バイロン軍の地球侵攻開始から、はや数年。
欧州の都市部戦線は水際での防衛に成功し、現在は散発的な侵攻を退ける膠着状態にある。だが、軍の資源リソースは資源産出国の多い中東へ一極集中し、後方の欧州支部へ届く物資は困窮を極めていた。
 バイロン兵器が撒き散らす重金属の微粒子は、欧州の空に停滞し続ける「鉛色の雲」を形成し、かつての太陽を覆い隠して久しい。
 この閉塞感を打ち破るべく、エグザマス開発局欧州支部の開発設計主任、ベアトリーチェ・デルソラーレは新たな試みを立ち上げる。
 それは、既存の教則を嘲笑い、機能を極限まで二極化させた次世代特化型量産機の改修・開発計画。
 これは、正規ルートでは入手困難なパーツを現場の知恵でやりくりし、開発設計主任の「妄想」を現実へと昇華する整備員たちの戦いの記録である。
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