魔法都市ゲフェン。
西の古城グラストヘイムに不穏な影を抱え、多くの冒険者ギルドが集うこの街に、首都プロンテラ大聖堂十字戦団からひとりの少女クルセイダー、シィル・ルゥがやって来る。

彼女が最終試験の場として預けられたのは、実力者ぞろいで、変人ぞろいで、けれど決して甘くはないギルド【アルカナ】。

元暗殺者の男。
剣を携えた荒っぽいプリースト。
どこでも寝落ちする小さな剣士。
自分にも他人にも厳しい天才魔術師。
そして、そんな面々を束ねる不思議なギルド長。

笑い声の絶えない酒場の日常。
けれどその裏側では、ゲフェンを震撼させる通り魔事件が静かに牙を研いでいた。

仲間とは何か。
命を預けるとはどういうことか。
騒がしくも危ういギルドの日々が、やがて血の匂いを帯びた事件へと繋がっていく。

これは、魔法都市ゲフェンの片隅で生きる冒険者たちの、賑やかで、少し痛くて、時々命がけの群像冒険譚。
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