齢12歳にして流浪の旅人となり、その果てにオラリオへと辿り着いたベルベット・クラネルが迷宮都市に求めるのは、人として生きること。
 冒険も、モンスターとの闘争も、女の子との出会いも。
 あらゆる欲望は人として生きる為の糧であり、中でも『心』から理解し合える異性との出会いをベルベットは強く望んでいた。

 そんなベルベットには、幾つかの秘密がある。
 一つは、前世では女で、偶像(アイドル)だったこと。
 二つ目は前世での死際に精霊となり、人として生まれたこと。
 三つ目は精霊としての力───言霊を操り、“幻想”を“現実”にする力を生まれ持ったこと。

 時として人の想念は奇跡を起こすとは言うが、いずれも露呈してしまえば只では済まされないような秘密。
 なにせオラリオには娯楽を求めてまで下界に降りてくる神々が何人もいるのだから。

 そしてある日、ベルベットは金の少女と出会い、さらには猛牛から助けられたことで『最強』を目指すと決意を固め……彼は初めて、冒険者になった。

 故に、此処で明言しよう。
 此れは英雄に憧れ、英雄を目指す少年の物語ではない。

 ただの人として生きたいと願い、人の『心』を唄う少年の───遙かなる【眷属の物語(ファミリア・ミィス)

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 「第一章:心の在り処」──怪物祭(モンスターフィリア)編・完結。
 「第二章:我は汝、汝は我」──中層進出(アンダーリゾート)編・執筆中。


 ここからはちょっとネタバレ。

 今作のベルベット君のコンセプトは「英雄を讃える唄を歌う精霊」。原作と違ってベルベット君自身が英雄を目指すのではなく、英雄を支える精霊側となって物語を進行させていくつもりです。
 ちなみにベルベットという名前は「詩を織る」という意味を込めています。

 べルベット=平織か綾織の経糸にパイルを織り出したパイル織物の一種。 ビロードや天鵞絨(てんがじゅう)とも呼ばれる。 柔らかで上品な手触りと深い光沢感が特長で、フォーマル・ドレスやカーテンに用いられる。レーヨンや絹が一般的。縫いずれし易く、きれいに縫製するには高度な技術が必要である。(Wikipediaから抜粋)

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