長年のグルマン(食いしん坊)生活のせいで、身長173センチに体重173キロという物凄い肥満体と化してしまった僕は、ある日、お気に入りのラーメン屋の帰り道、心筋梗塞で死んでしまった。
 まあ、自業自得だよね。
 幼馴染の菫がよく作ってくれたカスタードたっぷりのアップルパイがもう一度食べたかったけど。
 だけど、まあ、死んでしまったものはしょうがない。地獄で獄卒さんたちに追い回されてダイエットしよう。
 と、思っていたら、名無しで、姿無しの神様にスカウトされて、異世界に転生することになった。
 転生先は、モンスターに殺されてしまった荷役奴隷の青年。どうやら、魂を死んだ人に移し替えて、その人の人生を引き継ぐ形での転生らしい。どうせなら、赤ん坊からがいいんだけど……。
 転生先の青年は、なかなかのイケメンらしいから、まあ、よしとしよう。
 それに、神様と交渉して、僕にとって、とってもうれしい転生特典、所謂チートをオマケしてもらった。
 それは、骨でも咀嚼できる頑丈な歯とアゴに口腔粘膜。なんでも消化吸収できる胃腸。病知らずの抵抗力、毒物中毒や致命傷すら瞬時に治癒してしまう自己修復能力。そして、エルフを超越する寿命……。すなわち、『絶対健康』だった。
 これさえあれば、僕は口に入るものなら何でもおいしく食べられる。まさにに食いしん坊バンザイ的な無敵の能力だ。
 さて、異世界で僕はどんなおいしいものに出会えるのだろうか?

* なお、本作は『小説家になろう』様でも発表させていただいております。

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