜を過ごせば 一人前になるのかな」と呟いた

長波のセリフ
自身のやんちゃからきた失敗で仲間を危険に晒してしまい、反省するとともに一人前になるために努力している長波の一幕。
特に主人公というわけでもなくまた何気ない一幕なんですが、感情移入してしまったのかかなり記憶に残っているセリフです。物語だとこういうシーンはカットされてしまうので貴重なのかも。


2019年08月05日(月) 22:48 (編集:2021年05月15日(土) 19:25) 報告 投稿一覧

自分がどれほど雪風に救われたか。
どれほど沢山のものを貰っているか。
それは当人に口頭で伝えきれるものではなかった。
雪風にそれが分からないとすれば、それは自分が未だに貰ったものを返せていないからだ。

駆逐艦雪風の業務日誌
https://syosetu.org/novel/22175/


2019年12月24日(火) 23:15 報告 投稿一覧

主人公たちが迷宮に挑みレベルを上げて敵と戦い
迷宮攻略を目指す作品。

これだけ聞くと只のテンプレ作品かと思うかもしれないが、この作品は違うのだ。
この作品が一番大事にしているのはレベルではなく心の強さなのだ。

ある敵キャラは言った。
「レベルなんてクソだ!」

嘘つき戦姫、迷宮をゆく
https://ncode.syosetu.com/n6375dm/


2019年12月25日(水) 01:56 (編集:2019年12月25日(水) 01:57) 報告 投稿一覧

http://www.mai-net.net/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=etc&all=32362&n=0&count=1
 コードギアス「罪と罰」
ギアスが無い世界。
シンジュク事変で撃たれ重傷を負うルルーシュ。ミレイの手配で病院へと搬送されるが意識不明の重体。
駆け付けるナナリーとミレイ。
負傷したにも関わらず軍の救援を受けない重症患者が居ると報告を受けテロリストの可能性が有りと動くジェレミア。
病室に入り治療カプセルで眠るルルーシュを見て(似ている)と感じ取り名を訊ね確信を得る。
臣下の礼を取り軍の治療施設への移送を提示するも皇族である事を認めないナナリー。

「ブリタニアの最高の医療技術をもってすれば、兄君も助かるかもしれないではありませんか。ナナリー様は、兄君を見殺しにされるのですか!」

「お兄様は……ブリタニアを……皇帝陛下を、憎んでおられます……」
「お兄様は、プライドの高いお方です。ブリタニアに縋って、命を長らえたところで、決してお喜びにはならないでしょう」

「ですが……!」

「お兄様は、私を、私の心をずっと守ってくださいました。今度は、私がお兄様を、お兄様のお心をお守りする番なのです……」
「なのに、私は我が侭です。たとえお兄様が望まないと分かっていても……恨まれても、憎まれてもいい。それでも、私はお兄様に生きていて欲しい。お兄様のお声を、もう一度聞きたいのです。この願いは、罪なのでしょうか……」

「それを罪だなどと、誰に言えましょう。ご家族として、当然のお気持ちではございませんか……!」

キレイなナナリー(*´∀`*)ノ。+゚ *。


2019年12月25日(水) 03:36 報告 投稿一覧

「言ったはずだ、ミーノ」

カツン、と足音を鳴らし、少女剣士は足でミーノにメロを治療するように促す。壁に吹き飛んだ魔
王と、座り込んだ軍師との間に割って入り。未だに事態が呑み込めていない魔王に向け、真っすぐ
に剣を突き付けて。


風を纏った少女剣士は、大粒の涙を零す背後の小娘に向けてこう言った。


「私の剣は目の前で泣いている誰かのための剣だ、と」




神剣、フラッチェ。それはこの国で最も優れた技巧剣の使い手で。


「さぁ、前の勝負の続きをしようか雑魚魔族」


魔王をも殺せる、人類最強の一人である。

オリジナル作品
【TS】異世界 現地主人公モノ

ーーさあ、いくか。
大好きなエルフの美少女が………彼女が笑って生きていけるように。
おれは英雄じゃなくて、弱くて、情けない奴で、人間が出来ている奴でもない。
むしろクズの部類に入るだろう。
でも、そんなおれにだって譲れないものがひとつだけある。
惚れた女を守れなくて、男を名乗れるかよ。


だから、お前らは邪魔だ。おれが相手をしてやる。
本当にうじゃうじゃと嫌になるが……お前らを倒すのに百や十の攻撃も要らない。


「一撃だぜ」


【メガンテ】を となえた!

原作 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか
クソの役にも立たないチート能力もらって転生した


2019年12月25日(水) 13:51 報告 投稿一覧

「逃げる者は逃げ、戦う者は戦い、恭順する者はそれを貫けばいい。私はそのどれもが認められて然るべき権利だったと主張します。私は戦った者の意思を称えません。逃げた者の罪を問いません。ただし、恭順した者の罪のみを裁くというのであれば、私はそれを断固非難します」

「だが、君が恭順したことによってマグル生まれの魔女や魔法使いたちは、その大勢がアズカバンに投獄されることとなった。内何名かは獄中で命を落としているだろう。吸魂鬼のキスを執行された者もいる。それでも、君は自分に罪はないと、裁かれるべきではないと、そう言い切れるのか?」

「私のような些末な者にも自負と矜持があります、大臣」
ジェーンは僅かに曲がっていた背筋を伸ばし、毅然と頭を上げた。
「私は私自身の弁護を惜しみません。必要とあらば、反論の一つや二つはいたしましょう。
ですが、自らの非を認めるつもりは毛頭ありません。私は私のやるべきことをしたのです」

魔法省大臣は人使いが荒い
原作:ハリポタ、「自負と矜持」から
闇の帝王が討ち滅ぼされた後の魔法省魔法省で、大臣室付き下級補佐官として働いていた主人公のジェーンが査問会に掛けられた際に放ったことば。
話のタイトル通り、主人公の”自負と矜持”が垣間見えるところが好きです。
ーーーーー

「貸し借りや仁義を煩わしく思った時点で無法者失格ってこった」

浅蜊に食らいつく溝鼠
原作:家庭教師ヒットマンREBORN!(銀魂とのクロス)、 「標的47:無法者に必要なのは己の法」から
次郎長の流儀がこの一言に表れていてよきです。。
ーーーーー

「……フォスに泣かれるのは、堪えるよ」
「……泣いてません」
「そうだな。……泣いていたのは、私の方か」

<<中 略>>

一瞬。
先生は、合掌したような仕草を見せた。
すぐさまそれをほどき、そして両手に視線を落として――
グッ、と両手を握りしめる。
 
その仕草に何の意味があったのかは判らない。
それでも。

「――変えるぞ」

短く太く呟かれたその宣言が、先生の中で何かが振り切られた事を教えてくれた。

薄荷色の抱く記憶
原作:宝石の国、「第19話「編成」」から
ずっと自分を責め続けていた金剛先生がやっと前に歩もうと決意した場面。
・・・・本当に、本当に良い。。。原作を知らなくても十二分に楽しめるけど、原作を知っていればいるほどこの場面の金剛先生に泣けてきます・・・


2019年12月26日(木) 19:01 (編集:2019年12月26日(木) 19:04) 報告 投稿一覧

純血のヴィダール


「お前はアグニカが関わると時々馬鹿になるな!」


テンション上げ上げのマクギリスに対してガエリオが言い放った言葉。
正直この言葉を見たとき「確かに!」と思ってしまった。

……でも「時々」か?


2019年12月28日(土) 03:02 報告 投稿一覧

以下(の最後の一行)笑った迷言。


「敵がバカなら、それに越したことはないのでは?」

「敵がバカすぎると何をするかわからんから困る。今のところ敵の動きは実に堅実で模範的、つまり最も扱いやすい。さて、では行くか」


俺は塔のてっぺんから飛び降りると、地上にふわりと降り立った。


「ゼオガの男たるもの、やはり戦場では先陣を切らねばな」

「先陣もクソも他に味方いないんですけど」


潜伏賢者は潜めない ~若返り隠者の学院戦記~
https://ncode.syosetu.com/n1166fi/



以下も笑った迷言。

「や、やばい……。俺、ばあさんにしばき殺される……」

「し、死ぬ……。この失態、間違いなく過去最悪レベルの杖攻撃がくる……。そうなれば確実に死しか残されていない……」

きっと俺は数日以内にババアのドラムになって、脳天で派手なビートを刻みながら、ライブハウスの熱狂の中で死ぬ……」


何ということだ。まさかこの聡明な若人までもが、ババアによって深刻なトラウマを背負わされてしまっているというのか。
あのババアの業は、一体どこまで深いのだ。まるで底が見えんぞ。


俺の可愛い弟と、俺のいたいけなマッチョを、ここまで怯えさせやがって。


だが、一応は普通の年寄りであるばあさん相手に手を上げるなど、俺のポリシー上到底許容できん。
一方、ばあさんの方は俺のことをしばきたい放題だ。この戦い、完全にババアのワンサイドゲームではないか!


破滅の魔導王とゴーレムの蛮妃
https://ncode.syosetu.com/n0406dr/97/

上記のように主人公視点一人称の地の文でちょいちょい笑えるボケ的な言い回しがあっておすすめです。


2020年01月10日(金) 22:05 (編集:2020年05月08日(金) 20:08) 報告 投稿一覧

リリカルなのはVS夜都賀波岐
最終決戦でのセリフ

天魔・夜刀の言葉

「とっとと起きろ、新鋭―――――主役を気取りたいんだろうがっ!」

それが、主役の背に掛かる期待の重さ。余りに苦しい程の重量を、笑って抱えられる事こそ主役の矜持。
今この場にて立ち上がり、古き神を打倒せよ。それが求められた役割に対する、主役の責任と言う物なのだ。


「その何たるか、オレが教えてやるから掛かって来いっ!」


雄々しく、神々しく、主役を張り遂げた男が確かに語る。その何たるか、此処に教え込んでやろうと。
そう語る偉大な神の眼前で、確かな光が其処に生まれた。唯の塵山でしかなかった思い出が、煌めく様に輝いたのだ。




それに対する主人公の言葉


「俺は負けない。俺たちは負けない」


心で繋がりながら、流れる想いを共感する。その真実の全てを己の目で見届けて、それでも今更尻込みしない。
負けない。負けられないのだ。だから負けない。その背には既に多くの物があり、己の眼前には打倒されることを望んでいる者が居るのだから。

「軽くないんだ。重いんだよ。積み上げた物は、背負った物も――――だからアンタの為にも負けられるもんかっ!」

だから、負けない。強き瞳でそう口にして、その手に握った砲門を神へと向ける。
銃剣の先より放つ一撃は、全てを貫く至大至高。それは天魔・夜刀の全力にも、全く引けを取らない力。

「此処で終われ、天魔・夜刀。その億年を超える終止符が、この今で在ると知れっ!」


プラスエンディングの一場面


彼女に逢えたら、話したい事があった。それこそ一杯、山の様に語りたい言葉があった。
辛かった日々も、寂しかった日々も、そしてそんな果てに得た輝きの自慢だって、沢山沢山したかった。

だけど、もう言葉を口に出すのも辛い。目を開いている事が難しい。意識を保つ事すら大変だった。
瞼が重い。口を開きたいのに、言葉を交わしたいのに、どうしようもなく瞼が重い。
だから、だから、だから――――今は眠ろう。

また逢えたから、きっと、また逢えると願って―――今はもう眠るとしよう。


「・・・・・・お休み、マリィ」

目を閉ざす。お休みと言って目を閉ざす。そうして眠りに落ちた夜刀の身体を、黄昏の女神は抱きしめる。
優しく、優しく、包み込むように。愛しい者を抱き締めて、その頑張りを労うように。
その抱擁の中で、天魔・夜刀は消えていく。

〈うん。お休みなさい。愛しい人〉


2020年02月27日(木) 12:45 (編集:2020年02月27日(木) 12:52) 報告 投稿一覧

「正義の味方は悪の魔王を打ち倒して、囚われのお姫様を救い出したとさ。めでたし、めでたし。――最近の魔王はお姫様の一人二役とか色々複雑だが、それが正しい物語ってもんだろう?」

転生者の魔都『海鳴市』

第1部での最終決戦終了後の主人公格の一人、『正義の味方』へと覚醒した秋瀬直也から決着に不満を持つ『悪を貫き通してしまった』ヒロイン豊海柚葉に送った『救済』のセリフです。
この作品では3度目の人生を送る転生者達によって原作?なにそれ美味しいの、な状況に陥ったリリなの世界が舞台となっています。その中でも豊海柚葉は2度目の人生において『正義の味方は現れず悪の魔王は暴虐の限りを尽くし、囚われのお姫様は絶望に沈む』という結果に終わってしまいました。上記のセリフ通り魔王でお姫様な豊海柚葉は2度目の世界には正義の味方は存在しなかったと答えを出し、3度目の世界に望みをかけて暗躍を続け、退屈しのぎに付き合っていた秋瀬直也を『正義の味方』へと押し上げることになります。そこに至るまでの道程で互いに惹かれ合いながらも「『悪』は、『正義の味方』によって打ち倒されなければならない」という救いを求めて最終決戦でぶつかり合い、『正義の味方は悪の魔王を打ち倒して、囚われのお姫様を救い出したとさ』という答えを得て、やっと一人の少女へと戻ることの出来た陳腐で普遍なハッピーエンドで幕を下ろす言葉です。最後は皮肉ですけどね。


2020年02月27日(木) 14:04 報告 投稿一覧

「――メリークリスマス。サンタクロースはもう閉店だから、此処に居るのは悪い魔法使いだがね」

転生者の魔都『海鳴市』

同じく主人公格の一人である『魔術師』神咲悠陽のセリフより。
宝石剣の作成にキシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグからの干渉によって平行世界に飛ばされた神咲悠陽が海鳴市ただ一人の生存者である高町なのはの前に姿を表した際のセリフです。豊海柚葉との決戦によってサンタクロースが閉店の時間に現れた皮肉の込められたセリフです。




「……疑問に思ったのだが――何で教会でこんなにも銃器やら手榴弾やら閃光弾が揃うんだ?」

 回転式拳銃では『S&W M19』、ウケ狙いなのか、全長550mm、重量6.0kgという、人類では到底扱えない超大型の回転式拳銃『パイファー・ツェリスカ』、自動拳銃は『コルトM1911』『デザートイーグル.50AE』、アサルトライフル『AK-47』、M61手榴弾にM84スタングレネード、サバイバルナイフに投擲用ナイフが数点――豊富な弾薬と共に『過剰速写』の前に用意されていた。

転生者の魔都『海鳴市』

同作品より迷セリフ。
この作品の『教会』とは『十三課(イスカリオテ)』と『埋葬機関』と『必要悪の教会(ネセサリウス)』出身の転生者が手を組んだ組織です。銃器が揃って当たり前です。何しろ現地の1回目の『十三課』が存在しているぐらいですから。


2020年02月27日(木) 14:34 報告 投稿一覧

『あなただって、生き残った人間じゃない!?仇をとろうとは思わないのッ!?』
「・・・・ッ」
 
その言葉に、一瞬動きを止める。
すぐ我に返り、攻撃されるかと身構えたが、リブラは何もしてこなかった。
響の答えを、律儀に待っているようだ。
生半可な答えは良くないと判断して、響は参ったなと頭をかいた。
いつの間にか背後に回っていた翼達を振り向く。
調とクリスに支えられて立っている翼と、目が合った。
生真面目だが頼りがいのある先輩は、何時に無く憔悴しきった様子だ。
きっとリブラから向けられた恨み言を真剣に受け止めて、その重みに参っているのだろう。
どこか怯えが見える瞳へ、ふと、笑いかけて。
 
「――――確かに、何でわたしがって思ったよ」
 
とつとつ、語りだす。
 
「友達も家族もとばっちり受けてさ、理不尽だって感じた。怒りも覚えた」
 
『だけど』と、響は俯いてしまった顔を上げる。
 
「見てしまった、覚えていたんだ。あの日戦っていた、翼さんと奏さんを。わたし達を逃がそうと死に物狂いな姿を!」
 
それを聞いた翼は思い出す。
そもそも響が融合症例となったのは、あの日奏のガングニールを胸に受けたから。
それ即ち、砕けた破片が直撃するような至近距離にいたということで。
 
「確かにあの日、たくさんの人が亡くなった!あまりの悲しさに、生き残ったわたし達が責められるほどに・・・・だけど!」
 
響の言葉、力が宿る。
 
「だけどッ、あの日の二人は!全部救えなかったけど、誰一人見捨ててなんかいなかったッ!!」
「――――」
 
その圧に、リブラが押されたように見えた。
 
「バカだっていい!無法でたくさんだ!わたしは、これが正しいって思っているから、お前と戦っている!!」
 
拳が、より強く握られる。
響の肩が怒り、足が一歩踏み出された。
そして彼女は、その決定的な言葉を。
借り物であるものの、この場に相応しい言葉を口にする。
 
「――――間違いなんかじゃない」
 
風の音、ノイズが蠢く音で騒がしい戦場に。
やけにはっきり響いた。
 
「翼さんがやってきたことは絶対に、例え世界中が悪だと断定したって、絶対に・・・・・!!!」
 
っぐ、と溜め込んで。
爆ぜるように、咆える。
 
「間違いなんかじゃ!なぁいッ!!!」

チョイワルビッキーと一途な393
間違いじゃない
シンフォギア 最初に起こった事件に対しての響と他の被害者たちのぶつかり合う場面ですが、
エミヤのオマージュっぽいセリフですがとても場面に合っていて心に残りました。


2020年04月05日(日) 07:49 報告 投稿一覧

防御力場にヒビが入る。本来ならありえないことに、シンフォギアの輝きは神代の盾にその刃先を刺し込む。
 エルキドゥはどれほど力を込めようとも、その盾に本来の盾以上の力を発揮させることは出来ない。対し、装者たちは極小の欠片たる聖遺物の力を、今もフロンティア中で奏でられる歌によって何処までも増幅させる。
 
 罅が広がり、一枚、また一枚と衣が破壊されていくことを、エルキドゥは見届けることしか出来ず、愚直にその肉体を固め続ける。
 100%の力しか発揮できない聖遺物エルキドゥには成し得ない意志うたの力は、エルキドゥが嘗て手に入れ、そして捨ててしまった可能性そのものだった。
 
 やがて最後の万物を防ぐ絶対の盾は、全てを貫く槍を前にその偽り無き偽りを証明する。
 その巨大な神代の泥の肉体を、抵抗などないかのように光の槍は貫いた。

奏でられる大地讃頌(シンフォギア×fate クロスSS)
星が音楽となった日
エルキドゥが手に入れた人としての心を目的達成の為に邪魔なものとして捨ててしまったが故に負けたシーンです。


2020年04月05日(日) 07:57 報告 投稿一覧

{{ ……店長。実は私、人の心を見ることが出来るんです…… }}

「すごいな」

{{ 信じられないかもしれないですが…… }}

「信じよう」

{{ かなり正確に考えていることもわかってしまって……──ってアレッッ──!? }}

「素晴らしい力であるな」

{{ ななな、なんで信じるのに、1ビョウもかからないんですかッッ!? }}



 変態はいつだって、即断即決。

 心と光を見られる悪魔。

 変態が信じた事は、一目瞭然であった。



{{ ……。あ、あの……心を見られるというのは、不気味で、イヤなことではないですか? その、店長だって…… }}



 萎縮する、乙女。

 悪魔の力を持ってしまった乙女。

 変態は優しく、乙女の肩に手を置き、言う。



「ふ……イニィ殿よ……」

{{ は、はいっ }}





  せくすぃーをいくら見ても、

  せくすぃーなだけさ……

               」

はぐるまどらいぶ。
https://ncode.syosetu.com/n4147dw/?p=3


2020年04月05日(日) 13:47 報告 投稿一覧



「あなたは守ってくれたのに……あなたは何も悪くなかったのに……ごめんなさい……!」

「いいんだ」

 杏の涙を、竜胆はそっとハンカチで拭う。
 そして、少女に手を差し伸べる。

「強く在れとか言わねえよ。
 頑張って平然としてろなんて言わねえよ。
 弱くあること。醜さを持つこと。人間らしくあること。それはそれでいいんだ、きっと」

 それは、竜胆から杏に手渡される許しの言葉。その涙を許す言葉。
 子供が泣いていることすら許されない、悲しむ間があれば戦っていかなければならない、涙で戦えなくなることが許されない、この世界ではあってはならない言葉。
 世界に抗うような、許しの言葉。

「大切な人が死んで、悲しみ、俯き、取り乱すことが弱さなら――」

 それは、きっと。

「――その弱さは、愛すべきものだと思う。俺は、その弱さを愛する」

 杏の心を、救うものだった。

 竜胆の本質より湧き出づる、彼の魂の言葉だった。

「強く在る責任と義務は、全部俺が引き受ける」


夏空の下、ウルトラマンは、友をいじめた子供達を虐殺した

 原作:結城友奈は勇者である「姫百合-インヘリタンス-「3」から
 主人公、ティガダークの御守竜胆のセリフです。

 御守竜胆は、敵からの攻撃から、戦友の二人を守ろうとしましたが、しかし守れたのは一人のみでした。
 守れなかった後悔で、絶望に落ちる主人公。

 姉妹のように仲の良かった二人。
 大切な人の死を受け入れられなかった『生き残ってしまった方の少女』、伊矛島杏にも、一緒に死なせて欲しかったと恨み言を吐かれ、その心はズタボロでした。

 しかし、少女の死を悼む葬式を眺め、少女の母親に、僅かであっても救いに繋がる道を示され、三日間の時間をかけて、全力で少女の死に向き合いました。

そうして、少女の死を乗り越えた先に、少年は誰よりも強い鋼のような心を手に入れたのです。


2020年04月05日(日) 23:07 (編集:2020年05月04日(月) 10:47) 報告 投稿一覧

――私はただ、不健全に餓えているだけなのだ。尻が踊り脚が舞い汗と汁が飛び散るエロい本を読みたいだけなのだ。ベビーをメイクするためだけの行為ではなくラブをメイクする行為の方が魅力的だと思っているだけなのだ。男同士や女同士も素晴らしいむしろもっとやれ。

 だがこの世界に不健全な本はなく、ド健全な本が溢れている。愛の確認作業たるセックスはなく、交尾にしか見えないセックスがこの世に溢れている。BL? 今まで本屋で見かけたことがありませんね。GL? 存在しないジャンルですよ。ああ、なんて健全すぎて逆に不健全で不健康な世界!

ど健全なる世界(一部 俺が不健全にしてやるぜ)
https://syosetu.org/novel/200885/2.html 


2020年04月08日(水) 12:40 報告 投稿一覧

「私は……中央で生きたくない」

 
 言葉は、時に心の内から絞り出すものだと知った。

「……立身出世に興味はない、と?」

「国の内側のことは、嫌だ。権謀事には、眩暈がするし吐き気もする」

「それは、まあ……わからないでもないですが」

「背中が寒いのは嫌なんだ。帰りたくもない場所のために、戦いたくないんだ」

 
 言葉は、時に更なる言葉の呼び水となることを知った。

 
「子供を殺したくないんだ。親を殺したくないんだ。もう二度と、あの黄色い頭巾のような人々を、踏み潰したくないんだ! くそ! 本当は、誰も殺したくなんてない……烏桓だって鮮卑だって匈奴だって! 誰も彼も、殺したくなんてないんだよ! 私は!!」


 望まぬものの後にしか、決意が言葉にできないことを、知った。

 
「でも、戦う。壊されないために、戦うんだ。戦うことでしか護れないものを、他の誰かになんて任せずに、私が戦って護る」

 
 決意の先に、はじめて、望みが口をついて出た。


「この国を、中華を、護りたい……!」

恋姫無双~白狼伝~(白き者たちは笑う)
https://syosetu.org/novel/107867/10.html


2020年04月08日(水) 12:56 報告 投稿一覧

「最期の最期、牢獄の外に見えた光に憧れた。
 外には光が溢れているのに、闇の中で一人佇むアタシはただ孤独なんだと思い知った。
 でも―――手を伸ばすことも、言葉を交わすことも、自業自得で許されないアタシでも。
 何処までも届け、と歌う事だけなら出来たはずなのよ」
 
「見苦しい……見苦しい、どこまでも見苦しい! それでなに!?
 貴女は、その声に気付いた誰かに手を差し伸べて欲しかっただけでしょう!?
 ええ、知っているわ! どこまでも自分の事しか考えない女、エリザベート=バートリー!
 自分が救われるかもしれないifに縋っているだけじゃない!」
 
「……そうね。そうかもしれない。でも違うわ、アタシが救われたかったんじゃない。
 アタシの運命は幽閉されての孤独死以外にない。その結果アタシはアンタになるんでしょう。
 ただ孤独と失意の中で死に果てるエリザベート=バートリーにも、孤独な牢獄の中から誰かに夢を与えられたんじゃないかって、そんな有り得ない可能性を信じてみたかっただけ―――!
 もう一回、言うわよ。――――だから、歌うわ!!!」

Fate/GRAND Zi-Order
第26話 バートリ・エルジェーベト1614


「人を見よ、アルテラ! 貴様が滅ぼすと言う文明を見渡してみよ!!
 余のローマを見よ―――!
 絵画に心血を注ぐ者がいる! 彫刻に命を吹き込む者がいる! 歌劇に魅せられた者がいる!
 ――――建築に、全てを懸ける者がいる!
 文明とは、人の生なのだ! この地に根付いた民の命の息吹なのだ―――!
 だから余は愛そう! ローマという命が育んだ文明を!
 絵画を愛そう! 絵画を愛する者を愛そう! 彫刻を愛そう! 彫刻を愛する者を愛そう!
 歌劇を愛そう! 歌劇を愛する者を愛そう! そして―――建築を愛そう!」

Fate/GRAND Zi-Order
第52話 その愛は一体“なに”を築くのか0064


2020年04月08日(水) 15:50 (編集:2020年04月08日(水) 15:57) 報告 投稿一覧

【お前の考えた最強の『白式アイエス』なんかより、一夏と一緒に強くなる『白式わたし』の方がずっと強くてカッコいいって言ってんだよッ!! バ────────カ!!!】

【完結】強キャラ東雲さん

一夏VS束のシーンのセリフ
この小説では、零落白夜には秘密があり、それを白式が束に歯向かい
一夏の白式になるシーン


2020年04月08日(水) 16:56 報告 投稿一覧

海賊らしからぬ海賊
今更ながら先日完結したこちらから
まずは「海軍の立て直し」

「……わしは人でなしかもしれん」

「急に何を言い出すんだ?」

 

 ぽつりと呟いたガープにセンゴクは思わず書類とのにらめっこをやめ、その視線をガープに向ける。

 

「あの時の戦いで多くの部下が傷つき、あるいは亡くなった……だがな、わしはマリージョアのゴミ共を掃除してくれたことの方が嬉しかった……!」

「……あの時、マリージョアにいなかった天竜人も少数ながらいるからな」

「だがもう世界は変わった。あいつらは誰も手を出せなかったところに手を出して、強引に世界を変えたんじゃ。あんな性根の腐った連中が多少生き残った程度では流れを元に戻すことはできん……!」

 

 ガープの言葉にセンゴクは思わず頷いてしまいそうになるが、ぐっと堪えた。

 そこへガープは更に畳み掛ける。

 

「センゴク、胸を張って堂々と正義を名乗れるんじゃぞ……! 悪を倒し、弱きを助ける……わしらが本当に望んでいた正義を……!」

~中略~

 ガープは煎餅を傍らに置いて立ち上がった。

 そして、羽織っていた正義の文字が書かれた白いコートを脱ぎ、その正義の文字を見せつつセンゴクに告げる。

 

「センゴク、正義を背負い直すぞ!」

 

 そう言ってガープはコートを羽織った。

 それを受け、センゴクもまた不敵に笑う。

 

 彼もまた壁に掛けてあった自らのコートを取り、正義の文字をガープに見せつつ告げる。

 

「安心しろ、ガープ。人でなしなのはお前だけじゃない……」

 

 センゴクの言葉にガープは笑みを浮かべる。

 

「多くの海兵が傷つき、また死んだにも関わらず……俺だって嬉しかった……! あいつらが消えた喜びは、それほどまでに大きかったんだ……!」

 

 そう言って彼もまたコートを羽織った。

 そこでセンゴクは苦笑する。

 

「前よりもコートが重い気がするぞ」

「正義は前よりもずっと重くなったからな。わしだって重くてかなわんが、これを捨てることだけはない」

「違いない……おい、ガープ。少し身体を動かすから付き合え。ゼファーも巻き込んで模擬戦をしよう」

「お、それはいいな。お前もわしもヤツも病み上がりで少し鈍っているから、ちょうどいい」

 

 

 そして2人は正義の文字が書かれたコートを揺らしながら、部屋から出ていった。

主人公ルナシアのやらかしたマリージョア襲撃&天竜人大虐殺+海軍の実質的敗北に対するガープとセンゴクのやりとり
2人が新たな覚悟を胸に抱く姿がカッコいいです


2020年04月10日(金) 22:55 報告 投稿一覧

そして最終話「彼女にとっての『ひとつなぎの大秘宝』」の締め

「おい、ルナシア。いい加減に答えろ。どっちだ? 支配か?」

「いや、自由だろう?」

 

 2人からの問いかけにルナシアは胸を張って答える。

 

「私はロジャーみたいに自由を愛せないし、かといってロックスみたいに世界を全て支配してやろうっていう気もない」

 

 彼女はそこで一度言葉を切り、そしてゆっくりと告げる。

 

「あなた達が好きにやったように、私も好きにやらせてもらったわ。あなた達からすれば私は中途半端で、海賊らしくないかもしれないけどね。でも、それが私の答えよ」

 

 そう言って、ルナシアはウィンクしてみせる。

 するとロックスとロジャーはその答えを聞いて大いに笑う。

 そして、2人の笑顔を見たところで彼女の意識は暗転した。

 

 

 

 

 

 
ルナシアはゆっくりと目を開ける。

 

 寝ぼけ眼を擦りつつもベッド上にて上半身を起こし、周囲を見回す。

 間違いなく自分の部屋だ。

 

 昨夜、呑み散らかした酒瓶が転がっているのが見えた。

 彼女はベッドから出て、窓から外を眺める。

 

 見慣れた景色であったが良い夢を見たからか、いつもより美しいと思う。

 

「あの夢こそ、私にとってのひとつなぎの大秘宝ワンピースかも」

 

 ルナシアはそう呟き、微笑んだ。

 

 彼女の視線の先には朝日に照らされた、青々とした海がどこまでも果てしなく広がっていた。 

育ての親とも言えるロックスと、その宿敵で1時世話になったロジャー
すでに亡き2人の姿を夢に見たルナシアにとって、両者との思い出こそが1番の宝だったんだろうと思わせると共に、原作での謎を謎のままきれいにまとめ上げてます


2020年04月10日(金) 22:56 報告 投稿一覧

「しかし……その間に犠牲となる者もいる。国が万全の体勢を整える間、時間を稼いでいる者たちがいる。そんな者たちをどうするつもりだ?」

「できるかぎりのことはする」

「なら提案は受けられんな。冒険者は騎士や軍人とは違う。上にいる者たちが見つけられない被害者や、見捨てざるをえない者を助けるためにいる。立ち去れ。俺たちは冒険者だ。誰の指図も受けない。好きにやらせてもらう」

― ― ―

「多くの者が冒険者を無法者と呼ぶ。それは事実だ。俺たち冒険者にとってルールなどどうでもいい! その後のことなど後回しに決まっている!
今、大事なのは目の前で民を襲いかねんモンスターがいるという一点のみ! その状況で冒険者にルールを持ち出すことは愚かと知れ!

冒険者が重んじるルールはただ一つ! 民のために! この一つのみだ!

それ以外のルールが持ち出されたとき! 我々が返す言葉はただ一つ――知ったことか!」


最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い~帝位に興味ないですが、死ぬのは嫌なので弟を皇帝にしようと思います~
https://ncode.syosetu.com/n2377fh/



「選手代表!! 1-A 爆豪勝己!! 1-B 大入福朗!!」

会場が騒然とする。選手宣誓が二人居るという事実にだ。
雄英体育祭に於いて「選手宣誓」は前年度の「優勝者」がする習わしだ。
ただし1年生だけは「入試試験」を首席で通過した者に権利が与えられる。
しかし、今年の「ヒーロー科入試試験の実技試験」には首席が二人いた。故に選手宣誓も二名で行うことになった。

ーー

「せんせー」

「俺が一位になる」

「せめて跳ねの良い踏み台になってくれ」

ーーー

この空気で俺に「選手宣誓」しろってか!?勘弁して欲しい!!どうしろってんだよ!?
普通の選手宣誓しようモンなら場の空気が白ける。100パーセントだ。

あぁぁぁぁっ!!もうっ!乗るしか無いっ!!このビッグウェーブにっ!!!

「 宣 誓 ! ! 」
 
高く掲げていた右手の人差し指を残して握りしめる。丁度「1」を示すように。
その手をゆっくりと横に下ろす。その人差し指の向かう先は「爆豪勝己」。


「こいつを倒して《俺達》が一位になる」


「「「「「被せてきたぁーっ!!?」」」」」
 
「てめェ…」
 
かっちゃんが唸るような声で睨んでくる。俺は不敵な顔で序でとばかりに挑戦状を叩きつける。


「お前の様な跳ねっ返りは、さぞ弾むことだろう。是非とも皆に踏まれろ」


転生者「転生したんでヒーロー目指します」


2020年04月10日(金) 23:07 (編集:2020年04月12日(日) 18:37) 報告 投稿一覧

ハーメルン

ノット・アクターズ
NOT 芥's(30話)
二つ抜粋

「彼は本能レベルで他人を見ている。
 天賦の才の視点だわ。
 もうあなたも分かっているでしょう?」

 

「母さん」

 

「彼の他者への絶賛の度合いは、彼が他人に見た可能性の度合いよ。
 朝風も知るあなたの才能の無さでは……どこまで足掻いても、芥(あくた)に終わるだけ」

 
 分かってるよ母さん。
 でも、だけど。
 

「母さん」

 

「何?」

 

「名俳優になれる才能を持つ人間に彼が惚れ込むのを、『本能』という名前で呼ぶなら」

 
 喧嘩して離れてもまた仲直り出来る友達を得られたことは……絶対に、不幸じゃない。
 

「僕を彼が全力で助けてくれることは、『友情』という名前で呼ぶんじゃないでしょうか」

 

「―――」



—————

 ずっと頑張ってきた俺の友達の人生に、必ず夜明けの朝は来ると、信じている。
 空の星にも手を届かせてしまいそうな天才が、僕の可能性を信じていることを、知っている。
 
 だから俺は支えよう。
 だから僕は頑張ろう。
 
 諦めない人を輝かせられるのなら、俺の人生にも、きっと少しくらいは価値がある。
 今更諦めたりなんてするものか。僕は、後悔なんてしていないんだから。
 
 
 

「俺は、俺の才能より価値がある人の良さってやつを知ってる」
「僕は、自分の才能の価値を知らないことが、天才の条件だってことを知っている」

 

「俺は、あいつほど無才の苦を抱えながら、まっすぐに強く育った人間を知らない」
「僕は、彼ほど自分の才能を他人のために費やそうとする人間を知らない」

 

「「 だから、助け合える。全力で 」」



—————
小説家になろう

異世界迷宮の最深部を目指そう
3章.報われない君が為に
127.親愛なる貴方へ

「じゃあね、親友(ローウェン)っ」

 ローウェンも笑い返す。

「いい……。いいさよならだ、親友(リーパー)……」

 身体の全てが光と化していきながら、ローウェンの声はかすれていく。

 これでローウェン・アレイスを、この世に縛るものは一つもなくなった。

 ローウェンは、もう一度空を見上げる。
 眩しそうに青い空を見つめ、誰に言うでもなく呟く。


「ああ、これで……、やっ、と、報わ……、れ、た……――」


2020年04月10日(金) 23:26 報告 投稿一覧

幼馴染「……童貞、なの?」 男「」から

「……バカにしないでよ。決めつけないでよ。"かわいそう"なんて、"不幸"だなんて、決めつけないでよ」
「誰も、わたしが不幸だから、あなたも不幸でいてください、なんて、言ったりしない。“あなたがかわいそうなので、わたしもかわいそうでいます"なんて、そんなの……馬鹿にしてるようにしか聞こえないよ」
「勝手に、誰かの苦しみまで引き受けた気にならないでよ。その人の苦しみは、その人のものだよ。あんたのものじゃない」


2020年04月10日(金) 23:56 報告 投稿一覧

「…生きるってのは、自分以外の何かを食うってことだ」

草が、木が燃えていた。飛び散った炎が鬼と、もう一つの異形の姿を照らしている。

「お前らは生きるために人を食う。本能だからな。そこに良いも、悪いもない」

赤い異形の体躯が見える。とがった頭にある大きな緑の光はおそらく目なのだろう。

まるで虫のそれのような光沢がある。

「だからな、ほんとはこんなのなんの意味もないんだろう」

「多分もう、関係ない。アマゾンだとか鬼だとかは。ただ俺は狩り続けなきゃいけないんだ。


お前たち、人を食らい生きる≪バケモノ≫を」

「それが、この俺が存在する意味なんだ」

人食いの鬼を獣は狩る

今までアマゾンという鬼と似ている存在を狩り続けてきたから“仁”だからこその発言。最初の文は本来原作に登場した台詞であるが、この小説はそれに対する答えを描いたため採用。

―――


『○がつ△にち

 わたしはあと どれだけいきられるだろう
 みんなにまだ なにもかえせていないのに

 それでもいいと みんなはわらってくれる
 ただ えがおでいてくれればいいって

 それはとってもうれしいけれど
 おんをかえすには どれだけかかるだろう
 たくさん たすけてもらった
 だからわたしもがんばってみようとおもう
 あとどれだけ いきられるかわからないけれど
 そのあいだはちからのかぎりわらってすごそう

 そしてさいごには
 みんなにありがとうってつたえたいな』

【完結】がっこうぐらしRTA_故意感染ルート

タイトル通り、主人公は故意に『かれら』に感染しつつも不完全な状態のまま学園生活部のみんなと日々を過ごす。この文がひらがなだけなのは主人公は漢字が苦手という設定から。いつ『かれら』になってしまうのかという不安感を煽る反面、そこに明確な決意が表され、読む者の印象に残った。
―――

名(迷)言
京都がロストなる災害に呑まれて府民ごと虚無と化したあの日以来、タクヤは行き場のない苛立ちを抱えていた。
 
「クソッ……なんで俺より先に逝くんや、京都府民……!」

消滅古都【消滅都市パロディ】

主人公タクヤは滋賀県民だ、そんな滋賀と京都の関係はまさしく犬猿の仲と言える。そんなライバルの京都は、ある日“ロスト”という現象により消えてしまう。それに対するタクヤが放った一言が上の文だ。いつも京都を敵と思いつつも、心の何処かでは自然と京都のことを認めていたタクヤの独白がここには記されている。


2020年04月11日(土) 00:25 報告 投稿一覧


 方法はもう示されたんだ。後は、僕が。いや、「オレ」が祈りを受け取って銀の弾丸になるだけだ。重ねられた「オレ」。「僕」なんていうのは…やめだ。彼の願いと、オレの思いが重なる。

 怖くて足が震える。ここで死ぬことになるだろうと考えて。怖くて手もおぼつかない。自分という存在は無意味に消えてしまうのだろうかと考えて。怖くて涙がにじむ。こんなまともじゃない、心底からイカレきった場所で死を迎えてしまうだろうこれからを考えて。

 けれど、今はそれより怖い物が出来た。出来てしまった。祈りを、受け取ってしまったから。それを無碍にすることなんて、できなかったから。彼の文字通り命をかけた抵抗と、オレが何もできずに死んでいくのがたまらなく怖い。紙中びっしりと刻まれた彼の涙の痕を見て。臆病だと、自分を罵り。それでもなお、自分を奴らの材料になんかさせまいと心臓を自身の手で打ち抜いた彼の振り絞った勇気を見て。奮い立った。奮い立つしかなかった。そうさ、どうせバークレーが言ってるようにどうせこの中に入った時点で死んじまってるようなものなんだ。それなら、みっともなくても。格好がつかなくても。足掻いてやる。僕はこいつを止めれるかもしれない方法を託されたのだから。いつもの僕のように失敗を恐れて踏みとどまる必要なんてないんだから。だって、どうせ生きてここから出られる可能性なんてゼロに等しいのだから。それなら、やってやる。やれるだけ。バークレーの書いたメモの、祈りの最後の部分をゆっくりと噛み締めるように読む。

『幸運を(G o o d l u c k.)。
死にゆく貴方に、死にゆく者より敬礼を(M o r i t u r i t e s a l u t a n t.)』


Silver Bullet

主人公は酷い罪を犯した犯罪者だ。彼らに特別な力はなく、自らを逆に特別な力を持つものへの供物とされていた。この作品はその犯罪者の心情の移り変わりを書いている。バークレーという勇気ある犯罪者が必死に遺した手がかりが、この主人公を奮い立たせた。上の文も信じられないくらいに長いが、この作品は上の文でも足りないほどの出来栄えをしている。


2020年04月11日(土) 01:37 報告 投稿一覧

「何だお前は?」
「救えよ世界。答えよ正解──問題!!」
「……?」
「この世にヒーローはいない。○か×か?」

襲い掛かってくる雑兵達、それらを殴りながら彼はそう問った。最早ただの人間ではない彼ならば、雑兵程度は大したことはなく。

そして怪人が叫ぶ。

「○に決まっているだろう!!」

瞬間。怪人のその体を、青い稲妻が駆け巡った。プスプスと煙を上げながら、化け物は堪えきれずに膝をつく。また同時に、あしらわれていた雑兵達も爆散した。

   バチバチィ


「──!?」
「正解は×だ。何故なら、俺がいるからだ」


仮面ライダークイズ

仮面ライダークイズはその名の通りクイズで戦うライダーだ。主人公はクイズに変身した直後上の台詞を話している。この文書はこれからの新ヒーローに対する希望、そして群衆の不安を消し飛ばせる説得力が凝縮され文字に化けた言葉と言えよう。

―――

「スパイダーマン協力感謝する。だが君は無免許ヒーロー。本来は取り締まるべき対象だ」
「知ってるよお巡りさん。えーと、名前は伊藤さんね。でも僕は残念ながら止まらない。助けの声が僕に届く限り、僕は救い続ける」
「……知ってるさ。なんせ俺の娘は君のファンだ。俺は捕まってしまえと思ってるがね。そして残念なことに今日は手錠を忘れてきた。行きなさい」

そういう警官の腰には、しっかりと銀に輝く手錠がついていた。


蜘蛛男のヒーローアカデミア

無免許ヒーローとして活動しているスパイダーマン。本来であれば警察はこのスパイダーマンを捕まえなければいけない状態だ。しかしこの警官はスパイダーマンを捕まえなかった。それは『娘がファンだから』だけではなく、本人もこのスパイダーマンという『ヒーロー』を信じているからだろう。別の話ではこのスパイダーマンを正規のヒーローにするための署名が集められており、その中にはこの警官の名前があったこともポイントの一つ。


2020年04月11日(土) 01:41 報告 投稿一覧

俺がまだ高校生で、そのうち超能力バトル青春が始まるのだと無邪気に期待していた頃の事だ。クラスのまあまあ可愛い女子、美園さんが病気で入院した。

 病名は忘れたが内臓がどうのこうので、成功率30%とか40%とかそれぐらいの難しい手術をしないと数年で死ぬという病状だった。数年後に死ぬのは怖いが、手術に失敗して死ぬのも怖いようで、長い間病床で鬱々としていた。

 クラスで仲が良いやつ、人付き合いが良いやつ、美園さんが好きなやつは見舞いに行って励まし、その中でも当時野球部だった中村は「俺が甲子園で優勝したら手術を受けてくれ」と少年漫画のような事を言っていた。

 それを漫画みたいだと思ったのは俺だけではなかったようで、クラスは大盛り上がり。練習の応援や差し入れを頻繁にして、急造マネージャーも湧いて出た。一回戦を激戦の末突破した時、中村はクラスの英雄だった。

 そして地区大会二回戦で普通に負けた。一回戦で弱小校相手に接戦をしているようではそりゃあ負けもする。

 そして中村のピエロぶりとは全く関係なく、美園さんは両親の説得で手術を受け、成功した。

 その後、成人式で会った時には美園さんはいいとこの大学の医学部に進学していたし、中村はコンビニのバイトやってた。二人は別に付き合ってもいないし、仲が悪いという話も聞かない。

 まあ世の中そんなものだ。
 現実ってやつはどこまでも残酷で、誰かのための必死の行動は普通に失敗するし、失敗とは関係なく世界は普通に回っていく。
 当たり前といえば当たり前の話だ。

世界の闇と戦う秘密結社が無いから作った(半ギレ)
https://ncode.syosetu.com/n1435ev/

 現実の不条理、残酷さについて説明されてあるシーン、このシーンで主人公が伝えたかったのは最後の文に収束されてあるが、あえて実例をだし、この言葉に説得力を持たせるのに意味がある。


2020年04月11日(土) 01:45 報告 投稿一覧

72:咬みつき・蟾エ迢礼・

 めんどくせーこと言うんじゃねーぞ
 最初に神との約束を破ったのは人間のほうだ
 知らなかったってのは人間だけに都合のいい言い訳だ
 人間と神はともに生きているが、
 地球は人間を中心に回ってなどいない
 神には神の道理がある

 分かんない奴は、
 人間が全てを人間の都合に合わせて考えるようになったから
 温暖化だの異常気象だの、水、土地、空気の汚染だの
 地球がおかしくなったんだって考えてみろ
 大きな偏りは危険なことだって分かるだろ


オカルトちゃんねる
http://ncode.syosetu.com/n8125fg/

 山神をつけている謎の人物『咬みつき』が掲示板にて残した言葉、キリスト教に登場する『神』は我々『人間』からすれば残酷なことをすると言われているが、『神』からすればそれは普遍的なことだというのが理解でき、両者の価値観の違いを表してる。


2020年04月11日(土) 01:48 報告 投稿一覧

「天を見ろ、太陽にすら負ける根性無しばかりじゃねーか。だが俺は違う! 俺こそが凶星、太陽すら霞ませる一等星だ!!」

シャングリラ・フロンティア〜クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす〜
https://ncode.syosetu.com/n6169dz/
の509話にて、主人公のセリフ。

VRの格ゲーでの一幕ですが、主人公の思考、使用してるキャラの背景設定、対戦時の状況などが絡み合い、このセリフを読んだときは物凄く興奮しました。
よくある「ゲームはもう一つの世界」と考えているわけではなく、「ゲームはゲーム」と考えている主人公だからこそ言えるセリフでもあると思います。
できれば因縁の始まりである132話あたりから読み始めたほうが良いかと。ネタバレになるのでこれ以上は言えませんが。


2020年04月11日(土) 10:02 報告 投稿一覧

ジョナサンとディオは、互いが互いを強烈に意識している。自分が持っていないものに劣等感を抱いて、心の其処から欲しがっている。
 
 彼らはカードの表と裏だ。もしお互いが存在しなければ、ジョナサンは不出来なジョースター家の息子のまま成人したかもしれないし、ディオはジョースター家を繁栄させた当主として名を残したかもしれない。
 
 
 ジョナサンにはディオしか見えていないし、ディオもジョナサンしか見えていない。相手がいるから劣等感を持ち、相手がいるから驚異的な早さで成長する。
 
 
 そして成長したがゆえに、悲劇が起こり――互いの存在を許せなくなる。

彩る世界に絵筆をのせて
一章 三日目
主人公から見たディオとジョナサン。確かに!と納得できた。


2020年04月11日(土) 15:25 報告 投稿一覧

 ――だから、仕方ないだろう。
 白蘭に対する憎悪より嫌悪が勝り、殺意よりも忌避感が勝り、自分のためでなく少女のために殺しておきたいと思ってしまっても。
 そしてその感情の表れとして、心からの軽蔑を込めた悪態をついてしまっても。
 
(だってニタアって笑ったんだもん、この子見て。無理無理! 生理的に無理! あー、思い出しただけでゾッとする!)
 
 ――呟いたのは「キッモ」の一言だけだったが、だれも話していないときに口に出してしまったせいで、わりと多くの視線が集まった。
 白蘭も一瞬真顔になった気がするが、こちらに目を向けはしなかったので、捨て置くことにしたのだろう。ユニも反応せずに話を続けてくれたから、なかったことになっているはずだ。

新米風紀委員の活動日誌
P105 幕引きはあまりにも不穏な色を帯びて
成人男性が10歳の子供に対しての所業をまとめたひと言。
当時漫画読んでて思ったことが代弁されてた。。。わかりみが深い
ーーー
眉間に銃口を押し当てたウェイドは、自分を見上げるジェイソンの瞳に大昔を思い出した。
 面倒見の良い男だった。カオルと自分にいつも心優しい言葉をかけ、配慮を忘れない人物だった。間違いなく軍人には向いていない男だ。
 子供を守って導く教師に相応しい男だと思っていたし、今でもそう思っている。
 ジェイソンはウェイドを見上げた。唇だけで小さく笑い、十字を胸で切った。
 
「————祈れよウェイド。いつかお前の元に神が来たらんことを」
「ジェイソン、俺は祈らねえよ」
 
 一発の銃声。それで人生が終わる。
 ジェイソンはそれがどれだけ幸福な事か、知らないままに死んだ。

<中略>

 全ては自分の力で引き寄せるものだ。神様とはふとした時にちょっと星を見上げるような、そんなものだ。
 子供だった頃、キャプテン・アメリカの小説を隠していたベッドの下のような場所に神様は居る。
 
 納得したウェイドの顔に、キャップは優しい微笑を浮かべて言葉を返した。
「宗教は関係ない。祈るのは人の自由であり権利だ。君は祈りたいときに祈るといい。そうすれば、君にとっての神様がそこに居るだろう」


ジーニーの祈り
P6 6. Catch Me If You Can
どちらの言葉にしたってウェイドが祈ることはなかったし、死に続ける。
デッドプールはこれからも生き続けるけど。


2020年04月23日(木) 01:51 報告 投稿一覧


「お前は昔からやる事がセコイんだ! 美味しい所ばかり持って行こうとする!」

「それはお前じゃろう! 百味ビーンズを食べる時、いつもわしに外れを引かせていた!」

 

 ティラノサウルスが噛み付き、トリケラトプスが突き刺す。

 盛大な闘争の末2体の怪物は相打ちとなり、元通りの木へと戻ってしまった。

 しかしまだ終わらない。変身させる為の木はそれこそ無数にあるのだ。

 ダンブルドアの一振りで木々が巨大な拳へと変わり、グリンデルバルドの動き一つで無数の盾となる。

 

「おばさんから貰ったバタービールを、お主は一人で飲み干した!」

「飲食店で、3回も奢らされた!」

「お主に貸した魔法使いカードコレクション、一枚破れていた!」

「貸した2ガリオン、まだ返してもらってない!」

 

 だんだん不毛になりつつある口論を続けながら二人は魔法を行使し続ける。

 それは二人には滅多に出来ぬ事だ。

 全く互角の技量を持つからこそ、互いに全力を出す事が出来る。

 二人は、それが何処か楽しかった。

 まるで若き日に戻ったかのように、気付けば笑みすら浮べて相手と戦っていた。

 

「夜中に6回、お前のフクロウに起こされた!」

「お主のフクロウがわしの布団にフンをした!」

「お前の魔法実験で鼻をゾウに変えられて1日中治らず恥をかいた!」

「お主の呪いで首がキリンのように長くなって家に入れなくなった!」

 

 聞く者が聞けば、これが魔法界でも最高の力を持つ二人の口論かと頭を抱える事だろう。

 しかし幸いにして聞く者はこの場にはいない。

 二人の心は今、青年時代に戻っていた。

 かつて目の前の友と過ごした記憶が次々と蘇り、下らない事まで思い出す。

 その全てが宝物であった。

 その全てが、かけがえのない大事な思い出であった。



ハリー・ポッターと野望の少女
https://syosetu.org/novel/16284/
第70話より

原作では聖人として退場し、のちに冷徹な正義の人としての正体があらわになったダンブルドア。
彼の原作初期のような温もりのある万能の天才ぶりが、終盤の局面で描かれたことが強く印象に残っています。

主人公以外でもじじいがカッコイイ作品は良作。
原作キャラを原作を読んだ時よりいっそう好きになれるのは最高の二次創作。
ふたつが合わさって最強に見える逸品です。


2020年04月23日(木) 09:02 報告 投稿一覧


「貴様――何故、生きている?」

 

 パラドックスから言葉のニュアンスに神崎は疑問を覚えた。

 

「おかしな質問ですね。私は生まれてこのかた大病や大怪我――」

 

 しかしその違和感の正体が分からない神崎は取り敢えずその問いかけに額縁通りに答えつつパラドックスの真意の考察を続けるが――

 

 

 

「死産だった」

 

 

「――を?」

 

 そのパラドックスの言葉に神崎の脳裏から全ての思考が吹き飛んだ。

 

 思考の止まった神崎を余所にパラドックスは続ける。

 

「いや、それは正確ではないな。正しくは生まれたとすら評せない――母親の腹の中で既に生命の体を成しておらず、『出てきた』のは人とも言えぬ肉塊だけだったのだから」

 

 パラドックスから語れるのは神崎が知らない本来の歴史での神崎の両親の過去。

 

「なにを……」

 

 その過去を神崎は直ぐに受け入れることが出来ていなかった。

 

「理解できたようだな、貴様という存在が『生きている』段階で既に異常事態だ」

 

 続いたパラドックスの言葉も神崎には正しく届いてはいない。

 

 神崎は自身が「憑依もしくは転生した存在」だと考えていた――それ自体は間違いではない。

 

 

 神崎は肉塊に「憑依」した訳ではない。この世界に「転生」したのだ。

 

 

 

 命と呼べぬ肉塊を喰らって。

 

 

 

「もう1度、問おう――貴様はどうやって生き延びた」

 

 パラドックスの言葉に神崎は僅かに顔を下げる。

 

 

 冥界の王を喰らう前の神崎は己が人間である自負があった。

 
 だが本当に人間だったのだろうかと神崎は考えてしまう。

 

 パラドックスの言葉を神崎が信じるのならば、それを「人間」と評して良いのかと。

 

 

 しかし此処で断じておこう。

 

 多少のイレギュラーがあれどこの世界に生まれた神崎は人間だった。

 

 ただそのプロセスを解明することが出来ないだけだ。神崎にも、イリアステルにも。

 

 その「分からない」事実が神崎を苦しめる。

マインドクラッシュは勘弁な!
130話より抜粋
ギャグとシリアスの凄さが際立つ作品です。自分も読んでいる時何が起きているのか一瞬理解できませんでした。


2020年04月23日(木) 11:26 報告 投稿一覧


「貴様――何故、生きている?」

 

 パラドックスから言葉のニュアンスに神崎は疑問を覚えた。

 

「おかしな質問ですね。私は生まれてこのかた大病や大怪我――」

 

 しかしその違和感の正体が分からない神崎は取り敢えずその問いかけに額縁通りに答えつつパラドックスの真意の考察を続けるが――

 

 

 

「死産だった」

 

 

「――を?」

 

 そのパラドックスの言葉に神崎の脳裏から全ての思考が吹き飛んだ。

 

 思考の止まった神崎を余所にパラドックスは続ける。

 

「いや、それは正確ではないな。正しくは生まれたとすら評せない――母親の腹の中で既に生命の体を成しておらず、『出てきた』のは人とも言えぬ肉塊だけだったのだから」

 

 パラドックスから語れるのは神崎が知らない本来の歴史での神崎の両親の過去。

 

「なにを……」

 

 その過去を神崎は直ぐに受け入れることが出来ていなかった。

 

「理解できたようだな、貴様という存在が『生きている』段階で既に異常事態だ」

 

 続いたパラドックスの言葉も神崎には正しく届いてはいない。

 

 神崎は自身が「憑依もしくは転生した存在」だと考えていた――それ自体は間違いではない。

 

 

 神崎は肉塊に「憑依」した訳ではない。この世界に「転生」したのだ。

 

 

 

 命と呼べぬ肉塊を喰らって。

 

 

 

「もう1度、問おう――貴様はどうやって生き延びた」

 

 パラドックスの言葉に神崎は僅かに顔を下げる。

 

 

 冥界の王を喰らう前の神崎は己が人間である自負があった。

 
 だが本当に人間だったのだろうかと神崎は考えてしまう。

 

 パラドックスの言葉を神崎が信じるのならば、それを「人間」と評して良いのかと。

 

 

 しかし此処で断じておこう。

 

 多少のイレギュラーがあれどこの世界に生まれた神崎は人間だった。

 

 ただそのプロセスを解明することが出来ないだけだ。神崎にも、イリアステルにも。

 

 その「分からない」事実が神崎を苦しめる。

マインドクラッシュは勘弁な!
130話より抜粋
ギャグとシリアスの凄さが際立つ作品です。自分も読んでいる時何が起きているのか一瞬理解できませんでした。


2020年04月23日(木) 11:26 報告 投稿一覧

「ワタシの心臓はまだ音を奏でている!! ワタシはまだ動ける!!」

「師は言った!! 『生きろ(足掻け)』と!!」

「師は言った!! 『死ぬな(諦めるな)』と!!」

「ワタシは絶対に死なない(諦めない)!!」

「ワタシは生きる(足掻く)のだ!!」

生命の唄〜Beast Roar〜
『入団試験』《下》より主人公のセリフ
残り少ない寿命を延ばすために試験を受け、探索系ファミリアを選んだ理由を問われた際の発言
これを読んだ当初は意味も分からず謎の感動を覚えました


2020年04月23日(木) 14:33 報告 投稿一覧

「ワタシの心臓はまだ音を奏でている!! ワタシはまだ動ける!!」

「師は言った!! 『生きろ(足掻け)』と!!」

「師は言った!! 『死ぬな(諦めるな)』と!!」

「ワタシは絶対に死なない(諦めない)!!」

「ワタシは生きる(足掻く)のだ!!」

生命の唄〜Beast Roar〜
https://syosetu.org/novel/117618/
『入団試験』《下》より主人公のセリフ
残り少ない寿命を延ばすために試験を受け、探索系ファミリアを選んだ理由を問われた際の発言
これを読んだ当初は意味も分からず謎の感動を覚えました


2020年04月23日(木) 14:34 (編集:2020年04月23日(木) 14:35) 報告 投稿一覧

「自分を含めた人の心を解明できたら、それこそが魔法だと私は思うよ。 
 私たちサーヴァントだって、元はその不完全な人間だ。
 ろくに交流がないマスターの心を推し量るのはとても難しい。
 だって、時代も国も立場も違う。セイバーは性別も違うね。
 私のマスターと彼女のマスターは、同じ国の同じ高校生だが、
 同じ学年でも顔見知り程度だからね。
 やはりお互いの心の中のことなんてわからないと思うよ」

「じゃあ、なんのためにそんなことをするの?」
 
 アーチャーは、自分の傍で膝を抱えた小さな少女に向き直ると、細い両肩に優しく手を置いて語りかけた。

「それはね、イリヤスフィール君、君が納得をするためだ。士郎君もだがね。
 死者を知り、その思いを推し量り、自分なりに理解できるように。
 それだって正解はないけれど、自分が出した答えであることが重要なんだと思う。
 そうなってようやく、自分のほんとうの思いがわかる。
 悼んで泣くのか、やはり怒って恨むのか。そして、その後にどうするのかね」



Fate/sn×銀英伝クロスを考えてみた
https://syosetu.org/novel/42788/
2章-9:ミッシングリンク より

聖杯戦争にアーチャーとして呼ばれてしまったヤン・ウェンリーという人物の温かさ、その裏にある冷徹な軍人の二面性が垣間見える一面。
自分の知る限り、冬木の管理者のサーヴァントがイリヤと士郎を仲裁し、「聖杯戦争で殺し合うのではなく、家族の問題だから認知の裁判をするべき」と諭したのはこの小説だけです。

若い魔術師、魔術使いたちには持ちえない一般常識、軍事的知識、歴史的見地、法的知識をもとに聖杯戦争を読み解いていくのは推理小説のような爽快感があります。
Fate/SNと銀英伝という接点が無さそうな二作を見事に融合させたクロスオーバー作品で、個人的にイチオシです。


2020年04月26日(日) 00:32 (編集:2020年04月26日(日) 01:21) 報告 投稿一覧

地球さんはレベルアップした~非匿主義少女の英雄譚~
https://ncode.syosetu.com/n2004fs

6-25 贖罪の花 後半
より

ああ、そうか。
自分は赦されたのか。

その光景を見て、日向はそう悟った。
けれど、飛び跳ねて喜ぶような気持ちにはなれなかった。

マイナスカルマはまだまだ残っていた。
きっと、これはおまけのようなものなのだろう。
だから、これからちゃんと歩んでいかなければならない。
日向は、グシグシと涙を拭い、幻想の花々を目に焼き付ける。

すでにテレビで馬飼野がこれを咲かせる風景を見ていたので、これがどういうものなのか日向には察しがついた。恐らく、スキルが得られるのだろう。

「叶うかどうかわからないけれど、あたしは【花】のままで良い。キリちゃんが素敵だって言ってくれた【花】が良いんだ。頼むよ、地球さん」



地球さんがレベルアップして、ファンタジーになった世界。
罪や魂の穢れ輝きがカルマとして数値になって現れる世界。
過去の行いによってマイナスカルマだった娘が、自分を見つめ直して前に進む。
タイトルから敬遠する人が多そうですが、かなり面白い話です。


2020年04月28日(火) 17:46 (編集:2020年05月07日(木) 01:57) 報告 投稿一覧

SAO~デスゲーム/リスタート~ Episode19-08 混沌より

「憎い……憎いけど……それでも……好きだったんだと信じています」



 白銀の槍衾が生じる寸前に、彼女は……そこに『ユイ』はいた。確かな『命』を持っていた。

 そっとユイの唇がオレの頬に触れる。そして、恥ずかしがるように笑んだ。

  

「きっと……初恋でした」

 

 そして、『ユイ』の『命』は潰えた。内側から伸びる白銀の光槍の中で、その笑みは赤く塗り潰された。




いくつも胸に響くシーンがある作品ですが個人的に一番思い入れのあるのはここでした。怪物的ながらも優しくあろうとする主人公とシステムと両親との思い出に捕らわれて魔女になった少女の最後に交わしたのがこれっていうのがこの作品を表していると思います。


2020年04月29日(水) 00:35 報告 投稿一覧

○カルネアデス・パラドックス 【完結】後編より引用
ヤンに取ってエル・ファシルの脱出劇は、当時称賛されたような美談でも英雄譚などでもなく、300万人の民間人と5万人の僚友達を天秤にかけ、片方だけを選択し、もう片方を捨て去る決断を迫られた苦い記憶でしかなかったというのか。

その事をずっと、ヤンは心の奥底に抱えて生きてきたのだろうか。民間人を救おうとも、艦隊戦で勝利しようとも、ただ陣営が違うのみで、結局は屍の山の重さをその身に背負いこむ事に違いはなかったというのか。

「いいや、違う。私一人が決めて、私一人で行動して、私一人が背負うべきものだ。民間人は関係ない。彼らに返り血の一つもつけさせない。軍人というものはそういうものだろう? 国民が生きるために、敵に殺されないために、我々が前線に出て敵を屠る。その代価として、我々は国民の血税から給料を貰っているんだ。だからこれは完全に対等な契約であり、我々が血に汚れることは当然のことなんだ」

「私がいなくなれば、誰かが代わりにそれを補うだろう。民主主義と言うのはそういうものだ。不可欠で代替のきかない個人の存在なんてものは認められない。衆知を集め、一人一人の力を結集して全員で事を為していく。たった一人いなくなるだけでガタガタになるような社会なんて不健全だよ。宇宙は広いんだ。現在世に出ていないだけで、空席が出来れば、必要とされれば、私の代わりを務める者は絶対に世に出てくるだろう。エル・ファシル以前にヤン・ウェンリーを知る者が誰もいなかったようにね。知られていないだけで、潜在的には存在するんだよ、必ず」
「……」

『不可欠で代替のきかない個人』とは、すなわち『英雄』のことだ。しかしヤンの思想では、それは衆知を集め全員で事を為す民主主義国家に置いては認められないのだと言う。

だから彼は自分を英雄ではないと否定し、いくらでも代替の利く一個人であると思いたがろうとするのだろうか。
民主主義を信じているから。民主主義が人類の幸福に取って、よりましな政体だと考えているから。一人一人が平等で、公平で、一人の英雄に率いられる羊の群れではなく、人が人として生きられる社会を愛しているから。
それなのに、自分自身がその政体の全否定になりかねない存在であることの矛盾と絶望。そしてその政体に取っての異物であることの孤独。


2020年04月29日(水) 08:40 (編集:2020年04月29日(水) 08:45) 報告 投稿一覧

字数が足りなかったので前述の引用元https://syosetu.org/novel/67695/
もう一つここで紹介します。
ワンパンマン〜オリジナルストーリー〜https://syosetu.org/novel/72441/
【完結】第7話より引用
「俺は努力して強くなった。それに対してお前は人から盗んだ力を利用している。それが俺に勝てない理由だ」
『そんなことがある理由ねぇだろ! この俺様が……』
「お前は俺の記憶を覗いたんだろ? 何も分からなかったのか?」
 幻影の王は暫く押し黙り、サイタマの記憶を掘り返していった。それだけでなく、今まで出会った全ての人々の記憶を。
 そして、ある一つの共通点を見つけた。
「人ってのは、死ぬ気で頑張れば強くなれる。魔法だがなんだが知らないが、そんなもので遊んでる内は俺に勝つことはできない」
 ランニング10km、腹筋100回、上体起こし100回、スクワット100回。一般的なトレーニングだと皆は言うが、サイタマにとっては熾烈を極めた。
 筋肉の繊維が千切れても、意識が飛んでも、それを辞めることは無く。怪人との戦いで¨死にかけた¨日もあったが、その日もかかさずトレーニングを続けた。

 トップクラスの彼らでさえ、数える程しか体感したことない死の淵を、サイタマは数百回以上は経験した。
 それはサイタマが最初は弱く、怪人に対して何度もやられていたから、普通のトレーニングさえ過酷に感じたからこそ、いまがあるのである。
 そしてサイタマは先程、再び死の淵を経験し、また1歩最強に歩み寄った。
 何度も何度も経験した為に体のリミッターは外れ、僅かな経験でも多大な成長力を発揮するようになっている。
 それ故に、サイタマは地球での幻影の王の戦いから既に成長を初めていたのだ。
 幻影の王は、力は吸収したが、それは過去のサイタマである。今目の前に立つそれは、とっくの昔に過去の強さを乗り越えていた。
「最後くらい、他人の力は借りずに、全力で俺にぶつかってこい」


2020年04月29日(水) 08:50 報告 投稿一覧


「馬鹿な。奴等はバブル経済の崩壊とともに全て滅びたはずだ!!」

人災派遣のフレイムアップ 外伝『企業戦士 東野』より。
http://nekomatakosi.blog37.fc2.com/blog-entry-755.html
かつて伝説と呼ばれた存在「ジャパニーズビジネスマン」その生き残りと対面した際のセリフ。
彼等の末路は、多くは哀れなものだった。全てを捧げた企業に裏切られたもの。全てを捧げたために家庭を失ったもの。死闘の果てに体を蝕まれてしまったもの。
他国から見れば狂気とも取れる戦いに身を投じた彼等は、日本経済の斜陽とともに、決して報われないままその姿を消した。――それが欧米の、いや、世界の共通認識のはず。


2020年04月29日(水) 11:02 報告 投稿一覧

「なぁ、アルゲーロ、ルカさんの“三つのU”覚えてるか?」
「もちろんだよッ、“嘘をつかない”、“恨まない”、相手を“敬う”だッ!」
「いや……オレ、最後にすごいこと発見しちまったんだ。Uは四つだよ」
 
 後ろで、銃が握りなおされる気配がする。マルチェロは相棒をぎゅっと胸元に抱きかかえるようにして衝撃に備えたが、それでもその口角は不敵に吊り上がっていた。
 
「オレは友達を“裏切らない”ッ! 死ぬときも一緒だッ!」
 
 間髪入れずに響いた二発の銃声が、男達に確かな幸・福・と安息をもたらした。目にもとまらぬ早撃ちは、おそらくコンマ数秒以下の誤差でほぼ同時にマルチェロとアルゲーロを逝かせたことだろう。
 ミスタは倒れ込んだ二人を見下ろして、この男にしては珍しく苦々し気な表情を浮かべた。
 
「お前、敵だったけど嫌いじゃあなかったぜ。でもな、来世は覚えとけよ。“四”ってのは縁起が悪いんだ……」



恩知らずのトゥッティ・フルッティ
https://syosetu.org/novel/180236/
銃声とフェリチータ より

言い回し、ストーリー展開、秀逸なオチ。
どれも原作を読んでいるかのような『空気』を味わえる作品です。



秀逸な言い回し繋がりでもう一つ紹介



「何っ!? 我の財を自分の物とするとは……無礼者めっ!」
「マスターと……幼い命のため……この身を賭せん……っ!」

 この対決、実はアーチャーにとって分が悪いと言えた。場所もさることながら、バーサーカーは武器とみなす物を自分の宝具と化してしまえるのだ。対するアーチャーは、主な攻撃が様々な宝具の原典を射出するというもの。まさしく相性が最悪である。それと、もう一つアーチャーにとって不利なのは……
 
「イーッ!」
 
 アサシンが彼の援護をしている事。つまり、共闘してしまっているのだ。絶対悪は敗北が必定。その法則もあり、バーサーカーは絶対正義となっている。
 場所は聖杯戦争の根源である大聖杯付近。そこで己が命を賭けて少女のために戦うマスターに使役されるかつての狂戦士。これ以上ない程の最終決戦であった。もう、誰がどう見ても負けなければならないのはアサシンとアーチャーであり、勝って欲しいのはバーサーカーである。



もしも言峰が召喚したアサシンがあの戦闘員だったら
https://syosetu.org/novel/160187/
絶対悪が導く結末 より

タイトルがすべてを物語っている。


2020年05月04日(月) 04:39 (編集:2020年05月04日(月) 04:42) 報告 投稿一覧

「後悔していること、ねえ……」

「やりたいことでもいいぞ」

一応真剣に考えてみるが思いつかない。思えば、意外と後悔とは無縁の生活をしてきていた。昔からやりたいと思ったことは必ず叶えてきたし、家継の中で最優先事項である『家族を守る』こともできている。

「やりたいことは全部やってるから、ないね」

「なんだ、つまんねーな」

「ひどくない?」

雪は溶けない
https://syosetu.org/novel/204173/


2020年05月05日(火) 11:46 報告 投稿一覧

「君は以前言った! 勝てると思ったらいつでも挑んで来いと!」

『負けた要因を全て取り除き、私に“勝てる”と思ったならば、いつでも挑んでくるがいい。

時も場所も私は選ばん。貴様の挑戦であればいつでも受けて立とう』

「僕の挑戦はいつでも受けるんじゃなかったのか!? それともあれはハッタリだったのか!?」

 ハリーは反論される間も与えず、言葉を繰り出す。

 それは最後の挑発であった。

 主観的に見ても、客観的に見てもミラベルはこの勝負に乗らない方が有利だと分かっている。

 あまりにも馬鹿馬鹿しい提案だとも思う。

 だが彼女は確かにいつでも受けると宣言した。ハリーはミラベルの圧倒的に高いプライドに賭けたのだ。


「僕は君に『勝てる』と思った! だから挑んだ!

それから逃げるという事は、僕に負けるのが怖いと言ってるも同然だぞ!」

ハリー・ポッターと野望の少女
https://syosetu.org/novel/16284/


2020年05月05日(火) 11:52 報告 投稿一覧


「私がいつ諦めた? 先程か? 今か? この先か?」

「剣が無いならもう戦えないでしょう!?」

「それは間違っている……私は、私はまだ死んでいないぞッ! この命がある限り私は諦めないッ! さあ、私を殺して見せろッ! この心の臓に剣を突き立てて見せろッ!」

「ッーー!!」

生まれる世界を間違えた

インフニット・ストラトスのオリ主モノで、主人公が身体能力チートの剣キチ。

紹介したいこのセリフは何の後ろ盾もないオリ主が無人島に本州から泳いで逃げて、その島で更識楯無との戦闘時に水蒸気爆発を切った後のモノです。

公式チートのちっふーからも一目を置かれる剣の才能を持ち、それをストイックに鍛え続けて生身でISと渡り合うまでになったオリ主。
恐らく型月のTUBAMEを切ろうとしたNOUMINを思い浮かべるといいかと。

まぁ、その後瞬間加速だったり天災兎に目をつけられたりアリーナのバリア(最大出力)を居合で切ったりで、タイトル通りファンタジーの世界に生まれていれば良かったのにと、思わざるおえない作品です。

布一枚あれば切られる前に切るってわけわっかんねぇな(褒め言葉)


2020年05月05日(火) 22:18 報告 投稿一覧

アルカディアの原作崩壊  ゴジラ(憑依) VS BETA(笑)
http://www.mai-net.net/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=muv-luv&all=12389&n=0&count=1

この作品は良い言葉か多くて困るので、抜粋。

「みんな助けたる。『おとぎばなし』はやっぱ笑って終わらなあかん!!」

「過去も未来も希望もいらん! 欲しいのは『今』おんどれらの死だけじゃぁぁ !」

『君はどうして迷わない? 突然”こんな”世界に連れてこられて、体だって人間じゃなくなっているのに。何故そこまで出来る?君の視点からしたら”彼ら”はフィクションの登場人物に過ぎない。言ってしまえば”生きて”はいないんだよ?』
「……今更やな。そんなの簡単や、”生きている”、”命がある”と思うからや」

突然ゴジラの姿でマブラブ世界に飛ばされてるのに、一切の迷いなく行動出来る主人公の心がねぇ…


2020年05月06日(水) 14:20 (編集:2020年05月06日(水) 14:27) 報告 投稿一覧

「貴方のおっしゃる通りです、騎士団長。私は短絡的な行動で多くの者に迷惑をかけました。貴方の望まぬ形で貴方を助けようとした。ですが」

両足で地面に踏ん張り、力を込める。まだ筋肉痛で痛むけど、第一王女としての精一杯の見栄を。

「私が救ったのは貴方一人ではありません!貴方が、そして貴方がこれから育て上げるであろう騎士達が‼︎これから先どれほどの民を救うとお思いです⁈」

小説家になろう、より
悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。〜ラスボスチートと女王の権威で救える人は救いたい〜

〜中略〜

「貴方達は騎士であると同時に我が国の民です‼︎誇り高き民です‼︎我が民を守るのが我が王族の役目‼︎騎士と名乗るのならば、名誉高き死を迎えられぬことよりも、この先救えたであろうまだ見ぬ民を救えぬことを悔みなさい‼︎」

主人公である王女プライドが絶対絶命の危機に瀕している騎士団長を自らが戦場に立って救った後、騎士団長が主人公に対して「王女である貴女が戦場に赴くぐらいなら自分が死んだほうがましだ。」と言った後の主人公の言葉。

この場面から、主人公の優しさや信念、王女となってしまったことに対する覚悟が感じられます。


2020年08月26日(水) 01:06 報告 投稿一覧

廃神様と女神様Lv1
https://ncode.syosetu.com/n2399bo/
羅刹の姫、決別の猿 より

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 「知らねえよッ!知りようがねえッ!俺はお前じゃねえしお前は俺じゃねえッ!」



 そう、それは簡単な事だ。



 「人間誰しも何かを抱えて生きてかなきゃなんねえッ!冗談じゃねえッ!どいつもこいつもッ――俺だってそんな簡単な人生歩んでる訳じゃねえんだッ!理解なんざ、求められても困るんだよッ!関わってらんねえんだよッ!関わってくれんのかよッ!手一杯自分をやんなくちゃなんねえんだからッ!」



 ふらふらとマシラを押しのけ、俺は大きく息を吸い込む。

 吐き出した言葉が力になる。



 「――甘えンなよ。いい年こいた大の男が人様にベラベラ事情なんざ語ってんじゃねえ。墓の中まで抱えて死ね。恥はねぇのか、恥は」



 吐き出した血を拭い、目にかかる前髪を掻き上げる。

 ばりばりに固まった血で固めると、大きく息を吐き、震える。



 「――みっともねえ姿なんざ、みせてられるか」

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VRMMO世界に割とガチな方の廃人が転移してデスゲームします。
こんな格好いいこと言ってる主人公ですがネットスラングや(当時の)時事ネタも沢山突っ込んできます。
学生時代にこの作品に出会って、人生観を変えてくれた作品です。


2021年05月13日(木) 05:16 報告 投稿一覧

作品名 Tamer's Mythologyより一部抜粋


「神がいるならきっと僕を祝福していると思っていた」

「? どうしたんだい、いきなり?」

 傲慢な事だ。探求者になる前の僕は無意識の内に全てが上手くいくものだと思っていた。

 たとえ窮地に陥ったとしてもどこからともなく神様が現れて助けてくれるだろうと、馬鹿げた想いを持っていた。

 だが、今ならわかる。この世界はそんな風にできていない。他愛のない一つのミスが死に繋がるし、助力はそれが必要な逆境の時よりも、必要のない順境の時に与えられる。魔物よりも叛心を秘めた味方の方が恐ろしいし、幸運はとはただの結果論でしかない。

 腕を伸ばし手の平をかざす。華奢な指先だ。剣を握ることよりもペンを握ることに適応した、とても探求者のものには見えない白い指先。
 神には頼れない。信頼できるのは自らの手だけだ。自分の手で道を切り開くのだ。切り開き続けるのだ。進むべき道を見失う前に。

 後悔するのは後でいい。

こういう文を書ける人になりたいと心底感じた文章です


2023年07月27日(木) 01:53 報告 投稿一覧