宇宙は、何度も終わっては生まれ直している。
その“終わり”を見届け、次の宇宙へ記録を引き継ぐ少女・ノゾミは、崩壊していく世界をただ静かに観測していた。
それが、いつも通りのはずだった。
だが、宇宙と宇宙の狭間――何も存在できないはずの空間に、裸の少女が眠っているのを見つけてしまう。
あり得ない存在。記録にもない異常。
目を覚ました少女は、ただ一言だけ呟いた。
「お腹、空いた」
さらにノゾミの妹・ネガイは、その少女を見て即座に警戒するが、彼女の身体からは“終わりかけた宇宙の匂い”がしていた。
記憶も名前も持たない少女は、やがて自らをこう名乗る。
「リセ」
――それは、どの宇宙にも存在しないはずの“空白”だった。
戸惑うノゾミと、疑うネガイ、そして何も知らないリセ。
三人は成り行きのまま、宇宙の始まりから終わりまでを巡る旅へと踏み出すことになる。
リセの空白が満たされる時、一体何が起きるのか。
観測されるはずのない存在は、やがて宇宙そのものを狂わせていく――。
| 第1話「宇宙の果てと狭間の少女」 | |
| 第2話「旅支度は、陽炎に浮かぶ楼閣で」 | |
| 第3話「蜃気楼に沈む残響の楽園」 | |
| 第4話「噂は、夜に影を産む」 | |
| 第5話「陽炎の手」 |