警視庁には人材の墓場と呼ばれる部署がある。その名は特命係。

そこに在籍する杉下右京は変わり者だが、天才的な頭脳で難事件を次から次へと解決する凄腕刑事である。

彼は時に熱血漢、時に皮肉屋な美男子、時にやんちゃなお坊ちゃん、時に精悍な元官僚を相棒としながらも組織に評価されることなく活躍を続けてきた。

そんなある日、若い女性が警視庁を訪れる。

何でも女性は旅行中、長野県のとある村の神社で差出人不明の手紙を拾い、帰宅後にその手紙を読み、怖くなって相談に来たのだが、担当者から全く相手にされず、途方に暮れていたそうだ。

話を偶然、小耳に挟んだ右京は手紙を預かって調査のために単身、長野県へ向かうのだが、その先で彼は不思議な世界「幻想郷」に迷い込んでしまう。

出会う住民たちは皆、一筋縄ではいかない曲者だらけ。おまけにそこは妖怪と幽霊の楽園だという。誰もが震え上がるはずの異世界。が、右京はその状況を嬉々として受け入れてしまう。

そして狂気ともいえる行動の末、ついに天才は幻想の真実――その一端へと手を伸ばす。


*本作は「相棒〜杉下右京の幻想怪奇録〜」に加筆と修正を加えた【完全版】となります。
*現在は日曜日の更新を予定しております。
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